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(小説)異・世界革命Ⅱ 空港反対闘争で死んだ過激派は異世界で革命戦争を始める 02
レオンなら、もし愚連隊が逃げなければ三日連続で出撃していただろう。しかし、王都の民衆を脅かしていた愚連隊は、文字通り消え失せた。賢明にも皆殺しになる前に、逃散してしまったのだ。
レオンの性格の特徴は、徹底性だ。逃げても手を緩めず敵を追いつめ、全滅させようとする。カムロのレポ隊と親衛隊騎士の遊撃部隊を王都に放ち、逃げ込んでいた貴族屋敷から愚連隊が出てくるのを待ち伏せさせた。都市ゲリラ戦の訓練と称
(小説)異・世界革命Ⅱ 空港反対闘争で死んだ過激派は異世界で革命戦争を始める 01
まさか、あのジュスティーヌ第三王女殿下が、父王陛下に無断で結婚し帰国されるとは!
しーかーも~、新郎のレオン・ド・マルクスは、田舎男爵家の出身で無職の文無しなのだ。まったく贅沢はしないが、カネはあればあるだけ遣ってしまう男である。
王女の無断婚姻などという父王と母王妃以外は、だれも想像しなかった事態に、フランセワ王国の貴族界は騒然となった。とはいえ、バロバ大神殿長を筆頭に聖都ルーマ大神殿の高
(小説)異・世界革命 空港反対闘争で死んだ過激派が女神と聖女になって 07(完)
子供たちに引っぱられ、病人のいる場所に連れていかれた。死にかけた赤ん坊を抱いて泣いている母や、土木作業中に大怪我をして追い出された男らが大勢いた。病人の多くは、栄養失調からくるもので病気だけ治しても根本的な意味はなかった。それでも少しでも楽になるならばと、マリアは病者を癒した。
やがてマリアは、住人が逃げたか殺されたかして空き家になっていたスラム街の外れの少し大きな掘っ建て小屋を提供された。マ