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文字起こし版【3/5 まちをつくるアパートCo-mito】Co-mitoは「自分が良いと思ったものを作りたい!」という想いの発露

「まちをつくるアパートCo-mito」の、「こっしー」こと「おおこし・みずき」さんとのお話第二弾、3回目。今回は、「なぜこの企画を始めたのか」について、大越さんに質問。そこには、家業の課題と、街づくりへの興味、そして「幸せ」というキーワードがありました。

【ポイント】
家業の課題と街づくりへの興味から始まる
長く心地よく付き合える関係性を育む
生き方に気づき、シェアし、一緒に作り上げる場所

【話し手】
大越瑞生さん(まちをつくるアパートCo-mito)
佐野匠(WHITE SHIRT・たのしごとうれしごと)

【BGM演奏】
大越瑞生さん(ハンドパン)

インタビュー音声は、こちらからお聞きいただけます。

文字起こし:吉成 美里/にっこりデザインラボ Graphic Designer & Photographer

シンプルに言うと、家業の課題と街づくりへの興味

――はい。じゃあ、ぼちぼち、始めます。
一応おさらいで言うと、まずこっしーの自己紹介をしてもらって、こみとの概要をね、ざっくりと教えてもらって。
で、さっきは、こみとの4W1H。誰がいつどこで何をどのように生み出していくの?っていう話をしてもらいました。
結構、そこもいろんな、こっしーに関わるいろんな人に来てもらいたいし、そこでこっしーも幸せを感じたいし、来てくれた人も幸せを感じてもらいたいし。
いいなぁ、って思ったのが「自分の幸せに付き合ってください」っていう。

大越さん:なんか、プロポーズの言葉みたいで、照れるけどね。でも、それに尽きるなぁとは思ってます。

――そう。そう言ってくれると、ちょっと行く、足を運ぶハードルが下がっていいなぁっていうのもね。

大越さん:あぁ、そうですね。僕のせいにして欲しいんですよ。僕が幸せになりたいから、それに付き合ってって言って、付き合ってやるかぁぐらいで来てくれると、いいのかなと思って。

――そうそうそう。ね。こっしーが言うなら、しょうがないかぁ!みたいなね。

大越さん:うんうんうん。

――そう。それすごくいいなと思いつつ、冒頭の方でも言ったんですけど、4W1Hの中で抜いておいたWの、Why。

大越さん:Why。

――なぜ、こみとを作ろうと思ったの?っていうところなんですよね。
ここ、もちろん、どこまで話せるかっていうの、すごくあるとは思うんですけれども、こみとっていうプロジェクトにかける思いの部分を、なぜの部分を伺いたいなと思います。

大越さん:佐野さん、これ、なぜだけ切り取ったっていうのは、なにかこう理由があるんですか?

――そもそも、なぜの部分って、ちょっと時間かかるかなとかって思ったんです。単純にね、時間的な意味で。
っていうのがひとつあるのと、あと、なぜの部分って、そんなにスラスラスラーっと話せるようなものとは違うのかなって思ったんですよ。だから1回ちょっとあえて分けて、そこに集中して話してもらった方が、話しやすいのかなって思ったんですよね。

大越さん:そうですねぇ〜。確かにそうだ(笑)。

――普段からめっちゃ内省してて、めっちゃまとまってて、もうプレゼン資料かってぐらいまとまってる人だったら話せると思うんです。
特にね、大きな会社の社長さんとかはそうだと思うんですけど、みんながみんなそういうわけではないし、いきなりすごく綺麗な言葉でぶわーって話せるわけでもないと思うので。

大越さん:はい。そうなんですよ、そうなんですよ(笑)。

――そういう、話の慣れとかもろもろ含め、話題の行ったり来たりも含めて、話せるように、ちゃんと分けて置いておきたいなって思って、あえて分けてみました。

大越さん:わぁ~、優しいー。優しさがにじみ出てる。本当その通りですね。
結構僕、こみとをプレゼンする、誰かに伝えるってなった時に、シンプルに伝えようとすると、なぜの部分って伝えられないなって思って、割愛することが多いんですね。

でも、なぜを割愛すると、良さが出ないんですよ。なぜを一番伝えなきゃいけないのに、短い時間だからなぜを伝えられないっていう。

――そうですね。そうですね。うんうん。

大越さん:最悪の事態に陥っちゃってて。なぜをちゃんと語ろうとすると、一晩二晩では足りないくらいでもあったりもするわけで。

――(笑)。うんうんうん。

大越さん:そう、だからこれって、大事なことですね。時間を取ってもらえるっていうの、すごく、伝える側としては嬉しいですね。
って言って話すなぜはなんなんだ?ってなるけどね。

――ね。なんか、気持ち的には、そんなに綺麗にまとめなくても、「あれ、最初話そうとしたことと、最後の着地点がちょっと変わってきちゃったぞ?」でもいいかなと。

大越さん:なりそうな気がするねー。

――とは、思ってます。そこも含めてこっしーですみたいな。

大越さん:はいはいはい、はい(笑)。そうですね。わかりました。

――どこから聞いていったほうがいいのかな?
そもそも、着想の原点、ただアパートやーろうじゃなくて、こみとっていう「自分の幸せに付き合ってよ」って言いたくなるようなものの着想に至った原点みたいなところから入った方がいいのかな。

大越さん:そうですね。結構きれいにかっこよく言うと、やっぱり家業をどうにかしなきゃいけないっていうのがあって。あと自分がまちづくりとか、地方創生、地域活性化っていうところに興味関心があって、そういう活動をしていきたい。

そうなった時に、まちづくりをするんだったら、地域活性化、地方創生をするんだったら、どこでもいいなぁとは思ってたんですよ。自分が生まれ育った茨城県水戸は、やりやすいっていうか、知っているからいいけれども、そうじゃなくても知らない地方に行ってもいいし、結構青年海外協力隊とか興味あった時期もあって、世界、海外とか、地球の裏側でやってみるっていうのもすごい面白そうだなぁって思ったんですね。

そうなった時に、なんでここでやるのか? なんでここがいいのか?っていうのを考えた時に思うのは、やっぱり、そこにずっと住み続けるであろう、長く関わるであろうっていうのが、結構大きいなぁと思って。僕は生まれてからここまで育ってきた。いる時間、暮らす時間が長かった。これからも長いであろう。というのがすごく大きくて。

そうすることで、責任が取れる。自分のやったことに対して、この町に対してこういうことをした、こういうものを作った、こういう活動したということに対して、生涯責任を取りますよっていうのが、できるじゃないですか。

――うんうん。

大越さん:生涯、なんかサービスみたいな感じだけど。

――うん、うんうん。逃げられないぞ、みたいな。

大越さん:そうそうそう。ずーっとそこで責任を取れるし、見ていられる。

その経過を見ていられるし、なにかあった時にテコ入れができるというか、関わることができるっていうのが、すごく僕としては大事なことなんだなぁっていうのと、あとちょっと腹黒いところで言えば、ずーっと自分がしたことに対する喜びとか、ありがとうっていうものとか、笑顔とかを、恩恵を受けることができる。還元率が高い。生涯ずーっとそこに住み続けるわけなので、ずーっとそこのいい状態を楽しめるなっていうのが、ちょっと腹黒い理由なんですけど。

そんなことがあって、地域活性化とか地方創生をしたいって、ここ、生まれ育ったっていうところですし、家業をどうにかしなきゃいけないっていうのもあって、ここでこみとを始めるっていうふうに至った思いの、これはでも結構表材的な、今言ったコンパクトにまとめるなら、これを伝えるよっていうところになりますね。

――まぁ、わかるよねっていう感じ、ですよね。結構ローカルプロジェクトとかでは、まぁ結構よく聞くっていうと失礼だけど、そういう流れはあると思いますし、自分がいた地域だからこそ、さっき腹黒いって表現してましたけど、ちゃんと長く行って長く活動してるからこそ、この信用、信頼が生まれていって。

大越さん:そう。築けるなぁと思って。

――うん。よりね、豊かな活動にさらにつなげられるかもっていうのもあると思いますしね。

大越さん:うん。それが、ここでやっていく、っていうのの思いではありますね。

――うんうんうん。

コアな部分にある、自分自身が幸せに生きたい理由

大越さん:……で。

――うん。シンプルバージョンですよね。さっきのはね。

大越さん:シンプルバージョン。シンプルバージョン。多分聞きやすいシンプルバージョン。わかりやすいところかなぁと思うんですけども。

そっからもっと深掘っていくっていうか、僕のコアなところ、なかなかこう、多分佐野さんが目の前にいて、佐野さんが聞いてくれるから言える内容だったりもするんですけど、その深いところとなると、やっぱり、幸せに行き着くんですけど、僕自身が、多分ものすごく幸せに暮らしたいっていう思いが強いんですね。

それって、なんでなんだろう?っていうのを、佐野さんからも問われた時に、東京からの高速バスでの帰り道だったんですけど、バスの中でずっと考えたんです。

なんでなんだろう?これちゃんと答えなきゃいけないだろうなぁとも、ちゃんと答えるのがこれからの僕にとってすごい大事な機会になるから、いい機会を与えてもらえたなとも思って。なんで、僕はこんなにも、幸せに暮らすということに対してストイックなんだろう?っていうのを、結構、本気で考えて。

そうなった時に多分、嫌な状態を経験しちゃったり、あとそこにフォーカスしてないっていう時期があったからだと思うんですね。生まれてから、小学校、中学校までは普通ですけど、高校どこ進路選ぶのーとか、あと就職先どういう仕事選ぶのー?どこの就職先にするのー?どういうふうにお金稼いで、どういうふうな暮らしをしていくのー?っていうのを、あまり、主体的に考えたことがないような気がしていて。

――はいはいはい。

大越さん:っていうのはなんでかって、多分考えてはいたんですけれども、

その考える要素、基準としてあるのが、親がどう思うかとか、お母さんに褒められたい、お父さんいいって言うかなーとか。あとは周りの人、周りの身近な友達とか、周りの大人とかを見て、みんながこうしてるから、みんなが仕事してるから、みんなが高校行くから、みんな大学行くからっていうので選んでたり。

あとは、なんとなくですよね。大変じゃない方に、自分ができる方にっていう判断基準で、自分の進路とか、就職先とか、仕事とか、生き方を選んでたんだなぁ、選んでた気がすごくしたんですね。その出来事があって。

出来事があってから人生を考えたんですけど、そういうふうに多分生きてきて、普通に就職して、普通にっていうのもなんか、普通にって言葉使うのもなんかあんま好きじゃないですけど、大勢の方が進むようなルートで、中学行って、高校行って、大学行って、で就職するってなって、病院で勤めて、結婚をしてっていうところまでいって。その時に、ある出来事があって。

結構こういうの話すの、しんみりしちゃうのもあれなんですけど、でもこういうのがポジティブに、というか普通にコミュニケーションで話せる世界っていうか、関係性もいいなと思ってるので、僕はお伝えするんですけど、離婚したんですね。

離婚したっていうことがあって、その後、心病んじゃったっていうか、おかしくしちゃったっていうか、よく表現の仕方が僕もわかってないんですけど、人と話したり接したり、今とか過去とか未来を考えることができなくなっちゃって。今までどうだったんだろうなぁとか、スケジュール立てて未来どうする?とか考えるのなんかできなくなっちゃって。

そうすると仕事も手につかなくなっちゃって。で、病院に行ったら適応障害っていう診断を受けて。会社に行って、その後ちょっと休みをいただいて、でその後も本当に会社の方は親身に対応して関わってくれたんですけど、会社も辞めることになって、離婚して、仕事も辞めてという経緯があって。

その時に、振り返ったんですよ。僕の人生ってどうだったんだろうな?とか、これからどうするの?みたいな、自問自答してた。多分、結構そこも、今思うと忘れてるんですね。

――え、忘れてるっていうのは?

大越さん:その当時のことを、佐野さんから言われるまで、重いあまり意識してなかったっていうか、思い出しても思い出せなかったんですよ。多分僕の中ではつらい出来事とか、嫌な出来事だったので。
で、そういうのを多分、僕、忘れるプロなんですね(笑)。

たくさんの人に出会い、たくさんの生き方や考え方に出会う

――嫌なことは忘れちゃおう!っていう。

大越さん:嫌なことは忘れちゃおう!っていうのがすごい上手になってて。
なんでかっていうと、それを、僕が嫌な雰囲気とか嫌な状態とか辛い状態っていうのは、すごい嫌いなので、それをどうやったらその状態じゃなくするかっていうと、忘れるのって結構手っ取り早くて。

――どうやってですか!?

大越さん:どうやって忘れてるんだろう?
でもそれまで、頭の中にあるじゃないですか。嫌な出来事があったら。

――まぁ、ね。うん。

大越さん:それを、ほーんとにもう、スッと忘れるようになっちゃったんですね。いつからか。もう、ねぇ、忘れてたんですよ。でもものすごい大事なことで。

そこで、やっとこう、自分の人生の向き合い方とか、考え方っていうのを考えて。っていうのがすごく大きいかなと思います。

だから、自分がどう生きたいのか、どういうふうに仕事したいのか、どういうふうに人と付き合いたいのかとか、っていうのを今まで考えて来たかな?多分適当にしてただろうなぁとか思ったり。これからは、じゃあこれからはどうするんだ?っていうのを、多分ロジカル的ではなくても、感覚的にものすごく、悩んだり、考えたりした時期があって。

で、それを今度は叶えて行こうっていうふうにして、そこからですね、地域活動を始めて、いろんな人に会いに行って。で、会う時に名前呼んでもらいやすいように「こっしーです。こっしーって呼んでください!」みたいな感じで言って。茨城県のいろんなイベントとかいろんな活動に顔出させてもらって、仲良くなってもらって。で、いろんな生き方をしてる人がいるっていうことを知るんですよ。働き方に関しても。

――はいはいはい。

大越さん:それを知った時に、あっこんな考えがあるんだ!こういう働き方、こういう暮らし方、こういう人生の選び方があるんだ、っていうのを知って。それがすごく面白くて、僕の中では助けになって。そこが結構大きいかなぁと思います。

――あぁー。地域活動に出て行って、ちょっと世界が広がっていく感じ、考え方が広がっていく感じは、自分もすごくよくわかりますね。自分も実は、最初は茨城県の結城市で、ローカルプロジェクトに首を突っ込み。

大越さん:あぁー!はい。

――そうなんですよ。元々結城市の人だとずっと思われてたんですけど。

大越さん:なんか懐かしい。

――そう。本当すごい昔で、そっから始まり、今ではひたちなかの阿字ヶ浦とかでもね「イバフォルニア・ベース」とかのあたりにも関わってますけど、その中で自分も確かに、こんな生き方、考え方、仕事があるんだっていうのが見えてきて、逆に何も知らなかった昔の自分、なにやってたんだお前みたいな感覚にはなってましたね。

ウェルカムモードのビッグバン

――ちなみに、こっしーって、なんで地域プロジェクトに顔を出すようになったんですか?

大越さん:なんでだろうなぁ。多分、快く受け入れてくれる人がそこにいたからっていうのが、一番最初の、ファーストの印象が良かったんですね。

最初は多分、僕、ずっと引きこもってたので、人と接するとか、人と話したりするのは、多分潜在的に好きなので、外に出て誰かと会いたいなって思って。FacebookとかTwitterとかで、地域のイベントとかを多分見てたんでしょうね。

で、イケてるものとか、かっこいいもの、おしゃれなものがすごい好きだったりもするので、そういうのを漁ってたら「水戸宿泊交流場」っていうゲストハウスが水戸にあるんですけど、そこで、襖をリデザイン、ペイントをして、新しく使えるように修繕し直すっていうイベントを見かけたんですね。
えっ、なにこの「水戸宿泊交流場」って超面白いじゃん!と思って。

――そこからだったんだぁー。

大越さん:そう。そこに飛び入りで、車で近くの駐車場止めて、その交流場ってどこなんだろう?って歩いて探して、ここかな?いや違うかな?でもここだな!と思って行って、入って、恐る恐るですよ、本当に(笑)。

――うんうんうん、最初そうですよね!

大越さん:そうそう(笑)。

※大越さんが今に続く活動のきっかけにもなった場所「水戸宿泊交流場」の情報は、noteからもご覧いただけます!

大越さん:本当に、僕が入ってもいいのかなぁって、恐る恐る。でも情報はずっと追ってたので、どういうふうな経緯でできてきてるっていうのを知ってたので、あーでも良さそうな人たちいるし、楽しそうな場所だなぁと思って、ほんっとに怖いけれども、頑張って勇気を出して行ってみたら、……本当に忘れはしない、温かくね、はじめましてだったのに受け入れてくれて。

で、こここういう場所なんですよーっていうのを、飛鳥さんと彩乃さんが受け入れてくれて。もうめっちゃ懐かしい。彩乃さんね。そうだ。すごい懐かしい。受け入れてくれて。

で、ペイントのイベントを見させてもらって、場所の紹介をしてもらって、建物の紹介をしてもらって。
その時に「夜ご飯を食べるんだけどー」みたいな流れになったんですね、多分ね。で、なーんかすごいテンション僕上がっちゃって。

――うん(笑)。

大越さん:ふふふふふ(笑)。
キッチンが、すごくレトロで、雰囲気がある。

――カウンターキッチンの、レトロバージョンみたいなやつ。

大越さん:そうなんですよ!そうなんですよ!

良いキッチンで、ものすごい僕のテンション上がって、「夜ご飯、僕なんか作らせてください!そこでみんなで食べませんか?」みたいな流れになって、そこで、いきなり行ったイベントで、いきなりそこで料理をさせてもらって、いきなりみんなでご飯を食べるっていう、そんなすごい、ウェルカムモードの、人の温かみをいきなりバーン!って感じるビッグバンが起きて(笑)。

――ビッグバン!(笑)でも確かにそうなんだろうなぁ。

大越さん:うわ、めっちゃ楽しい〜!と思って。人っていいなぁ〜、って思って(笑)。

――(笑)。

大越さん:それが結構味をしめて、そこからですね。

それから「イバフォルニア・ベース」を紹介してもらったり、いろんな地域活動を紹介、本当に紹介が多いですね。「あそこ行ってみたら?」とか、そしたら今度「あっち行ってみたら?」とか、「あの人もいるんだよー」「ここ面白そうだよー」っていう形で、本当にクエストみたいな感じで、どんどんどんどん、課題というか次の行き先が出て来て。

それにのめり込んで地域活動を。やってみたら、これって地域活動だったよねっていう感じですね、僕の中では。

――あっ、なーるほど。いわゆるローカルプロジェクトやるぞー!とかじゃなくって、なんか面白そうなところに顔突っ込んでいったら。

大越さん:そうそう。そうそうそう。

――それは、いわゆるローカルプロジェクトやってる人たちの界隈だったのかーみたいな。

大越さん:うんうん。そう。楽しくて、面白くて、やってた活動、これ名前つけるとしたらなんなんだろうな?ってなったら多分、地域活動とかローカルプロジェクトっていう言われるものだっただけで、僕はただ、人と会って楽しくて、いい雰囲気の場所を求めて活動してたっていうことかなぁと思いますね。

――今、伺ってて思ったのが、水戸宿泊交流場のお料理の時、そこである意味、こっしーの幸せな体験に付き合ってくれっていう、まずそこで、もうすでに形作っていたんじゃないか!?みたいな。

大越さん:そうですねぇ。はははは(笑)。すごい、そうですね!初日で結構完成してたか(笑)。

――してたね(笑)。

大越さん:かもしれない(笑)。うん。

――そっかぁ、自分もやっぱりそういう、なんていうのかな。
一人で留まっている、縮こまっていると、ずっとこの、嫌な考え方とか不安がずっと頭を抜けないんだけど、そのつもりはなくても人がいるところに行って、たまたまおしゃべりして、で別になんか問題解決したわけじゃないんだけどなんか楽しかったなぁーって言って帰っていく、みたいな。
それだけでもちょっと良かったなぁ、幸せだったなぁって感じが、ありますね。

大越さん:そう。ものすごい僕にとっては成功体験っていうか、生きてていいんだなっていうか、楽しいなぁって思える。

なんか、本当に周りから見たら、本当に当たり前のことかもしれないです。行って、挨拶をして、お話をして、ご飯を食べるというそれだけのことなんですけど、それはすごく僕にとっては心の栄養になったんだなぁって思う。

――じゃあもう結構、初回だった「水戸宿泊交流場」のもう、素晴らしい良い感じの出会いの時から、意図的に、例えば、顔を出して話をするとか、なんならご飯も作っちゃうって、結構やるようになっていったんですか?

大越さん:そうですね。多分、その状態にいるのが僕好きなので、行った時に何かしら役割というか、できることがあった方が、自分がそこにいる言い訳、意味になるなぁと思ってて。

行ったら、イベントするんだったら「身体動かしてお手伝いしますよー」とか「SNSで発信しますよー」とか「料理が食べられる環境だったら作って食べましょう」という形で、何かしら関わりたくて、その関わる言い訳を作りたくて、自分ができることをそこでやるっていうふうに多分してたんだろうなっていうふうに思いますね。その場にいたいから、自分が。

――やっぱ楽しい場だからこそいたい、みたいなことですよね、きっとね。

大越さん:うん。

――そっか。

大越さん:っていうのを思いますね。

――それは、感覚としては、若い頃、例えば高校とか大学とかで、他の周りの考え方というか、視点に、言葉選ばず言うと世間体とかそういう言葉だと思うんですけど、に合わせるような動きはずっとしてたと思うんですけど、ある種なんかカウンターみたいな感じなんですかね?

大越さん:あぁ……。結構、僕の中で社会人になった時が、すごくストレスが強かったんですね。

多分元々、大学の頃が、4年間、栃木県の大田原っていうところにいて、一人暮らししてたんですけど、中学とか高校、大学の時とかも、仲間とか友達集めてご飯食べたり、あれやろーこれやろーって言って一緒になんか考えて企画してイベントやったりっていうのがものすごい好きで、それが多分、好きなことでやってたんですけど。

会社に入って仕事をするようになってから、なんか大人っていうのは、決められたことをやるっていうか、なんか「こうしなければいけない」「こうあるべきだ」っていうのをなんとなくこう、僕はそうあるべきだなって思っていた節があって。

――大人像、みたいなものですもんね。

大越さん:そうなんです、そうなんです、そうなんです。

そこに嵌らなきゃな、入らなきゃな、ってなっていて。そうなってた時に、自分の今までのやっていた楽しい状態のことを、結構多分抑えてたりしたんですね。

やらないようにとか、考えないようにしなきゃとか、それをやってる余裕もなくなって、だんだん慣れるだろうなぁとか、忙しくてそれを考える余裕もなくなって、っていうような日々があったりして。

仕事に向き合えてるっていう意味ではいい時間だったんですけれども、なんかそうすると、自分の心の中では、我慢してたりフラストレーション、やらないでいた時期があったなぁって。

その、多分、ずっと抑えてたのが、バンッ!できる!YEAAAAAH!(笑)。

――YEAAAAAH!(笑)
確かに、自分こういうの楽しいの好きってわかってるのに、それをわかった上で我慢してなきゃいけないっていうのは、なんかつらいし、体に悪そうですね、それは。

大越さん:そうですねー。それを多分してたんだと思います。

――うんうん。
言われてみると本当に、社会として持たれている大人像みたいのがありつつも、でも例えばローカル活動みたいなことでいうと、意外と世代関係なく、いろんなことやるじゃないですか。

大越さん:はいはい。

――それこそ、古民家リノベーションとかだと、みんなで片付け作業したりとか、壁塗ったりとか、障子張り替えたりとかするし、ゴミ拾いとかね、砂浜であったりもするし、そういう活動のこと考えると、年齢がうんぬんとかそういう話じゃなくて、楽しいとか幸せとか、なんかそういう気持ちで、素直な気持ちで顔出せるかどうかっていうのは、結構大切なのかな。
それが生き生きする時間になってくるのかなっていう感じもありますね。

大越さん:そうですよね。共通の価値観で、こう結びついてるような気はしますよね。なーんていう表現したらいいのか、わからないけど。

――ねぇ。

大越さん:みんなで、いい感じになろうよっていうか、受け入れてくれる。

――それこそ、表面的な趣味、このアーティストが好きみたいなのとはまた違う、共通項みたいなものなんだろうなっていうのは、なんかちょっとうっすら感じてたりはしますね、自分は。

大越さん:うんうんうん。そうですね、確かに。

なにか、そこに、地域活動に関しては、誰でも関われるっていう関わりしろが広いですし、関わるってなった時に、できることがそれぞれのレベルとか好みに合わせてある、それを達成することで、承認してもらえたり、喜びを共有できたりするっていうのが、ものすごく優しいなぁっていうのは思いますね。

――うんうんうん。別にプロフェッショナルじゃなくてもいいんですもんね。関わろうと思ったら。

大越さん:うん。

――そっか。その体験、すごくわかるし、多分ローカルっていうものに興味がある人だったら、意外とちょっとその気持ちをわかってくれる人は、実は結構その界隈ではいるんじゃないかなって感じもね、しますね。
そうすると、そこからそういう経験がありつつ、その上でじゃあ「こみと」っていう。

大越さん:はい。

「自分が良いと思ったものを作りたい!」という気持ちの発露

――「こみと」っていうその企画が全然始まる前のことだと思うんですけども、どんなふうにつながって、リンクしていったのかなっていうところも伺いたいですね。

大越さん:そうですよね。その地域活動して、ある程度自分がいい状態、やりたいことが、これが好きでこれが楽しくてこれがやりたいっていうのが、できるようになってきて、自我が芽生えたという言葉を使ったんですけど。

自我が芽生えて、じゃあ面白そうなの楽しいそうなの、いろいろあるけれども、自分は何を主軸に置くのかっていう軸づくりをしてて、その軸はなんなんだろう?どこで活動するんだろう?何をやるんだろう?っていうのを、やっぱり、決めていかなきゃなぁっていうのは思ってたんですね。

あっち行って、こっち行って、あっち行って、何しているのかわからない、みたいな、28歳、20代後半もいかがなものかなーと思ってたので、やっぱり、しっかりお金を稼げる仕事と、普段いる場所と、やっている活動とっていうのは、ある程度こう軸作りをしたいなーって思ってるタイミングだったので。

そのタイミングで、うちの課題にもやっぱり気づけたので、これから化粧品とか母屋とかアパートとかどうにかしていかなきゃいけないよねーっていうのが、タイミングがちょうどあったので、だったら、僕がこう自我が芽生えて、いろんなやりたいこと楽しいことを経験してきた中で、自分がその中でも、これが好きだ、これをもっと磨きたいって思っているものを吸収して、自分が今度はクリエイトするっていうのをやろう、っていうのがきっかけですね。こみとを作ろうと思った。

多分、自分で作らないって選択肢もあると思うんですよ。面白いところに行って、そこにお手伝いだったり、就職するだったりという形で、自分が作り出さずに、そこに関わるっていう選択肢もあったりすると思うんですけど、それをやってみるっていうのがすごく面白そうだし、楽しそうだし、やっぱり自分、結構ナルシストなところもあるんですけど、自分がいいと思ったものを、作りたいなっていう気持ちが出てきたんですね。

――あっ、はいはいはいはいはいはい。しかも、みんな見て見て!って見せたいみたいな。

大越さん:そう。俺はこれがいいと思うんだよ!っていうのを作りたいなと思う気持ちが出てきて。それならじゃあ、ここでやってみよう、っていうふうになりましたね。

――なるほどなぁ。
ちなみにやっぱ影響を受けたりしましたか?いろんなローカルプレイヤーさんとかね、出会ったりしたこともあったと思うんですけど。

大越さん:ほんっとに、刺激刺激(笑)。

――刺激だらけ。

大越さん:刺激だらけで、めちゃくちゃもう、毎日頭混乱して、爆発して、感謝、感謝しきれないですね。

――今まさに「こみと」作っている最中で、その中にはもちろん、水戸宿泊交流場から感じてしまった、楽しくて幸せな感じもあるし、その前のちょっとハードな経験もあって、両方含めながら作っていくと思うんですよ。

大越さん:はい。

お互いが長く心地よく付き合えるように

――もちろん関わってくれるみなさんには、幸せになってもらいたいんですけど。
そんな中で、ちょっとこんな質問していいのかなと思いつつもなんですけど、このこみとの中で、来てくれる人とか、自分に対しても、こういう思いはしてほしくないなっていうのって、あるんですか?

大越さん:こういう思いはしてほしくない?

――もちろん、幸せに付き合って欲しいですっていうのがある。けど一方で、もちろん幸せっていろんな形あると思うんですよ、人によって。
それって多分「これが幸せだ!」ってぐわーって掴みに行けたらいいけど難しいから、多分いろんなコミュニケーション取りながら「あ、なんか今幸せだな」っていうのちょっとずつ見つけていくんだろうなって、ちょっと思うんですね。
そんな中で、やっぱりこっしーって、こみとっていう場所の中の、オーナーさんじゃないですか。

大越さん:はい。

――だからこそ、こういう思いをしないように作っていきたいなっていうのは、なんかあるんじゃないかなぁと思ったんですよ。

大越さん:あぁ〜。そうですね。それで言うと、明確にあるかもな。

そうですね。やっぱりオーナーだったり、自分がこみとって発起人で打ち出してやっているのもあるし、自分も、軸を作っていて、自分の中での「これは正解」っていうか「これが自分が好きだ」っていうものが、ある程度こう言葉として言えるように、質問された時に「いや自分はこう考えるよ」っていうのが言えるようになってきたので、自分の中での正解は持っているんですね。正解というか、その正解もどんどんどんどんブラッシュアップして変わっていくものなんですけれども。

そうなった時に、結構パワーが強くなってるなっていうのは、感じることもあって。

――パワーが強い?

大越さん:はい。ハッピーとか幸せ、すごい好きなんですけど、笑顔もすごい好きなんですけど、それも、受け取る側の人にとっては、暴力というか攻撃になることもあるなぁとは思うんですよ。

自分が落ち込んでてつらくて大変な時に、笑顔の写真とかハッピーで楽しそうな人を見たら、ギャップとかでつらく思っちゃったり、自分ってどうなんだろうなぁとか思ったりすることも、稀にはというか、その可能性もあるのかなと思って。

そうすると、そのパワーバランスで、自分がパワー強いみたいな形になっちゃうこともあるのかなぁと思って。その絶対的なそのパワーバランスとか、僕が圧倒的に正解で、そうじゃないのは間違ってるみたいなのは起こしたくないなぁっていうのを思ってはいますね。

だから、いろんな価値観、考え方、幸せのあり方がある。その中で、こっしーはこういうふうに思って、これを好きで、今はこれをやっているんだな。自分もそこに共感することがあるから関わる、っていうのを、しっかりこうお互いが理解をした上で、お互いがいい距離感を保てるように、調和が取れるようにしたくて。それがミスマッチングしちゃうのは避けたいなっていうふうに思ってますね。

だから「これしかない」で「なんか違うんだけどな」っていう違和感を抱いたまま関わるとかっていうのはできるだけなくしたいなぁと思ってて。

なので本当に、お友達とか仲間とか、こういうお仕事とかをする時には、僕はこう思ってるけど、もちろんいろんな考え方がある中で僕はこう思ってて、っていうのをしっかり伝えるようにしてて。それがすごい時間はかかるんですけれども、長く付き合うとか、快く、お互いが心地よい状態で付き合うためには、ものすごく大事なんじゃないかなぁと思っていますね。

――そこを言うと、さっき、さっきというかもう何度も出てきてますけど「幸せに付き合ってもらう」っていう言葉がしっくりくるなって思いました。なんか「幸せにします!」とかじゃなくて。

大越さん:そう、「幸せにします!」って結構難しいような気がするんですよ。

――ね。まずは付き合ってもらって、さっきこっしーも、幸せの形もそれぞれみんな違うし、落ち込んでいる人にすごく笑顔のわーって楽しんでる写真見せたらつらいっていうのも、すごくあるじゃないですか。

大越さん:そうー。幸せが誰かのつらいを作り出すこともあるなっていうのは思うんですよね。

――そう。だからこそ、「ちょっと付き合ってよ」ぐらいの距離感がいいんだろうなって。

大越さん:うん。うん。

――だし、違和感を抱いたままじゃないほうがいいよねっていうのって、もしかしたら、こっしーの高校とか、前の就職していた頃のとか、そういう他の人の意見とか考え方に合わせてしまったつらさみたいな、そういうのもやっぱり影響しているのかなーって思ったんですけれども。

大越さん:……そうですねぇ。めちゃくちゃそうですね。
僕多分、20数年間、結構……佐野さんってどうなんですか、普通の人はどうなのか、いろんな他の人がどうなのかわかんないけど、僕結構、違和感を抱えながら生きてくるのがデフォルトだったんですね。

――はいはいはいはい。

大越さん:「僕はこうしたいな」とか思うけれども、でも「この人はそうじゃないだろうな」とか「この場では違うだろうな」とか「僕に求められてるのは違うんだろうな」って思うのが、なんとなくこう、わかれてるのかどうかわかんないけど、自分は思うんですね。

思うから、じゃあその通りにしようって、相手とかその場に応じたものを優先してしまうので、自分だったらこうしたいっていうのがあるけどそれは押さえる、っていうので違和感がそこで生じるんですね。

――うーん。うんうんうん。

大越さん:それが結構デフォルトでずーっとやってて、そのうちに自分の自我を殺してた、ような気がするんですよ。自分の自我っていうものは、周りの人がいい状態であることっていうふうに、自分の中でこう、納得させてたんですね。

――あぁ。なるほど。うんうん。

大越さん:その場のみんながいい状態だったら、関わってる人、例えば親とか友達とか恋人とかが、良い状態だったら自分は幸せなんだ、っていうふうに思ってた。

もちろんそうなんですけど、それでもうみんな幸せだし、その幸せな状態を見てるから自分も幸せ、って思ってて、でもなんか違和感があるな。

なんでか?っていうと、その人の幸せとこの人の幸せも違うし、自分の幸せが全くない状態でそれをしてたので。

――そうですよね。なんかもう、無理矢理納得させちゃってた感じですよね。

大越さん:そうそうそう(笑)。

その違和感が、付き合ってた人が悪いとかでは全くないんですけど、自分のの中で、違和感をずーっと抱えたままだったので、今度はそれを、違和感を解消しよう、できるだけ自分こう思ってる、相手はどう思ってる?っていうのを、丁寧にコミュニケーションしようと思って。

すごく大変だし、時間もかかることなんですけど、それを、人生、自我が芽生えて、じゃあどういう人生がいいんだ?ってなった時に、それはすごく大事にしようかなと思ってますね。

――……そっか。いやーでも、すごいわかるし、もう、多分これからきっと、お互いに違和感を抱かないというか、例えば3人この場にいたら、3人ともちゃんと幸せになりたいみたいな、そういう状態でありたいってことですよね。

大越さん:そうですそうです。

――残り2人の幸せな時間のために、こっしーだけが一人モヤモヤしてるっていうのではなくて。

大越さん:うんうんうん。
モヤモヤはあんまりね、したくないですね、だから。

――うん、うんうんうんうん。
自分も何気に、他の人たちの幸せみたいなものを優先して、自分を、違和感を納得させちゃうタイプではあるので、今の話を聞きながら、すごくわかるって思いながら。

大越さん:結構、日本の特性なのかどうかわかんないけど、全体の幸せとかを成立させるために自分を殺すっていうのが美徳とされてるような気もして。

――そうですよね。うんうん。

大越さん:最近は多様性認められてきてるし、とかなってくると、やっぱり違和感をできるだけ少なくするために、ちゃんとコミュニケーション取って、自分はどう思ってるーとか、相手はどう考えてるー、じゃあこういうふうにした方がいいよねーっていう、それがちゃんと言えて、コミュニケーションも取れた上であれば、妥協案っていうのに至れると思う、妥協案っていうか一番いい関わり方になると思うんですけど。

なんか、自分、思ってること伝えられずに、試すこともできずに、目を瞑って、消化不良でモヤモヤしているっていう状態が続くと、やっぱり心の状態的には良くないのかな、って。

正解のない「コミュニケーション」をどう育むか

――そう、そのモヤモヤを解消するために……てかもう、ちょっと1回この質問投げて、1回切ろうかなぁとかって思うんですけど。
ちゃんとタイムキーパー、やってますよ!

大越さん:えらい(笑)。委ねます、時間は委ねます(笑)。

――本当はもっとここ聞きたいとかもあるんですけど、今のその、モヤモヤを持ってしまっているっていう状況がありつつ、なにも試せない状態でちゃんとコミュニケーションも成立しないまま行ってしまうっていうのがどうかと思うんだよねってのもありつつじゃないですか。
そんな一方、多分これ自分の印象でしかないんですけど、世の中の、特に若い世代って、コミュニケーションの正解を求めてんのかなぁみたいな感じもあって。

大越さん:コミュニケーションの正解。はい。

――これ印象なんで、何のデータもないんですけど。

大越さん:感想ですね。

――そう。感想なんですよ。

大越さん:はい(笑)。

――だから、ちょっとわかるんですよ。「その場における正解のコミュニケーションをやらないといけない」みたいな。

大越さん:マニュアルというか、正解というか。

――的なね。あるような気がしてて。
でもやっぱり、こっしーとお話ししてると、少なくともやっぱりそういうもんじゃないことを作ろうとしているんだろうなって思ったんです。
そういう、正解のないコミュニケーションっていうものを、関わってくれた人とか出会った人と、どんなふうに、豊かに、こっしーは取っていこうとしているのかなっていうのを、1回この回の最後に聞こうかなって思います。

大越さん:はははは(笑)。最後に、すごい難しいなぁ(笑)。

――この、ずるいですね、この抽象的な質問は(笑)。

大越さん:でも、その感想というか、感覚は僕も思ってて。

やっぱり、教育を受けてきて、義務教育とかがあって、子供は小学校で学ぶべきだよねーっていうのとか、あと成績のつけ方とかも、テストでいい点取った方がいいですよねーとか、会社に入って定職について仕事しましょうっていうのとか、それが多い、人数的に多いものが正解っていう考え方が多いなぁなんて思ったり。それから外れと不正解だし、少数派はなんか、不振がられるような気はしていたんですけど、だから僕もなんとなくみんながいる方に、大勢の方に、正解の方に、っていうふうになってたんです。

そうすると、違和感が生まれてたんですね。なんか違うんだけど、でもみんなしてるし、この方が幸せって言われてるから、正解って言われてるからそうしてるけど、なんかやっぱモヤモヤしてて。

そのモヤモヤ解消するってなると、やっぱりそうじゃないいろんな在り方があるよね、正解不正解ではなくていろいろな考え方あるし在り方があるよね、っていうのは最近すごく思ってて。

どれも、突き詰めると結構同じような気はしているんですね。

――同じような。

大越さん:うん。最近、宇宙論とか宇宙学とか素粒子物理学とか学んだりする、興味あったりするんですけど。

――おおぉー。

大越さん:結構、言ってることを表材化して捉えると、意見が衝突したりするじゃないですか。サラリーマンがいいとかフリーランスがいいとか、学校に行ってたほうがいい行かなくてもいいとか、そのことで見ると、多分対立とか、AじゃないBじゃないとかあったりすると思うんですけど、根本で言うと、多分みんな、つらいよりは幸せな方がいいような気はするんですよね。

――そうですね。うん。

大越さん:生きていたいと思うんですね、きっと。つらい状態が好きな人もいるかもしれないんだけど、つらい状態を幸せと思ってて幸せだと思ってると思うので、その人は。

――うんんんー。修行大好きみたいな。

大越さん:そうそうそう。そういう人もいると思うので、自分がありたい状態にありたいと思うんですよ。そこまで突き詰めると多分みんなそうだと思うので。それをシェアできる、根本としてみんな違うよねっていうか。

それはみんな違うよねっていうのをベースとして考えた上で、正解も不正解もないし、みんなそれぞれのあり方だよねっていうのを考えた上で「あなたはどうなの?自分はこうだよ」ってシェアできる。

――そっか。結構もうそれぞれのありたい状態の話を、ちょっとフラットにお話できるだけでも、なんかこう違和感、解消まではいかないのかもしれないけど、そこでちゃんと聞いてもらったら、「あっ、自分いていいんだ」みたいな、ね。

大越さん:そうだと思います。だから、内面的なところで、誕生も2つあると思って。生まれた時の誕生と、自分が自我として形成される、自分はどういうふうな人間なんだとか、なにが好きでなにが嫌いなにが得意、なにができるなにができないとかを、考えた時の誕生があると思ってて、それが生まれてからのコミュニケーションもすごい大事だなって思ってる。

――うーん。うんうん。

大越さん:……っていうので合ってます?

――やーでも、合ってます。合ってます。

大越さん:そういうこと?うん。というのを思ったりします。

だから、すごい小難しいこと考えてるなぁって思うんですよ。僕が、例えば中学生の時とか、大人なりたての時に、こんなことを思うことはなくて。そんな話聞いても、「何こいつヤバ!」って(笑)、思うんですね。

――あれっ?と思います。確かにそういう話ができるフェーズ、できないフェーズはあると思います。

大越さん:そう。こいつ、なんか宗教でもやってる?行っちゃってるんじゃないかな?って思ったりすると思うんですよ、昔の僕は。

でも、今の僕は、それをすごく大事だなと思ってて。だからそれが全くその話がわからない人、わからないっていうか興味関心がない人もいるなぁっていうのは思ってはいるので、そういう人はそういう人なりで全然良くて、そういう人とこういう話をしようとは僕は思わないので。

佐野さんとだから、多分この話が今できてる、っていうのはあるんですけど。

――それこそ、ざっくり言うと、どんなふうに自分は生きるか?みたいな。
なんかそういうことに感心がちょっとでもあると。

大越さん:そうなんですよね。

――いろんなお話できそうな感じもしますね。

大越さん:生き方になっちゃう、んですよね。結構ね(笑)。

――うん。でも、コミュニケーションみたいな話でいうと、あんまり、生き方は絶対こうあるべきだ!とかじゃなくて、まずいる、前提としていろんな生き方があるとか考え方があるっていう、ちゃんと受け止められる、受け止めた上でお話ができたらいいかもみたいな、なんかそういうことなのかなって思いました。

大越さん:そうですねー。だから幸せっていうよりかは、こみとに関しては「生き方に気づく」とか「生き方を磨く」とか「生き方にこだわる」、あと「シェアする」かな。シェアして一緒に作り上げていくっていうのでもいいと思うんですよね。

――なるほどなぁ。なんかすごくいいところで話終えてくれたなって思ったんですけど。

大越さん:ははははは(笑)。

――1回ちょっとここで切って、事前のアンケートのとこで書いてもらった「もっと人生にこだわりたい」っていうキーワードが。

大越さん:はい。

――次はそこから、伺っていこうかなーと思います。

大越さん:いいですねぇ。濃いワードだ(笑)。

――さすがこっしー、いいところで切ってくれました。はい。ということで1回切ります。ありがとうございます。

大越さん:はい。ありがとうございます。

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