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90年代ハードロック個人的10選Ⅲ

80年代がまだ2回しかしてないのですが、90年代を先に3回目やろうかなと思ってしまい、気まぐれですいません。ハードロックは80年代の方が本場というか、全盛期だとは思うのですが、90年代にも好きな曲が多くて2回目まででやったもの以外にもいろいろ書いてみたい曲があるので思い付きですいませんが、やっていきたいと思います。やっぱり80年代のテクニックやテイストをさらに成熟させたような曲が多いですね。専門外で言うのもあれなんですが、ハードロックやヘヴィメタルのフォーマットというか形は80年代にほぼ完成しているような気がして、90年代はその言い方悪いですけどフォロワーみたいな曲やバンドが結構多かったのかもと思います。時代は完全にハードロックよりグランジ・オルタナティブ、その継承的ジャンルへと変わっていったので、ハードロックは時代遅れとみなされたきらいもあったかと思います。それでもやはりあのテンションや分かりやすさ、激しさは一度ハマるとなかなか抜け出せなくて、そのジャンルが一番好きという(僕もその端くれですが)人も結構多いかと思います。そんな麻薬みたいなジャンルの90年代のそれでも頑張っていたバンドやアーティストの曲を早速どうぞ。


Hole Hearted / Extreme (1990年)
90年代ハードロック個人的10選なのですが、3回連続でエクストリームの曲を冒頭に持ってきてしまいました。すべてセカンドアルバムの「ポルノグラフィティ」からの曲です。紹介した4曲すべて高水準の楽曲でいいですね。僕はこの曲もかなり好きで、何とも言えないアメリカ大陸のすがすがしさ、健全さを響かせたような心地よさがたまりません。インディオの精神文化にも通じるような雄大さというか奥深さを感じさせますね。


Blaze Of Glory / Jon Bon Jovi (1990年)
全盛期のボンジョヴィのフロントマン、ジョンボンジョヴィ初のソロアルバムからのシングルでビルボード1位、シングルだけで500万枚も売れて、さらにグラミー賞最優秀レコードにもノミネートされたと言う、凄い一曲です。ハードロックというよりはカントリーブルースとかいうジャンルがあるならそっち系ですかね。ジョンボンジョヴィが好きな「ウエスタン」の世界観たっぷりに聴かせてくれます。実際西部劇の映画「ヤングガン2」の主題歌にもなっています。ボンジョヴィの1994年のベスト盤「クロスロード」にも収録されていて、僕はそこで初めて知りました。ボンジョヴィの「ウォンテッド・デッド・オア・アライブ」によく似ている渋いバラードになっております。


Wind Of Change / Scorpions (1991年)
時代を感じさせるハードロックの名バラードですね。まさにこの歌が歌っているのは本当に世界史の転換点となった「ベルリンの壁の崩壊」、「ソビエト連邦解体」、共産圏で起こった大きな革命についてだったのですから。その流れに乗ってその時代の代表曲みたいな感じになっているかと思います。僕もその当時中学1年とかだったので、社会の先生が「今起きているドイツ統一とかソビエト連邦崩壊とか、本当に世界史の教科書に10年、20年後に載るくらいに凄いことやねんで」と力説していましたが、まだそこまで中学1年生だった僕にはピンとは来なかったですね。でもいろいろ世界史とか社会のことを学んでいった大人になってその当時を振り返ると、「凄い時代を僕は生きていたんやなあ」と感慨深い気持ちになったりします。まあまだあんまり分かっていないですが笑。


Primal Scream / Motley Crue (1991年)
モトリークルーのベスト盤「デケイド・オブ・デカダンス」用の新曲としてリリースされた曲で、かなり出来が良くて僕は結構好きです。ほぼモトリークルーの全盛期に近いし、楽曲のレベルがまだまだ高いまま推移している感じがいいですね。しかしながらこの後まさかのボーカル、ヴィンス・ニールが脱退してしまうという悲劇が起こり、モトリークルーの全盛期はあっけなく終わってしまいます。モトリークルーはある意味最強のメタルバンドだったので、あの4人でないとあのマジックは出せず、80年代の終わりとともにハードロック、ヘヴィメタル勢が失速していく象徴みたいな感じだったのかもしれないです。それくらい衝撃的な事件だったのではないでしょうか。PVは音飛び(?)していたので静止画で失礼します。


Get A Grip / Aerosmith (1993年)
エアロスミス45歳にして僕の中では最高傑作とも言えるアルバム「ゲット・ア・グリップ」のタイトル曲です。この年齢を感じさせない野性味、若々しさ、激しさ、どれを取っても同時代のバンドより一歩も二歩も前を行っている感じがして驚異的ですよね。底なしのこのバイタリティはどこから来るのか、90年代のエアロスミスは本当に化け物みたいな感じでした。次の1997年のアルバム「ナイン・ライブス」はさらにソリッドになっていたし、想像を遥かに超えていくエアロスミスは、ハードロックが勢いを失っていく90年代の中での数少ない希望でもありました。これもPVがなかったので静止画で失礼します。


Sister Of Pain / Vince Niel (1993年)
90年代ハードロック個人的10選の3回目を早くやりたかったのはヴィンスニールのソロがかなり出来が良かったからでもあります。何回か紹介しているハードロックマニアの友人に今から四半世紀くらい前に教えてもらって10枚くらい借りたメタルアルバムにこのヴィンスニールのソロアルバム「エクスポーズド」も含まれていて、そこまでハードロックな耳になり切れていなかった僕も、すぐにお気に入りのアルバムになっていました。日本だけで50万枚も売れたそうですね。元モトリークルーのボーカルのソロアルバムということを差し引いても凄い数字だと思います。それくらい名盤だったんじゃないでしょうか。そんなにハードロックに詳しくない僕が言うのもあれですが。


Can't Change Me / Vince Niel (1993年)
で、ヴィンス・ニールのそのソロアルバム「エクスポーズド」の中で一番好きな曲がこのバラードです。19歳くらいで、ハードロックに毎日浸っていた当時を強く思い出させるまさに青春の一曲でもあります。聴きやすいし、普遍的な響きもある名曲の部類に入ってもおかしくはない曲だとも思います。あのけばけばしいと言っては失礼ですがモトリークルーのフロントマン、ボーカルのヴィンスニールのセンチメンタルで「健全な」部分が見えるようでそのギャップにやられますね。


I'm Broken / Pantera (1994年)
これぞ90年代のメタルって感じがします。そんなに詳しくないので当たっているかどうかは自信ないですが。でも明らかに80年代のハードロックとは違う時代の空気感を十分に含んだ「叫び」と言いますか、リアリティーを感じますね。僕はかなりメロディアスなハードロックを好んで聴いてきたのですが、ハードロックのコンピレーションアルバム「HITS HARD ROCK2」を買って少しそれまでの四天王(ボンジョヴィ、エアロスミス、ヴァンヘイレン、ミスタービッグ)以外にも裾野を広げようと頑張っていた時に衝撃的に出会った曲でもあります。だから今でも印象に残っていますし、僕の「ロック」のビジョンを広げてくれた曲でもあります。まあそこまで「そっち」には行かなかったですが。でも結構好きな曲で、文字通りいろいろと自分の殻を「壊して」くれた曲でもあります。


Take Cover / Mr.Big (1996年)
ミスタービッグお得意のミディアムテンポのナンバーでもはやハードロックとかのジャンル分けも必要ないくらい普通にロック、洋楽の名曲とかですね。僕自身あまりミスタービッグのハードなロックナンバーを知らないので、こういうスローなメロディアスなナンバーが「ミスタービッグ」らしい曲だなあと思ったりします。今思えば、ミスタービッグとは関係ない話ですが、もう少しハードロック、ヘヴィメタルのジャンルを聞いておけば、もっといろいろとこのジャンルの名曲を知っていたかも、とか思いますが、僕が聞いてきた範囲ではまあ固定客が決まっているみたいなセレクションになったりしているのかな、とか。人との出会いもそうですが、音楽との出会いもひょっとしたら必要な出会いはもうちゃんとしてしまっているから、それ以上は知らなかったりするのも仕方ないことなのかも、とかそんなことも思ったりします。


I Don't Want To Miss A Thing / Aerosmith (1998年)
もうハードロックとかの狭いジャンルではなくて、90年代洋楽を代表する一曲ですね。映画「アルマゲドン」の主題歌で意外なことにエアロスミス初の全米1位のシングル曲でもあります。作曲はスティーブンタイラーやジョーペリーではなく、マニアな洋楽ファンはご存じかもな希代のヒットメイカー「ダイアン・ウォーレン」です。かなりマニアックな情報ですね、僕も辛うじてしか知らないのでここでは黙っておきます笑。この映画ではスティーブンタイラーの娘、リブタイラーも主演級で出演していて、親子共演なこのPVも当時話題になりましたね。まあ映画の場面との合成らしいですが、いいPVだと思います。まああまりにもエアロスミスのそれまでの音楽と違い過ぎて、違和感覚えた古くからのファンも結構いたとかいなかったとか。でもこれだけまた新しい話題を50代に突入しても提供してくれるエアロスミスはやっぱり90年代を代表するハードロックバンドだったと思います。


ちょっとバラードやスローナンバー系が多かったかもですが、90年代はほぼハードロックは出し尽くした感はあります。まあまだ何曲か候補はあったのですが、それはまた「90年代個人的洋楽10選」とかで書いてみたいと思います。僕はハードロックバンドのバラード系とか大好きで昔まだカセットテープで編集版を作っていた時「OFF THE HARD ROCK~BALLADS~」という何とも言えない題名でカセットテープ作って愛聴していた時があったりして懐かしいですね。ABC順でボンジョヴィ「Always」、エアロスミス「Angel」といった感じで。ここにも書いたヴィンスニールの「Can’t Change Me」もあのラインアップの中で強力に響き渡っていたことを昨日のことのように思い出します。もうさすがにないかな、探したらあるかな。でももうラジカセとかないから、テープの再生は難しいかな、とか思ったりします。カセットテープやMD合わせたらホント200個くらいオリジナル編集版作ったと思うので。だから今こんな形でいろいろなジャンルの音楽の記事を書いたりしているのかもしれません。やっぱり音楽はいいですね。何歳になっても飽きることなく聞いたり、あーだこーだ言えるから最高です。ではまた何かの10選で。

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