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コロナ禍の一年を振り返る。

「今までで一番しびれる一年だったな…」弊社は8月決算で創業8年目のベンチャー企業ですが、この一年を振り返っての率直な感想です。

年始めはシンガポールから

年始めはシンガポールにいました。東京都さん主催の「APT Women」という女性起業家支援の海外派遣プログラムに参加して。そのときはまだ新型コロナウイルスの感染拡大もそこまで深刻な状況ではなく、問題なく渡航しましたし、現地でもピッチイベントや交流会など予定されていたプログラムに参加しつつ、自分でも事業と関連しそうな方々に個別にアポを取り、対面でお話ししていました(合間に参加した起業家仲間で食べに行った冬瓜スープおいしかった…)。

予算を見直しコストカットに着手

2月ーーこのころから少しずつ、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻さをおびはじめます。ちょうどダイヤモンド・プリンセス号の件がメディアをにぎわせ始めたころです。感染拡大にともない景気は不安材料ばかりで弊社も下期予算の見直しに着手しました。経営企画チームを中心に複数パターンをつくってシミュレーションをして…それによって必要なコストカット金額を算出し、各チームのマネジャー陣とも協議のうえ、実際に予算を削り…おもには広告宣伝費や研修費、役員報酬などが削減対象となりました。

そしてフルリモートワークへ

3月ーーもともと弊社はリモートワーク中心ではあったのですが、クライアント企業、ご登録者、当社従業員およびそのご家族の安全確保のため、以下の5箇条を定めて、社内外に公表しました。私もこのころからフルリモートワークになりました。

(1) 社員は原則としてテレワークの実施
(2) オフィスへの出社は原則禁止
(3) キャリアカウンセリングは原則としてオンラインにて実施
(4) 社外の方との商談は原則としてオンラインにて実施
(5) 不要不急の外出を控え、プライベートでの大人数集会への参加の自粛

4月15日以降は営業時間も10時~16時に短縮しました(7月から通常時間へ)。

4月5月が「底」だった…

いま振り返ると、案件数や進捗数など事業にともなう各種指標の「底」は緊急事態宣言が発出された4月5月でした。6月以降は少しずつ各種指標が上方傾向を示し始め、8月決算では売上高、営業利益ともに昨対比微増で着地することができました。営業チームの踏ん張りと徹底したコストカット、人事チームが奔走しての雇用調整助成金の活用などがプラス要因でした。

期初にはもっと高い目標を立てていたのは事実ですが、新型コロナウイルスの状況下で全社一丸となって文字どおり「なんとか生き抜いた」一年だったと思っています。

そんな「しびれる」一年だったわけですが、良かったこともあります。

①新たなサービスの創出

「とにかくできることは何でもやろう!」と、新たな動き・サービスに積極的になれたのは良かったことのひとつです。たとえば、私たちは創業時からリモートワーク中心で、それにそって人材の育成や組織づくりをすすめてきました。こうした自分たちの経験やノウハウをベースに経営者や人事の方向けにリモートワークに関する勉強会をやってみたり、リモートワークのマネジメントに関するコンサルティングサービスを開発したり(↓)、新たな動きにつなげてきました。また、こうした動きを発信することでリモートワークを切り口に複数のメディアに取り上げていただいたのも良いニュースでした。

②新たなマーケティング手法への挑戦

コロナを機に「ウェビナーを起点に顧客接点をつくる」マーケティング手法にチャレンジし始めたのも大きな財産です(このあたりはnoteの別記事にも書きました↓)。

10名前後の小規模なものから100~200名程度の大規模なものまで大小さまざまなウェビナーを企画・開催し、そちらを起点にインサイドセールスチーム(営業チーム)とマーケティングチームが一体となってお客様との接点をつくっていくようになりました。

③経営的な課題に気づく

加えてコロナ禍のような危機的状況を通して、自分たちが抱える経営的な課題にも気づきました。それはここ最近、ともすると自分たちの視野が近視眼的なものになっていたのではないか、自分たち経営陣がコンフォートゾーンにとどまっていたのではないかーーということです。危機をへて自分たちの課題があぶりだされたような感覚でしょうか。

これについては9月に複数回、ボードメンバーでしっかり対話の時間を取り、「自分たちが目指したいもの」「実現したい世界」についていまいちど、しっかり目線合わせをしていこうーーと考えています。

「なんとか生き延びた」コロナ禍の一年ではありましたが、まだまだ油断はできません。でも「ピンチはチャンス」。「早く行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」。ビジョン実現へ向けて、メンバー一丸となって新たな期に踏み出していきます。


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