見出し画像

深み×ヒト×アイデンティー

ボンジュール

※冒頭の犬は彼女が飼っている犬です。だいして「考えるイヌ」

最近自分のアイデンティティーってなんなのだろうかと考る場面が増えました。別に全く病んでいるわけではなく、修論が終わり、冬季のバカンスに入ってから自分の時間が比較的増え、自分と向き合える時間を比較的つくることができたからです。

Zoomでのミーティングや友達とのオンラインでの会話のときなど決まって耳にする言葉があります。
それは「いまフランスだっけ?」「フランスのコロナの状況はどう?」「フランスはいま何時?」のように決まってフランスというワードが出てきます。全く否定的ではなくフランスにいる自分が当たり前になりすぎて変な感覚になる時があるのです。

実際に自分ににとって今「フランス」というワードがアイデンんティのひとつであり時には免罪符的な効力を発揮することもあります。というのは中田樹(なかたたつき)個人のプロフィールがすっぴんとして認知されているのではなくで「フランス」という言葉が自分をお化粧しておりある意味それが自分をベールとして包んでいるような気がします。たまに思うのがフランスから日本に帰国した時の自分の市場価値や評価ってどうなるのだろうっていう不思議な気持ちにもなります。面白いですよね。

そしてですね。帰国後のことについてなのですが今後またアップデートしていこうと思います。
ただ就活をずっとしていてなんかもやもやもありきっぱりとやめました。そして今通っている大学のラボの教授との共同研究を続けつつ日本ではあることに取り組んでいこうと思います。詳細につきましてはまた少しずつ小出しにしながらという感じですかね。


そしてその日本なのですが、最近自分なりにリサーチをして日本のことを調べているところです。
マーケットというよりは日本人の感性であったり、禅や仏教徒の思想、ヒエラルキーと軍隊の名残のつながり、戦後の日本の発展の歴史から江戸の持続可能なまちづくりなどについて特に調べています。経済面ではいうと日本は島国で現在GDP(国内総生産)が世界第3位ではありますがただソフトウェアの競争の過激化(エンジニア不足)、AI、IOTの導入の波もあり今後さらに厳しくなるということも予想されています。
また国民1人当たりの名目GDPも2000年には2位でしたが、このあとずっと下降し続けて2018年には26位まで落ちています。


日本が経済的にさらに厳しい状況に追い込まれているのは確かなのですが、名目GDPではまだ世界3位だから、自分たちはお金持ちだと錯覚し、いまだに生産消費大国ということで楽観視しており、それに名目GDPが大きくなるのは人口が多いからにすぎません(フランスの人口の約2倍)。さらに労働生産性では、1970年に比較統計を取り始めてからずっとG7(主要7カ国)で最低とされています。

最近はITやコンサル、ITエンジニアというバーチャルであったり2次元的な要素と工業的要素を含んだものを創作する人、循環させる人、売る人などが時代の主流になっていると思いますがそれが持続可能かと言えばまた別の話なのかなと思います。戦後たしかに経済発展は著しく遂げてきた日本ではありますがその成功の背景には日本人の勤勉さ真面目さの他にベビーブームとアメリカ型ベルトコンベア式大量生産型工業(Americanize)の導入があり人口的なものに囲まれる環境が多くなった時代ではあると思います。

そして自然資源の調達のために壊され続けてきた森や緑の代わりにBiodiversity offset (生態系オフセット)として人口的なレジャー施設や人口的な憩いの場を作り休日の癒しの場として新たなビジネスがそこには次々とうまれてきました。

自分がベルサイユ宮殿の庭に行った時に感じた「人口的自然」と日本に一時帰国した時に広告で見た地元にある山を切り開いて作った「家族のため”自然の”レジャー施設」の人口的な自然とその背景にあるビジネスの匂いがすごく似ていました。


冒頭との重なりになりますが実際に日本人としてまだまだ自分はアイデンティティを確率できているわけでもなく日本人には「フランス」、フランス人には「日本」という判断をされています。それを壊す気もなくうまく利用できればと思っています。

そのためにはもっと自国について、そしてフランスについて勉強する必要がありそれも思想的、また身体性に深く関わるところをこれから知識と肌感として自分に落とし込まなければいけないと思っています。
心理的有用性や肉的健康生、もっと言えば精神的健康生の条件は日本人とフランス人では確実に違いますし、フランスに住む日本人、日本に住むフランス人の条件もまた違うと思います。

京都市の門川市長の言葉で「でんとうという言葉に伝統もあるが伝灯という漢字もある。  比叡山の灯明には定期的にその芯に新しいものを加えて芯を常に変えないといけないし、同時に油も入れ続けなければいけない。京都発の任天堂のように逸脱したイノベーションとして形は変わっているものはあるが、京都の基本の伝統として文化のつながりから派生したもにクリエイティブなアイディアを加えてイノベーションを起こせばいい」
というのがあります。すごく納得です。

僕の解釈としては
「可能性のあるもの、守るべきものを時代の流れだけで安易に捨てないように、そしてそのために文化を生かすために既存の素晴らしいものと真摯に向き合って理解するそして生かしていく(活かしていく)」という結論に至りました。つまり表面的にではなく本質的に理解をするということと伝統的なものを簡単に壊して捨てるのではなく、まずは捨てる前に可能性があるか守るべきものかをしっかり見て判断する。
その判断する目は自分の知識や知恵、経験、そして身体性の高さだと思います。


幸い自分がいまお世話になっているコミュニティの方には本当によくしてもらっていて、いつも学びを与えてくださる皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。自分のアップデートと世の中へのアップデートとしてブログやFacebookなどを通してアウトプットを続けてしていくつもりです。

いつも短く短くと思っていて結局長く終わってしまいます。まとめる力もつけないと。まだまだ未熟ですが今後もよろしくお願いします。

以上フランスのリールからでした(いや、フランス言うんかい!笑)
お読みいただきありがとうございました。

ブリコラー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?