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#2 旦那の不思議な異変


スタートラインに立つことなく
姪との半同居生活という奇妙な生活が始まったのだが、
(まあ私が転がり込んだ形だったので姪としても不意に始まった叔父彼女との半同居生活だったのかもしれない。)

といっても私はその頃、
フルタイムで仕事、オフの日はほぼ外出していて基本的に家にいない。
同じ一つ屋根の下に住んでいるとはいえ、
住んでいる階数が違うし、
彼女は食事をする以外リビングに降りてこない、
滞在する時間も学校終わりから彼女の父親が迎えにくるまで平日のみの4~5時間程。

半同居生活といってもほぼ私の生活に影響もなかった。

何より彼氏(現旦那)との同居生活に
心がウキウキ浮かれていたし、
日本一時帰国までのカウントダウンが残り2~3か月を切っていたし、
うち1か月は1人旅や友人との旅行計画があったから
残された1日1日を後悔なくただただ大切に生きるのが精一杯だったので
気にかけることもなかった。


ただ、
ある日。
オフの日に彼氏(現旦那)と出かけて家に帰って来た時に
1台の車が家の前に停まっていた。

私は
”誰だろう?”

と気になったのだが、
旦那はその車に見向きもせず駐車場へ車を停めて
家の中に入っていった。


普段は誰とでも仲良く話せて、ニコニコ穏やかな旦那。

そんな姿からは想像が出来ないほどの
盛大な無視っぷりに



”もしかして見えているのは私だけなのか、、?”




なんて心霊現象をも考えてしまった私。


自身の背筋が凍えるのを感じたので


私は家に颯爽と入る旦那を追いかけ、

”ねえ。あの家の前に停まっていた車の中にいた人誰?”


と聞くと、、




”ああ。姪の父親だよ。”





何だ、見えてるじゃん!!!!


それなのに何の挨拶もしなかったのかい!
とツッコミを入れたくなるのを抑え、

やんわり何で挨拶しなかったの?
と聞こうとしたとき、、

”あーもうお腹空いたよ。早くご飯作ろう!!!”

と話題を切り替えられたのを感じた。



、、なるほど。

これは絶対何かあるぞ、、、。

と私の第6感が働いたが、
この日は疲れているだろうし何も詮索しなかった。

またこの話しが出来るタイミングが来たら
聞いてみようと思いこの日を終えたのである、、。




嫁子





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