たしなむ程度

ちいさな心の機微を書いています/海と山の間に住む/だらしないことだめな自分セキララ

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最近の記事

こまったな

冬の帰り道。夕焼けがとても美しい。星がいくつか瞬いている。 ああ、むり、と呟いてしまった。 人見知りすぎるかもしれない。 今日は初対面の方と打ち合わせや自分の転職の案件で人にお会いした。 それが本当に本当に辛くて、帰り過呼吸になってしまった。いや、悪い人とあったわけではない。むしろ良い人ばかり。だけど無理で。なんだろうこの感覚は。 私の見た目はそうゆう性格とは思わせない見かけ。だがおどろおどろしさや、人に対する恐怖心を必死で隠している。今週はもう誰一人と会いたくないと思う

    • しっとり

      炭団に火をつける。香木を焚く。炭団の匂いは私にとって沈みの香り。曇り空も相まってしっとりと気持ちを落ち着けてくれる。 昨日は始発から二番目の電車に乗り、私は山に向かった。 つらいことがあっても来週山に行くためなら、と鼓舞している。私を山に連れてってくれる人がいる。本当に有難い出会いで、今年のハイライトの一つだ。 山のグループにも勢い余って登録した。まだ参加をしたことがないけれど、登山が自分にとってすごく身近な存在になってきた。人見知りだから、一人で登山するつもりでいたが、1

      • ミルク

        あっという間に今年も年末になってしまった。そして、この寒気。一気に冬感が感じられる季節になった。 日曜から今にかけて、一つもやる気が起きず、出かけたのはコンビニエンスストアに片栗粉を買いに出かけたのみ。 土曜日は赤坂の老舗羊羹屋さんに用事があり、わざわざ都会へ出かけたので、週末としてもう十分な達成感を得ていた。その用事がなければ私はきっと週末ずっと引きこもっていただろう。 次週の週末は私にしては忙しく、同日にお稽古と礼拝に行く。さまざまな気持ちを感じ入ることだろう。礼拝堂

        • 毎年ハロウィンの頃に、私はいそいそと玄関にクリスマスリースを飾り、クリスマスの曲をかけている。 今年も終わりか、ということで今日は髪を切った。20センチくらい切ったのではなかろうか。ふぁさ、ふぁさっと切った髪が床に落ちてゆく。 美容院を出て、せっかく都会に行ったのだからショッピングをしようと思ったが、まっすぐ自分の街に帰ることにした。 ありがたいことに明日は煌びやかな街でランチのお誘いがある。到底自分ではいけないようなお店を指定され怖気付いているが、でも自分にそうゆう場

          始発

          久しぶりに朝四時のアラームをかけた。半同棲していた時のアラーム時刻。あの人は四時半に家を出て、駅に向かうまでの間の坂から街を見た景色を送ってくれていた。もうそんな日は過去のお話だ。 私は始発の電車に乗って、山に向かった。まだ真っ暗。この時間のこの空気をあの人も感じながら坂を下ったのかななどと、ノスタルジーな気分になったがそれどころじゃない、わたしはこれから3時間かけて山に向かうんだと奮い立たせた。 前回書いた通り、仕事関連で知り合った人に(特別親しくもない人)「山に連れて

          夏季休暇をとっている。今更感満載。今週二日間とって、来週も二日間取る予定だ。 今週は一人登山に行ってきた。山登りをする家庭で育っているので一通り道具や服はある。がコロナ禍という言い訳をして、山登りからずっと遠くなってしまっていた。 ふと山に行こうと思ったのは仕事上のひととの出会いがきっかけだった。仕事を一緒にしているときに、その方が山登りが趣味というのを知った。私がふとした拍子に「今度連れてって下さい」などと言ってしまったらあれよあれよと現実となった。寡黙な人で、とてもコミ

          パラレル

          海外から帰ってきたひとかのように,季節の感覚,日付の感覚がちょとおかしくなって自宅に戻った.5日ほど親戚のいる長野県で過ごした.稲刈の目的で行って,親戚宅で過ごした.もっと居れば?と言ってもらったが,週末に出張があるから渋々自宅に戻ることにした. 新幹線から降りるとき,人の多さに怖気付いた.私は昔からそう.沖縄とかに旅行した後は都会の早歩きにびっくりしたり人酔いしてしまってしばらく喫茶店で「都会時間」に慣れるまで休んだものだった.地方モードにどっぷり浸かって帰るものだから,

          徒然

          実家に数日滞在し,今日我が家へ帰宅した. 帰省すると毎回思うが,実家とは昔は色々辛いこともあったけど今はいい関係ではある.特段嫌なこともない.だけど,どうしても長く滞在すると疲労がじわじわと蓄積する.お互い様だろう・・・我が家に帰りホッとした. 頻繁に私は実家に行くようにしているが,実家滞在中はお墓参りや親戚の家に行ったりし,ちょっとした非日常を味わうことができる.面倒なこと,やらなくてはいけない片付けとかもあるけれど,久しぶりの親戚の家に行ったり,故人を偲んだり,猫の骨

          周辺

          「あるお店が予約が取れたんですけど,この日空いていますか?店近くの美術館がいいコレクションなのでそれも兼ねて如何でしょうか?」行かぬとはいえない強い磁力.優しい人からのお誘いにお応えし,都会へ出かけた. 久しぶりに訪れたその美術館は今日も本当に素晴らしかった.美術館を出る時間だけ決めてくださり,独りで巡らせていただいたので,自分のペースで拝見することができた.芸術,宗教,哲学は,知ってしまったらもう知らなかった世界には戻れない.という言葉をどこかで耳にしたが,まさにそれを体

          洞窟

          あるドラゴンクエスト好きな友人と,人生って ほんとドラクエだねっていう話をしていた. 敵(問題)にぶつかったときどうする? 「たたかう」「にげる」「ぼうぎょ」「どうぐ」 友人曰く,私は「たたかう」を前提で冒険をしているようだ.もっと冒険していいんだぜっと言われ,はっとした.  私は自信がなく,恐ろしい魔物が住む洞窟にほいほい入れないタイプ.レベル5で十分闘える洞窟であっても私はレベル10以上にしないと怖くてとても入れない.「強くならなきゃ」という強迫観念でたくさんの敵

          映画「昼顔」を観た.普段テレビを観ないのでテレビドラマの昼顔を観ていない.数年前話題になっていたことは知っていて,ふと上戸彩ちゃんが観たくなったのと,一青窈さんの曲が主題歌であることを知り,テレビドラマは長いから…映画を見ることにした. 話の内容は想像していた「許されない恋」な内容だった.それよりも,上戸彩ちゃんの骨格に対して服がきちんと似合って素晴らしいなあとか,スカートの裾がきれいだとか,この街はどこだろう,ホタルがたくさんいる川ってなんて美しいのでしょう…そんなところ

          森へ行きたいな

          一人旅の計画をしている.森へ行きたいなと思って. 昨日の夜3時,彼から長いLINEが届いた.結構内容がショックでその後,眠れなくなってそのまま朝になってしまった.ヘルシーではないですね… 親しくないけど,優しくしてくれそうな人に夜更けに連絡をしてしまった.昼間にお稽古出会った人だ.案の定,優しい人はそんな夜更けに起きていた.私が落ち込んでいるだろうと察したその人は本の格言を教えてくれたり「この本を読んでみてください」と本のURLとアマゾンギフト券までつけて私にLINEをし

          森へ行きたいな

          雑記

          うちにメゾン・マルジェラのバッグがある.私のものではなく,彼の置き土産だ.革製品で,私が持つにはガッシリしているし軽くもない. 使いにくいなあと思いながら,最近使い始めている. なぜなら,うちには 仕事用リュック×1 A4縦のショルダーバッグ×1 オケージョン用バッグ×1 これしかないからだ.夏,悲しみに暮れ,ぱさぱさと物を捨てていったらこれだけになってしまった.今後旅行に行くときどうするつもりだろうか… ここ数年一人旅は全くしなくなっていた.旅行するときは二人で,両

          経験値

          今日は実家に滞在している。 数週間ぶりの帰省だが、母はネタがたくさんあり、口が疲れないの?とツッコミをしたくなるほどしゃべっている。私は猫の骨壷を抱っこし、猫をあやすようにしながら、ふんふんと話を聞く。不思議と猫の気配がする。 7月の彼との衝突から、 時間がゆっくりと流れている。別に喧嘩をしたわけではないが決定的に自分の中で何かが割れてしまった音が聞こえた。ずっと有耶無耶にしてきたぼやっとした違和感が、強い光で照らされた、といった感じだった。 それからまだ1ヶ月も経ってな

          見切

          クーラーの部屋にいるが,汗がすごいことになっている.まるでサウナから出た人みたい. リンパマッサージを最近ちゃんとやるようにしてみた.昨夜は涼しい部屋でゴッド・ファーザーを見ながらマッサージしていた.映画の涼しさとは対照的に,私は一人汗だくになっている. それにしてもゴッド・ファーザーは美しい映画だ.静かなドキュメンタリーを見ているよう.60年代,70年代の映画やドラマをよくみるが,あの情緒が私は好きだ.お洋服,車,インテリア.音楽,色調.心地よい.静かで,「間」でものを語

          芸は身を助けるかもしれない

          落ち込みすぎて「やばい」状態である自覚がある.心折れてぐたっとしているとき,暇が一番良くないことを私は知っている.何かしなくてはと,あたりを見渡すとピアノが目に入った.埃をかぶり洗濯物置き場になっていたピアノをぎいっと開けてみた. そう,うちにはピアノがある.昨年別れた元作曲家の恋人の置き土産.色んな意味で重たいので.業者さんに頼んで処分してもらうか,売るかとか処分の仕方に1年ずーっと迷っていた.でもふと,数日前ピアノ弾いてみようと思ったのだった. わたしは音楽に関しては

          芸は身を助けるかもしれない