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読書感想文 蟻の棲家

本を読むのが結構好きだ。
だけど自分の趣味じゃめちゃくちゃに偏る。
偏ってはいけないという思いがあるので人から薦められた本は大体読む。
特に性格が真逆の人とか年上の方とか文化圏が全然違ったりすると
優先して読もうと思っている

なのでこの本は他人からのおすすめ本である。

風俗嬢とかやくざ崩れとかヤングケアラー、雑誌記者などが
登場人物でありこの世の最近の問題が詰められているという
エッセンスに富んだ作品だ。

ただ、生きているだけで犯罪を犯さなければ生きていけない環境という
ものはまだあまり理解できない感覚ではある。
息をすることにも実は権利がいる権利のないものとの境は権利がないものには明確だが、あるものには全く見えない。
超えていけると思う。
努力で超えていけると安易に思ってしまう。

小さい話だがそれは歯並びとか色の白さとかと
似ている話なのではなかろうか。
生まれつき持っているからその価値にも気づかない。
気づかないから他の者にも前提としてある、というもので
片づけてしまう。結構残酷だよな。と思う。
慮れるとしてもそれは持たないものに同じものを得させられるには
至らない。
あ~~ん、どうしたらいいの~~~~~ッっていう感じの
作品だった。イヤミスっていうらしいね。こういうの。
へえ~素晴らしい、書く方も大変だろうななんて思う。

だがドストエフスキーの『罪と罰』新訳版/光文社文庫を同じくして読んでいたので貧困感に慣れすぎ、特に違和感なく読み進めてしまった。
今は中巻を読み終わったので下巻読み終わったらできたら感想書こうかな

今回いいなと思った文章は以下。

”人に死をもたらした人間は罰せられるという原則が守られたら、
それで満足するんです。求めるものは真実でも正義でもない。
自分が生きていくのに安全な環境。”

よく殺人が起こったりすると『怖いです』っていう方が増えるのと
(そーゆー方を映す方がいいんでしょうね。)似ているよな~なんて思う。
自分も殺されるんじゃないかって。
でもお前は殺されるほどの人間じゃないんじゃない?なんて思ったりもする。まあ無差別もあるからわからないけれどね。

読んだことあれば感想聞きたいです




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