マガジンのカバー画像

彼の記録、彼方から。

9
ある男、エヌの記録。
運営しているクリエイター

記事一覧

【彼の記録、彼方から。】2018/05/08

もしも、世界が愛で満ち溢れているのなら、僕は愛に溺れて死んでしまうだろう。 もしも、世界…

たぬき
6年前
3

【彼の記録、彼方から。】2018/05/07

スマートフォンのアラームが鳴り響く。 連休の間、ずっとアラームを使わずに起きたい時間に起…

たぬき
6年前
2

【彼の記録、彼方から。】2018/05/06

何もない日だった。 少なくともエヌにとっては。 大型連休の最終日、エヌはとくに予定もなく、…

たぬき
6年前
3

【彼の記録、彼方から。】2018/05/05

その日もいつものように、私より一足先にエヌがバーにいた。 私が店に入ったのに気づくと軽く…

たぬき
6年前
3

【彼の記録、彼方から】2018/04/29

ある男がいた。 仮に名前を「エヌ」としておこう。 とくに意味はない、便宜上つけた名前だ。 …

たぬき
6年前
5

【彼の記録、彼方から。】2018/04/30

2018年のゴールデンウィークのことだった。 エヌは休みが続いていることをいいことに、深…

たぬき
6年前
4

【彼の記録、彼方から。】2018/05/01

いつものバーに行くと、一足先にエヌが一番奥のカウンター席に座っていた。 その日、エヌは山手線大塚駅近くのバッティングセンターに行ったらしい。 人もまばらな閑散とした真昼間のバッティングセンターで、黙々とバットを振り続けたと言っていた。 その日、エヌは有給休暇を取ってのんびりとしていたらしい。 有給を取ってまでして、なぜバッティングセンターに足を運んだかは謎だ。 きっとエヌのことだから、理由なんてないのだろう。 ただ、なんとなくそういう気分だったからそうした。 そういう男だ。

【彼の記録、彼方から。】2018/05/02

「絵描きになろうと思うんだ」 唐突もなく、エヌはそう言った。 突飛なことを言うのが常だから…

たぬき
6年前
6

【彼の記憶、彼方から】2018/05/03

「そういえば、昨晩、絵描きになると言っていたけど、まだ気は変わらないのかい」 皮肉交じり…

たぬき
6年前
5