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合コンの二次会ノリでバチェロレッテ感想をつづる final

【注】
本記事はAmazon Primeで独占配信中の恋愛リアリティーショー「バチェロレッテ・ジャパン」および、過去の「バチェラー・ジャパン」シーズン1~シーズン3の内容についてネタバレを含みます。コンテンツを最大限お楽しみいただくためにも未視聴の方の閲覧をあまりオススメしません。コンテンツをご覧いただいてからぜひいっしょに語りましょう。私と初めましての方はぜひpart1・part2・part3からどうぞ。

今回は2020年10月30日配信開始のエピソード9・10について。


昨晩リアルタイムでエピソード9を見て自分まで失恋した気になり、エピソード10は一眠りしてからでいいやと布団に入った私。視聴を見送ったエピソード10でまさか号泣するだなんて夢にも思わずに。


杉ちゃん一択だろうと根拠のない確信にあふれていたわたしは、これまでの配信エピソードの中で特筆したい杉ちゃんの勝利ポイントについて勝手に3,000字ほど下書きをしていた。

その下書きを読み返すこともなく一思いにザーッと消したところで、代わりに夫が予想していた「バチェロレッテ収録後、オンエア前に破局した説」について勝手に書いておこうと思う。

萌子さんのTwitterを見ると友人とサイクリングしていたり友人がゴルフ場を買ったのでと福岡に来ていたり、自由にのびのびと過ごしていることが伺える。

ただ、夫はその一連のツイートを見て「収録終了が今年(2020年)3月だとして、まだ遊び歩いてるの?杉ちゃんはサイクリングやゴルフをするような感じじゃないし破局したかな」と予想していたのだ。「杉ちゃんは単にお留守番では?」とフォローすると、「バチェロレッテというある種のお見合いで結婚の準備をしていたとして、あんなに遊びまわるかな?独身最後だからと奔放になるのはどちらかというと男にありがちな悪い癖のような気がしているけど」と。一理ある、と思っていたら結末はまさかの “ゼロ回答”。何が言いたいかと言うと、恋人不在に見えたという点は合っていた。



さて、エピソード9から思ったことをつらつらと。

萌子さんママとの面会。
「お墓について」の話題を出し【結婚をゴールから語る】黄さん、「いつも萌子さんのこと考えちゃうんです」と【結婚への道のりから語る】杉ちゃん。

会話の雰囲気がやわらかくなったのは杉ちゃんだが、そういえば私が初めて義両親にお会いしたときに義母が真っ先に口にしたのは「●●市にあるお墓に一緒に入ってもらうことになると思うけど、そのあたりは大丈夫?」と墓の話だった。私はあまりこだわっていない、いや、今はまだピンと来ていないだけで気にする人は気にするのだろう。この点は国際結婚だとなおさらかもしれない。


そしてベッドデート。
「すっぴんで待っています、もちろん香水もつけずにね」と手紙に書く萌子さん。私たち視聴者は画面越しにしか見ていないから分からなかったが、なるほど萌子さんいい香りがするんだなぁ(好き)。エピソード1からもう一度リピするときは萌子さんの香りまで想像しながら見てしまいそうだ。

扉をあけた黄さん。……黄さんまですっぴんでちょっと笑った。伝わるだろうか、世の中「すっぴん」のある男性がいる。ファンデーションうんぬんというよりもオンオフがはっきりしているというか。オフの黄さんかっこよすぎてビビる私。かつて私に「彼氏は誰でもいいけど、夫にするならすっぴんを見せられる人を選ぶのがいいよ」と言った人がいた。確かに、私だと黄さんの前では化粧を落とすことはもちろん、お風呂上りにパンツとナイトブラだけでリビングに歩いてくることははばかられそうな気がしてしまう。(オシャレな書き方になったが、実態はびしょ濡れの髪かつ顔の凹凸がなくなったスッピンでフローリングをぺちぺちと歩いている感じだ……って、私はなにを言わされているのか……)


ディナー前に目をうるませてソロインタビューに答える萌子さん。あの表情から、これからフるだろうなというのは見えていたように思う。そして食事中に「私の前でリスクマネジメントするのやめて」と。きましたーーーーフラグ。萌子さんフる前には説教するから。萌子さんの芯の強さでもあり、見方を変えれば可愛げのなさでもある。

なにはともあれ、黄さんの言葉がとてもよかった。「人を好きになるより 好きになってもらったほうがふたりの空間が幸せな時間が流れるんじゃないかと思っていたから(自分から)好きになるのやめようと思っていたけど…好きになったらダメかも…」。黄さん個人が言葉にすることを恐れる本音というよりは、万人が口にするのを避ける本音だ。黄さんは萌子さんが追いかける恋、杉ちゃんは萌子さんが追いかけられる恋、だと思っていたがこの関係も時がたつにつれて少しずつ変化してきた。

黄さんカッコいい、かっこいい、と繰り返しながら泣く萌子さん。私が黄さんならこの地点でローズセレモニーを辞退したくなりそう。一言一言すべてがサヨナラに聞こえて仕方がない。


一方で、ベッドデートの手紙を受け取って「歯磨きしていったほうがいいのかな、なにがあるか分からないし。」ってポツンとつぶやく杉ちゃん。ちゅーくらいはしてもいいなと思えるほど杉ちゃんの恋心が全開なのがいい。17人のうちの6~7割が売名目的(おっと失礼)のバチェロレッテにおいて、全身全霊で恋をしている杉ちゃん、本当に推せる。

湯舟の中でデッサンする2人。……我々はなにを見せられているのだろう?????????? 「お湯を張っていない湯舟の中で考え事するの好きなの」と萌子さん。萌子家はお風呂を洗うのはメイドの仕事なんです????????いや、わが家ではお風呂を沸かす前に洗剤をシュッシュッシュと巻き散らかしてブラシで手荒くゴシゴシするので、掃除していないわけではないが着衣でくつろぎたくなるスペースには程遠いなと……。

ふたりでぎゅうぎゅうで湯舟へ。ただでさえ狭いであろう湯舟の中にブランケットやクッションが置いてあったのはAmazon美術さんのせめてもの工夫だろうか。いや、狭いって。


杉ちゃんにデッサンしてもらいながら涙が止まらない萌子さん。杉ちゃん一択だろうと思っていた私はてっきり、この涙を「杉ちゃんを選ぶということは、黄さんを選べないということ」の意味だとばかり思って、萌子さんは黄さんのこと本当に好きだったんだなぁと思ってしまっていた。このときまでは。


どういうわけかスタジオ3人が黄さん一択になっていることが個人的には「?」だが、そして迎える最後のローズセレモニー。
黄さんだけが到着して静かにスタート。1人ずつか!と思うと、やはりここにも萌子さんのステキなところが見えた気がした。過去のバチェラーシリーズにおいて、2人→1人になるこの期に及んでもゲームするんだと思っていたので、1人1人に伝えたいというは尊重できる……と思っていた、このときまでは。


言い表すとしたら不完全燃焼という言葉が1番近いだろうか。
林?に向かって道なき道をふらふらと歩いていく黄さんと杉ちゃん。一晩ずっと杉ちゃんの敗因を考えていた。萌子さんにとって杉ちゃんにあと何があれば良かったのだろう。分からないまま今このnoteを書いている。


CMで「今度は女が選ぶ番」というテロップと共に流れるレッドカーペットのシーン、まさか最終回の一幕だったとは。なにもしらなければ萌子さんの表情が強すぎて漫画「キングダム」に出てきそうな感じに見えてしまうが、すべての結末を知ったうえで見るこのレッドカーペットほど哀しいシーンはない。岡村隆史氏が「いちばんキレイじゃなかった」とスタジオトークで話していたが、まったくその通りである。

坂東さんから「今の心境は?」と聞かれて、「私の旅を見守ってくださってありがとうございます」とお礼を伝える萌子さん。結末を知って聞くとこんなに寂しい言葉はない。坂東さんはこのときどういうことになるか知らされているんだろうか。後になって「どちらだったんですか?……えええええ、あぁ、左様ですか。」なんていうことになるんだろうか。


「あなたに会えて本当に良かった」と言って去っていく黄さん。最後も涙を見せない黄さんが素敵だった。

「萌子さんの翼になりたいし包み込む風になりたいって思っているんです。休みたいときにちょうどいい立木みたいな存在になれたらいいなって」いい言葉だなぁ。今度から結婚式は「病めるときも苦しい時も愛することを誓いますか」ではなく、「翼や立木になれますか」っていうこの言葉、どうだろう?(却下)

杉ちゃんに関しては「だからこそ恋人には見れない」という言葉もてっきり「恋人としてではなく夫として」と続くものだと、この期に及んでもまだ私は信じて疑わなかった。

「女性として男性を見る目じゃない」と泣きだす萌子さん。「泣かないで!」と萌子さんを止めた瞬間に杉ちゃんが泣いてしまうことが悲しくて、書きながらまた涙が出てしまう。



さて、予告が荒れに荒れていたエピソード10。

「ズルい女」「卑怯」「意味がわからない」、口々に飛び交う怒号。全体的に険悪な絵面に見えたが、考えてみたら今までもこのスペシャルトークは(バチェラー3の友永氏は特に)ひな壇からギャーギャー凶弾されていた。そうか、男女が逆転しただけでこんな風に見えるのかということが新鮮だった私だ。

バチェラー1では一番最初のローズセレモニーで「見る目がないですね」と吐き捨てた女性参加者がいたが、バチェロレッテで置き換えてみるとなかなか汚い言葉だったということが理解できる。いつでもていねいな言葉を口にしたいものだと襟を正す私。


中でも特に怒りに震えるイベントオーガナイザー藤井氏とサーファー萩原氏。ただ、この2人の怒りの根本は異なる。藤井氏の怒りはまぁまぁご最もで、萌子さんと人間的に相いれなかった人間の言葉。一方、よく分からないタイミングで泣き出すサーファーの言葉は一度惚れた女への恨み言。

歌手當間ローズが「僕らよりも萌子さんが一番苦しい」となだめる。どんどん重たくなっていく薔薇の重みが分かるからこそ、寄り添うことができるローズ。包容力が見えるなぁ。「周りすべてが敵になったとしても僕は味方だよ」的なよくある歌詞を具現化しているいい男ofいい男。

料理研究家、なんとか、なんとか言ってくれ(初代私の推し)。

そんな中で「バチェロレッテは17人の中から1人を選んで、…」とルールを反芻するマラカイ。出たド正論。正論は大事だけど、正論に固執しすぎると結局苦労するのは自分だったりもするのだが……若さだ。私も23歳だったなら同じことを言うかもしれない。


「選ぶ努力」だとか「とりあえず付き合って、」とひな壇からは様々な案が出てくるが、スタジオもひな壇も、肝心なことを忘れている。

萌子さんが結婚したい理由。

金銭的な安泰でもこころの安心でもなく、

子どもが欲しいんです

ご本人がきっぱりと言っている。
逆に子ども以外は富も名声も持っているのだ。

子どもが欲しいとなると、32才?33才?の萌子さんにとってとりあえず付き合ったとして破談になったはあっという間にアラフォーになってしまう。世間一般晩婚化していると言われているものの、女性の身体は35才を超えると一気に妊娠しづらくなると聞く。

なんとなくで交際をスタートするわけにはいかないだろう。「私は次にお付き合いする人は結婚する人だと決めている」、という萌子さんの強い言葉からも結婚を急いでいる。結婚を急ぐことはなんら悪いことではない。「もう30代」なのか「まだ30代」なのかは人によって意見が分かれるところだろう。

私はフランスからの帰国後は福岡という小さな都会・大きな田舎で働いていたのだが、周りが皆20代で結婚したため、私も25才あたりから相当に結婚を焦っていた。事実婚が一般的なフランスの友人たちは皆婚活は30才になってからでいいと何度もなだめてくれたが、20代後半から婚活をはじめても結婚まで3年かかったことを考えると、子どもというタイムリミットが加わると30代という年齢は余計に焦るものではなかろうか。ここは個々人の価値観によるものが大きいのでなんともいえないが。


それから、杉ちゃんに関しては萌子さんが「結婚相手としてふさわしくない」と思ったのであれば、別れを告げるのが今になるか半年後になるか、その先になるか。それだけの話だ。いずれ傷つけてしまうのならば、傷は軽いに越したことはない。きっと半年後にお別れするときのほうが、恋人として日々を過ごしただけにもっと辛いものになる。りんごの木も、苗のうちに抜いてしまわないと根を張ってしまってから伐採するのは辛かろう。(杉ちゃんの実家がネギに植えかえる話笑った)


さて、言いたい放題言われまくって半ギレで登場の萌子さん。
「誰かを納得させるために私は私の人生を生きていません」という言葉が刺さる。この言葉で分かるのは戦犯はAmazonによる17人の人選。あの中から選んでっていっても、17人の中に美肌家や旅作家(!?)が含まれているあたり、もっと真剣に地に足着いた系を入れていてほしかったなぁと。

「エピソードを重ねるごとに萌子さんが楽しくなさそうになっていく」というナイナイ矢部さんの言葉。結婚2年目の私はつい忘れそうになっていたが、恋愛は楽しい1割:苦しい9割だと思い出した。


「私は結婚相手を探してここに来たんです」。書類選考はともかく、17人に絞るまでの最終選考のときはバチェロレッテにもある程度見てもらうようにするのがいいのではないかと思ってしまったり。



諦めきれずにスタジオで告白する杉ちゃん。スタジオセットの花びらをすくいあげたところで泣いてしまって、「僕は愛を見つけました」という愛を形容する全ての言葉が良くて、良すぎて、良すぎて、

(深呼吸)


良すぎた。


ただ、ここまで来ると私たち視聴者は萌子さんの気持ちの強さ、いい意味での頑固さを知っているから、杉ちゃんが想いを伝えたからと言って「じゃぁお友達から」にはならないことが見える。

杉ちゃんの「忘れられない」という言葉は大失恋を経験した人なら分かる痛みだ。ただ、聞けば聞くほど、もうこれ以上杉ちゃんに傷ついてほしくなくて涙が止まらない私。料理研究家の涙でまた泣く。



杉ちゃんの個展が開催されるなら東京だろうと大阪だろうとGo ToしたいのでAmazonさん企画をぜひ。画の価格的にわが家の財布では購入は難しいが、やさしい色使いの絵画たちを生で見てみたい。


萌子さんに見合う男性はどんな人なんだろう。萌子さんが思う運命の相手というのが気になってこれからもTwitterでゴールインを見届けたいし、杉ちゃんをはじめ参加者側の男性陣にも必ずや幸せになって欲しいと願う私だ。



今回のバチェロレッテ、仮にこれがシーズン3あたりで変わり種バチェロレッテとしてならアリな結末だっただろうが(友永バチェラーがどうとか言ってない、言ってないよ???)、「正統派」を求められるシーズン1からいきなりこの結末というのは本当に衝撃だった。が、そこも含めて恋愛リアリティーショーなのだろう。結論、日本人には向かない企画かなと思ったり。(見ている私は今年は気滅の刃とバチェロレッテにドハマりの2020年だったが)



口直しに、バチェラー1の最終回、笑顔でファイナルローズを渡す久保バチェラーを見ている私だった。さすがメンタリスト久保バチェラー(笑うところ)。


part1からpart4まで、合計3万字をこえる邪推なnoteを読んでいただいたあなたに感謝を。合コンの二次会ノリにしては私もあなたも随分とお酒がまわってしまったね。

バチェロレッテ2を楽しみに、次回はどうか、もう少し「フツウ」の男性が立候補してくださることを祈る私だ。

2020/10/30 こさい たろ





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