(小説)異・世界革命Ⅱ 空港反対闘争で死んだ過激派は異世界で革命戦争を始める 03
保守派貴族に反対されずに、スラム地区の環境改善策をどうやって通せばよいだろうか?
総理大臣に忖度する日本の官僚と同様だ。官僚貴族が国王にへつらうことを、この王女はよく知っていた。父王を説得できれば簡単だが、それでは娘王女の立場を利用して政治に口出ししたことになってしまう。王族の私室である内宮で「おねだり」するなど最悪だ。権力の私物化と見られても仕方がない。そもそも縁故政治を嫌う父王が、内宮での「おねだり」というだけで承認しないだろう。保守派貴族に警戒感を持たれるだけで終わ