嫌なことを無理に忘れようとしない

一日を振り返り、楽しかったこともあれば、嫌な事だってあります。

楽しかったことをしっかり心に留めることも大切。
そして、嫌なことを忘れるのも大切。

そう言う考えの方が多いと思います。

ところが、嫌なことを無理に忘れようとすると、余計にストレスが掛かるです。
これを余り意識していない方が多いように、私は思うのです。

一つ例を出します。

心理学者のダニエル・ウェグナーが行った、シロクマ実験と言うのがありますが、ご存じでしょうか？

彼は三つのグループに分け、シロクマのドキュメント映像を見せたのです。
そして最後に彼は、グループの人たちに対して、このように伝えます。

Ａのグループには、
「シロクマ」について、しっかりと覚えておいてください。

Ｂのグループには、
「シロクマ」のことは、覚えていても覚えなくてもどっちでもいいです。

Ｃのグループには
「シロクマ」のことは、絶対に忘れてください。

そして一年後、再び三つのグループを集め、動画の内容について質問をしました。

すると、最も正解率が高かったのが、Ｃのグループだったのです。
「忘れてください」と言われた人たちが、一番忘れずに覚えていたのです。

この実験で伝えたいことは、「物事を忘れようとすればするほど、意識してしまう」と言うことです。

嫌な事って、なかなか忘れられないものです。
無理に忘れようとすると、覚えてしまっているものなのです。

人って、他の人には言えないトラウマを持っているものです。
忘れようとして苦しんでいるのは、あなただけではありません。
この文章を書いている、私だってそうです。

失敗したことや、嫌なこと。それは起きた事実だと考えましょう。

嫌なことを忘れるには、どのような方法があるか？
いくつかあると思いますが、私は嫌なことを書き出すこと、誰かに話すこと。この二つが鍵になるのではないかと考えます。

書き出したり、話をすることで、思考の整理が出来ると思います。
そこから、必要な事だけをメモして次に生かす。
そうすることで、必要なことと不要なことに分けることが出来るのです。

実はこんなお手伝いを、何故か占い師さんの私が、占いの後にした経験が何度かあります。

「忘れよう、忘れよう」と考えすぎて、心を重くするのはさらにストレスが掛かるのです。
少し、発想を変えて対策をしてみましょう。

皆様の毎日が少しでも、ストレスなく過ごせますように。