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旅で向き合う、隠れている自分

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旅の中で気づかされた、感じたことをできるだけまっすぐに。
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#青空

#10 小さな一歩。

#10 小さな一歩。

夏の青森。とことこと走る汽車。
海の香りがする西津軽、哀愁感じる青森を通って、今日の宿は弘前のようだ。
目の前のレールだけを見てまっすぐ走る。
雲一つない快晴。照りつける日射し。
こうべが重くなってきた稲が時より吹く風に揺れる。

太陽はどこでも一緒。ずっと地球を照らし、光とエネルギーを与える。
写真を撮るときは条件を左右する存在だけど、被写体にするととても神々しい。
太陽はエジプトでは「太陽神ラ

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#09 姿で語る。

#09 姿で語る。

ちっこい赤い力持ちが秋田から走る。
レールを乗せてゴトゴト走る。
小さいけれど力持ち。
そろそろ生まれて50歳。
人間だとそろそろ偉くなるのかな?
部長が見えてきた?いやいや、まだまだ課長でしょ。なんて。

自分の階層なんて小さいことを気にせずに、自分の職責をしっかり担うベテランさん。
今となっては裏方ばかりになったけれど、昔は東北を背負った主役だった。形あるものいつかはと言うけれども、いつまでも

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#08 初夏、魚沼。

#08 初夏、魚沼。

5月のGWごろになると一斉に田植えが始まり、夏が近いことを知らせてくれる。
こうして四季を感じる光景があることが、今年も確実に時間を生きていることに気づかせてくれている。

陽が高く、長くなったことに夏の気配を感じ、パッとしない雨が続くことに梅雨を感じる。

気づけばキチガイになるような暑さをお日さまが照らし、夏に入ったことを教えてくれる。

米どころ、魚沼にも水が入り始めた。
新潟、三条、長岡あ

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#01 空を見上げたか。大きく息をしたか。

#01 空を見上げたか。大きく息をしたか。

新潟に撮影で通い始めて3年くらいの2020年の11月。
記録写真としての鉄道写真よりも、新潟のいろんなところに行くことで、季節や風景を感じることが心地よく感じられるようになった頃。

魚眼レンズをつけたカメラのファインダーから覗く風景は、肉眼で見るのとはまた違った表現ができて楽しかった。
空の大きさを表現したり、小さいものにフォーカスしたり。
プログラムの中では実現できない、円の中に収める表現な

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