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読むPodcast 「田中健士郎の働き方ラジオ」#119 人の温度の伝わり方

こんにちは!「働き方ラジオ」準レギュラーのリサです。2020年8月放送の第1回からすべて聞いているヘビーリスナーでもあります。聞き続けるうちに働くことの解像度が上がり働き方(=生き方)が変わった一人です。

音声コンテンツはあまり聞かないけれど文章なら読む方も多いのでは?
より多くの方々に「働き方ラジオ」を届けたい!という思いから文章発信を始めることにしました。過去の放送回を織り交ぜながらお伝えしていきます。

今回は#119(2023/03/06配信)をお届けします 。

「人の温度の伝わり方」というお話です。

最近自分の周りであった様々なことを抽象化してみると、同じ気づきにつながることがあるそうです。

「熱は高いところから低いところにしか伝わらない」という法則から組織やコミュニティーでの温度の伝わり方についてパーソナリティー自身の経験と気持ちをお伝えします。

それでは「読む働き方ラジオ」スタートです!

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お馴染みのタイトルコールはこちら!

働き方ラジオ始まります。このラジオは「誰もが情熱を持って働く」それを実現するために「働く」ということの解像度を上げていくPodcast番組になります。今日も働き方エバンジェリスト田中健士郎がみなさんの眠りを誘うゆったりとしたトーンでお話させていただきます。

前回の放送#118では何を話したの?

「スナックみらぼ」の発起人の鈴木良隆さんにゲスト出演いただきました。

「スナックみらぼ」は神奈川県藤沢市のJR藤沢駅そばにある、日替わりでママが変わるとてもユニークなスナックなんです。
ちょうど今週末(2023年3月10日)にまた僕もママをやらせていただきます。
コミュニティーに関わっている人、いない人含めてみんなでコミュニティーについて話そうという夜です。気になる方は前回の放送を聞いてみてください。興味がある方はぜひ実際に「スナックみらぼ」に来てみてください。今後も月に一回程度でママをやらせていただく予定です。お待ちしています。

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熱は高いところから低いところにしか伝わらない

熱いものを鉄に当てると徐々に熱が伝わっていくことってありますよね?そして、熱は冷めることはあっても低いところから高いところには伝わらない。物理の法則だと「伝導」とも言うらしいんです。うん、なんか感覚わかりますよね。

こういうことは人間関係や組織、コミュニティーなどいろいろなところで起きるなーって最近考えさせられています。

この働き方ラジオでお馴染みの「情熱」「ワクワク」はまさに熱ですよね。そして、「ネガティブな感情」や「感情が動く」みたいなこともとても温度が高い。

ポジティブなこともネガティブなことも周りに影響を与える人っていますよね。エネルギーがめちゃくちゃ強くて、その温度が周りにも伝わりやすい。これ、すごくいいことだと思っていて。「人に影響を与えすぎることがある」と、本人は悩むことがあるかもしれません。でも、周りを引っ張っていく役目や組織のリーダーに向いていたりします。

ところで、人間はご飯を食べてエネルギーを蓄えますが、その大半を何に使っているか知っていますか?食べたエネルギーの7割を体温維持に使っているんです。温度を作ることに体の7割のエネルギーを使っている。だから寝ていても朝起きたらお腹が減ってるわけです。残りの3割は臓器や筋肉を動かすエネルギーになっています。ある意味、「人のエネルギー=熱」と言い換えても過言ではないのかなと。

どうですか、なかなかしっくりきませんか?僕は個人的にしっくりきました。

「熱は高いところから低いところに伝わる」とは言え、リーダーだけが熱い必要はないと思うんです。組織やコミュニティーにおいて温度を伝える人が多くなると、中の温度がどんどん温まって高くなったりもしますしね。

自分が熱くなっていないのではないか?

リーダー的な立場の話をすると、周りを巻き込んでうまく動かせた時と動かせなかった時ってありませんか?
僕自身、うまく周りを動かせてないなという時があって。その時ふと思ったんですよね、「自分が熱くなっていないんじゃないか?もし自分が熱くなっていれば、周りも動くんじゃないか?」って。

つい最近起きた例としては、僕はクラウドワークスという会社で教育サービスをやっています。より良いサービスを作ることに熱はありますが、リーダーである僕が例えば売上を達成するみたいな意識が弱くなるとしっかり売上が落ちていくというか、上がらない。でも、僕のエンジンがガッっとかかった時には、本当に売り上げや集客の結果が倍になりました。

クラウドワークスでは社長がめちゃくちゃコミットしていることがあって。「組織のカルチャーに本気で投資するんだ」ということを3、4年言い続けてやってきたんです。すると業界の中でも「カルチャーが強い会社」という認知になってきました。

「カルチャー」っていわゆる「見えない価値」みたいなところです。会社全体でそこに投資をしてみんなが理解して浸透までしていくのはとても難しい。でも社長がものすごくコミットしているからこそ、「カルチャーが強い会社」だと世の中でも評価されるようになっているんですよね。

リーダーがカルチャーに意識やエネルギーを持っているかは、組織作りにおいてはめちゃくちゃ大事だったりします。

僕が働いているもうひとつの会社rebornの話をすると、タスクが漏れがちなメンバーが多いんです。でも、あることがきっかけで抜け漏れが改善されて変わっていきました。
代表自らが「しっかりと抜け漏れのないようにやろう」という気持ちに変わって、それを社内で伝え始めたんです。すると、社内メンバーもみんなどんどんできるようになっていった。

リーダーが必ずしも熱を伝える必要はないとは言え、やっぱり熱は高いところから低いところにしか伝わらない。だからリーダーが冷めてしまうと熱が伝わらないってことがけっこういろんなところで起きたし、逆も然りですね。

リーダーが意識を持って伝えると組織にその熱が伝わるんだというのは最近改めてすごく感じています。

コミュニティーは温度調節も大事

ライターゼミは僕が主宰ではあるんですが、全然リーダーというつもりは自分の中ではなくて。まちをコンセプトにしたコミュニティーをみんなで作っている、そして僕もまちの住人の一人だと考えています。

2022年11、12月はオープンタウンWEEKというイベントをやっていて、お祭り的に盛り上がりました。でも、その後けっこう燃え尽きてちょっと温度が下がってしまった。すると、なんとなくモヤモヤするメンバーが出てきたりということがまさに最近起きました。

そこに僕が意識的に向き合ったところ、みんなと一緒にやりたいことがけっこう出てきたので、僕の温度が上がってきているなと思います。

会社組織なら温度はとにかく上げていくことがかなり正しい感じになると思うんです。一方コミュニティーに関しては、例えばリーダー的な人が一人だけ熱々でも、「ちょっと熱すぎるよ」って周りが離れてしまうこともあるんですよね。

だから、人の体と同じで体温維持や体温調整みたいなことが目標になっていく。温度をうまく見てあげることもコミュニティー運営をする上では大切ですし、リーダー自身がある程度のいい温度になったら、今度は周りの温度を上げていくことに目線を動かすことも大事だと思っています。

全体の熱を下げているのは自分なのでは?と疑ってみる

組織やコミュニティーがグラグラし始めた時って、「みんなのモチベーションが下がったんじゃないか?」と考えてしまいがちです。でも、その前に考えてみるべきことがあると思っています。

リーダーの温度が下がっていないか?
全体の熱を下げているのは自分なのではないか?

もともとリーダー自身、または自分が「やりたいんだ」と言ったはずなのに、いつの間にか「やらなきゃいけない」に変わっていることってありませんか?「誰かにやれって言われたからやる」とか「義務だから自分がやらなきゃいけない」に変わっていると、温度が下がりやすくなってきます。まずはリーダーのように影響力がある人が温度を下げていないか?自分が熱を下げていないか?を疑ってみる。すると変わることがあると思います。

自分の内側から出た「本当にやりたい、ありたいという気持ち」が人に伝わっていく

では、自分が高いエネルギーを増やして温度を伝えるにはどうしたらいいか?

気になりますよね。温度は上がっている時もあれば下がる時もある。普通のことですよね。そこで少しでも温度を上げるために必要なのは、情熱やワクワクなんじゃないかと思っています。この働き方ラジオでよく言っていることで、学術的に言うと内発的動機付けです。自分の内側から本当にやりたい、ありたいという気持ちを出したものは人にも伝わっていく。

子どもの頃を思い出してみてください。ものすごく熱中することがあったとか、学生時代に自分が熱中したこととかって、周りにもすごい影響を与えていたと思うんですよね。

では、情熱やワクワクを増やすためにはどうしたらいいか?

直接的なことではないのですが、好奇心を大切にすることは大事なんじゃないかなと思っています。みなさん、日々の生活の中で好奇心を忘れていませんか?忙しいと忘れがちです。でも、好奇心を大切にすることが自分の内側から湧き出る熱を増やす助けになったりするなと思います。

そして、熱は一瞬上がっても冷めやすい。「やらなきゃいけない」と思った途端に冷めてしまったりもします。外発的動機で動いてしまう人というのは「誰かに評価されたい」「誰かに認められたい」みたいなこともあるかもしれません。それ自体が悪いわけではないのですが、よりいい温度とか情熱が長続きするという意味では内発的動機付けが大事になってきます。

自分自身を愛し、好奇心を大切にして、「やりたい」「ありたい」を中心に動いていくと、徐々に自分のエネルギーが増して温度が伝わり、人を動かすようになっていくのかなと思っています。

コミュニティーは自分のエネルギーを育む場になる

コミュニティーって同じ価値観や興味でメンバーが集まっていたりします。何かをやらなければいけないというより、好奇心をベースにやりたいことに自発的に挑戦できる場所だと思うんです。

仕事においてはやらなければいけないことが一定の割合であるのは仕方ないことです。一方、コミュニティーはほぼ100%に近いくらい「やりたい」「ありたい」に集中できます。コミュニティーは個人がエネルギーを増やして自分の温度を周りに伝えるいい循環を生む場所として大切だなと思っています。ということで、今後も多くの人に関わってもらえるように僕もがんばりたいというのが最近の気持ちです。

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働き方ラジオを初めて知った方、聞いてみたくなった方もいるかもしれません。気になる方はこちらからどうぞ!声で伝えるパーソナリティの思いを受けとっていただけるのもうれしいなと思います。


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