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初めての方は初めまして、いつもの方はご機嫌麗しゅう。桃之字です。 本記事は、桃之字が…
その時でした。雲を貫くほどに長く長く、山とみまごうほどに太く太く、世界の始まりを司る大…
逆噴射小説大賞用への応募作ではありません。 没作供養です。 「ご主人の生体反応が消えたの…
「朝飯、そこで買っていこう」 「えーファミマ? パンの品揃え微妙なんだよな……セブンない…
全力の正拳突きが怪人の腹に突き刺さり、爆発四散せしめた。これで五体。目視範囲に敵影なし…
アンタはこれまでの人生で、「名付け」をしたことはあるか? 自分の子供でも、ペットでも…
第一話「少女の走光性」 極大の躁状態のまま、学校の屋上を駆け抜ける。目指すは西の端の、破れたフェンス。靴を脱いで揃える? 遺書? そんなの要らない。私は飛ぶ。1,2の3で、蝶になる。 西日が目に痛い。 恐怖はなかった。心を占めるのは、絶望と、後悔と、劣等感。私は最期まで逃げるのだ。最期まで、後悔するのだ。軋みをあげる心を否定するように、私は目を閉じて、最期の一歩を踏み込んで──夕日に向かって、飛び出した。 すぐに襲いくる浮遊感。 五階建ての校舎から飛び出し
柏木さんが、倒れた。 身長170センチ、体重120キロ。誰がどう見ても肥満体の柏木さんは前…
「その鏡を寄越せ、クソガキ」 その男は威圧的に言いながら、大斧を担いで歩み寄ってくる。…
(OPテーマ) エナジー充填、マガジン装填、今日のワンピはお気に入り! 今日こそ彼をモノ…
7がつ23にち 朝おきたら、ベランダに卵がおちていた。すごくおおきな卵。ぼくが入れそうな大…
──この酒、味がしない。 それに気付いたのは、皿に零した酒を啜った時だった。 半年…
待ちに待った小説大賞が始まろうとしている。 一週間前にレギュレーションが発表されて以…
その路地を抜けた先には、大正浪漫建築群が広がっている。 人呼んで──黄昏町二丁目三番地。 もしもそこに行き当たったなら、振り返らず、立ち止まらず、真っ直ぐに通り抜けなさい。さもなくば── 「──そうなります」 「言うのが遅い!」 私の説明に、目の前の犬耳少女が叫んだ。 年の頃は15歳くらいだろうか。犬耳以外は普通の少女だ。私は着物の袖口から飴を取り出すと、彼女に差し出しつつ語り掛ける。 「まぁ落ち着いて。お名前は?」 「え? あ、っと……ハナビ。てかアン