”世代会計”と"社会課題"

お仕事で若者って言うと、先輩若者からは、若者ばかり!!と言われ冷たい目線を浴びる田野です。

ある時から、若者とシニアの間に隔たりを感じ、それについて調べてみようと思いました。

例えば、若者のシニアに対するマインドで、言葉にしないけど明らかな負のイメージを持っており、それを言葉として掘り出すと、特に公的なものについて「高齢者が優遇されすぎ」と思っている部分があるということに気づきました。

まず、本当に、その意識が正しいのか。

日経ビジネス Q.公的制度は高齢者を優遇しすぎか?

年金や医療、介護保険制度など公的制度については、若者の8割以上は「高齢者は優遇しすぎ」とどちらかというと思っている。
これって本当に、金銭的な差はあるのかというのが調べました。

基本的に行政・政府は単年度、もしくは5年ぐらいの変化で物事を判断することが多いため、優遇されているかどうか判断することができない。もらった世代としても、累年で変わっていくため、恒久的な世代間の格差ってあるのかな?という部分です。

たどり着いたのは、内閣府で平成23年に研究されていた「世代会計」という言葉。その中の資料を抜粋。

内閣府 経済白書平成23年より

むむ、難しいぞ。つまり、政府の財布から、出たお金、入ったお金が将来にわたって、どの世代に渡っているのか、世代ごとの収支を出してるということかな?(簡略化できない)そして数字化したものがこちら。

内閣府 経済白書平成23年より

この研究データは、今から10年前のもので、今は一世代先に進んでます。
将来世代への負担があるというのが読み取れます。ただ、この研究、今の状態、数値的なものは表には出てないようです。それは、不毛な争いを生むということで、闇に葬られたものでした。
この結果自体は、シニアが悪いとかそういうわけじゃなくて、今の歩いている道路も町も水道もシニア以上の世代が作ってきたものを利用しているのは多くの若者世代で、恩恵をあずかっているわけですし、年金についても、政府の運用成績も関わってきますし、(今の90代で4-5倍、今の払ってる世代で2.3倍とかどっかで見た気が)別に要望してそうなってるわけじゃなく、払ったもんだから、もらってるという認識でいいんでしょうか。

次に政府としてお財布事情です。
確実に払う社会保障の部分で、一般歳出に占める社会保障の割合はR3年で54%になってます。当然、国だけでなく、県や市町も割合は違いますが確実に増えており、他の部分で使えるお金ってだいたい減ってるんですよね。

こうなってくると、小さい市や町ほど、首が回らなくなる、市や町民が今まで受益していたお金が減っていくわけですね。そして、新しいことをする余地が今まで以上に厳しくなると。

ここまでで金の話はわかったと。で?って感じになるのですが、もっとこれから力を入れたほうがいいと思う分野についてのお話をしますね。

私が思うのは、社会課題です。社会課題って知ってますか?私は全然知りませんでした。環境問題ぐらいしか習った記憶ないです。

googleで一番上に出てきた検索結果から、
「社会課題とは、世界中にある解決すべき課題です。具体的には、環境問題や人権問題、貧困問題、教育問題などが含まれます。しかし、社会課題に明確な定義はありません。」cococolor-earthより

…なんか、いまいちはっきりしませんね。SDGsと違うの?って感じがしませんか。私の中では、社会課題はCSVに繋がり、SDGsはCSRとたまにCSVに繋がると認識してます。違ったらすいません。
CSV(共通価値の創造)とCSR(企業の社会的責任)の違いとは? | GLOBIS 知見録

最近の若者は(これが言いたい)、学校教育においても、自分のことを中心とする教育から、社会のことへと向ける目線、社会課題についても関心が高い。
特に、探究学習が始まった2018年以降、学習指導要領なども変わって、教育が変わってきてます。その探究前後での目線・意識の変化の模式図が以下のようです。

また、Z世代へのアンケート結果からも関心の高さの変化が読み取れます。

DIME Z世代が考える社会を良くするための社会運動調査2022

このZ世代が社会課題に関心があるということは、どう社会で生かされていくのでしょうか。気になりますね~。今の社会にそんな大きな受け皿あるのか疑問です。

大体の人は、就職するので、企業にとっても、人材としては欲してるので、取り込みたい要素として存在しているんじゃないんですかね。
例えば、自分がこれから働く会社が、環境に悪いことしてる会社で、教育的にまずいことしてる会社だとイメージ悪いじゃないですか。

社会的課題に取り組む企業も徐々に表れ始めており、会社の利益も、働く人にも、社会・地域にも貢献ということになれば、それってめちゃくちゃいい循環になるじゃないですか。何をターゲットにするのかというのが、すごく頭を使う部分ではあると思います。

もう少し詳しく知りたい場合は、以下など参照ください。
CSVとは? CSRやSDGsとの違い、企業の事例も紹介 | SDGs COMPASS (sdgs-compass.jp)

結局、行政的なお金って、今後のGDPの伸び次第なところがあると思うんですが、拡大は見込めていなくて、

社会にとって、地域にとっていいことしたいのに!ってなっても続けられない状態になってくるんですよね。続けるには、どこかに利益(お金だけでなく人的にも)と、企業として、事業として、地域としても必要性を上げる必要がある。そういったことを取り組むことができる企業が残っていく変化が起こるのではないのかな?という考えです。

環境破壊しまくってる企業が残る未来より、環境のことも考慮する企業が残ってる感じしません?それがもう少し大きな枠組みで、社会課題というもので考えるイメージです。

明日のごはんを稼ぐ種というより、長い期間で見た場合の生き残る種というものに近いです。そこで、地域との関わり、社会をよくする活動が企業としてメリットのある形で取り込める余地があるのではないのかな?という段階が次のステージじゃないかと。

福井県といいますか、北陸全体の行政かもしれませんが、まだこの領域には、ほとんど手を出していなくて、太平洋のほうから、少しつづ浸透していってるようです。企業としてはいち早く取り組むところも出てきてますので、社会課題の解決に取り組む企業特集とかあってもおもしろそうですね。お仕事として取り組むにしても、残り1年切ってるので、流石にやって放りっぱなしというわけにもいかずです。おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?