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均等法世代が「定年女子」と呼ばれるらしい今、タイムリーな小説を読んだ。『定年就活、働きものがゆく』(堀川アサコ)

まさに私が読むべき本ではないか?と大きな書店をぐるぐるいつも通り巡っている時、目に留まったのがこれである。

結論!

読んでよかった。ほぼ1日で読み終えた。

主人公は、60歳で定年退職するか、雇用継続するかで迷い、同級生でもある課長に遺留されたことから、留まろうといったんは思う。がトイレで若い女子社員たちが「オババが残るらしいよ。遺留なんて形式上だよね」などといった陰口をたたいているのを耳にして、憤怒の勢いのまま、次も決めずに退職する。

経理業務を長年やってきたので、就職活動をしはじめ、やっと見つけた老舗企業では、1日で退職。(この会社の状況が、ものすごいのなんの。昭和といっても、昭和中期なオフィス?というほど古い)

どうしようかなぁと思っていると、一人娘にも問題勃発。家族の問題にも翻弄され始める。

突然できた孫娘(高校生。なぜ突然孫娘ができたのかは、読めばわかる)がなかなかいい子で、おばあちゃんである主人公を冷静に助けていく。

最後は、資格を取って、再就職するわけなのだが、ああ、そうか、いざって時、資格の有無は、案外大きいかも、と思う場面でもあった。

それにしても、この主人公が潔いというか、キレッキレというか、直情型というか正義感が強いというか、なかなか魅力的。

悩みや苦労もちょうど同じような年齢なので、わかるわーとどんどんページをめくっていってしまった。

Voicyを勤務先の仕事としてやっているのだけれど、私が定年、再雇用の契約社員であることをたびたび述べていて、すると、リスナーさんから「自分より年長の女性が周囲にいないので、淳子さんの背中見てます」みたいな感想をいただくことがある。

「定年後の働き方についてもっと話してください」というリクエストも以前頂戴した。

そんな同年代の女性たちに、超おススメな痛快小説であった。

それにしても、当然のことなのだが、キャリアを動かすためには、まず、自分が動かないとダメなのよね、があらためて理解できるストーリーでもあり、それは、本当にそうなのだが、今は、60歳以降のことを50歳くらいから徐々に考えたほうがよいのだろうな、と再度理解を深めた。

定年退職した2023年1月31日のVoicyリンクも貼っておこう。
(その翌日、2023年2月1日から継続雇用で、契約社員中である)



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