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きっかけ

生い立ち〜大学まで〜

僕は京都の田舎に生まれ京都で育ち、自分が思う狭い世界を生きてきました。

15〜20歳ぐらいの時自分と周りの仲のいい友人だけいればいいと思っていた時期もありました。

当時は自己確立も今ほどしていなくて、とりあえず目立ちたいとかカッコつけたいって思ってたんですね。

それが美術・芸術の道を選んだ理由でした。不順な動機かも知れない笑

単純に絵やそれがある空間や何かを作り出すことが好きで、魅力を感じてました 漠然とね


高校も美術を学べるところに行きたくて中学生の頃から絵の勉強を習いに行ってました。その当時から芸大に行きたいと悶々としてましたね

だって芸大ってかっこいいんですよ!(思い込み)

そこに集まる人 色んな人がいておもしろいんですね

他の大学行ったことないからわからないだけだし、こんなこと言うと他の大学がおもしろい人がいないみたいな言い方やけどそう言う意味ではないです。


中学生の時に目指してたのは横文字のかっこいい職業”インテリアデザイナー”とか”プロダクトデザイナー”とかね

でも絵を習っていた画塾の先生に「今のレベルだともう少し頑張らないとだから陶芸コースにすれば間違いない」って言われました。

人生の方向を変えうる選択だったと思います。

今の自分ならもっと慎重に選択したでしょう。先生に言われたからってそんな盲目的に決めるものじゃないしね

でも当時の僕は心のどこかで陶芸自体に興味があったのか、芸大に入れれば何でも良かったのかいくつかの要因があったと思います。


そんなこんなで2008年念願の芸大 京都精華大学 に入学しました!

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↑京都精華大学

もちろん陶芸専攻なのでしっかり素材や表現の勉強はできました。

ですが僕は何を作っていいかわからなくなってしまいました

周りの同級生や先輩後輩はコンセプチュアルなオブジェや上手に作品に想いをのせ発表していて「自分も何を作るか決めなきゃ!」ってずーっと考えてました。

そんな中絞り出した作品は公表で先生に心理を見透かされ、「大輝は結局何がしたいの?」と言われ「わからないです!まだ見つけてません!!」と返すこともできず黙って踠いていました。

4年生になると就活する子もいればもう一度学校へ行ったり、バイトしながら制作を続けていくect… 色んな選択に分れます。

僕は何となくだけど続けていきたいと思ってました。大学の先生に週2、3回お仕事を手伝いにいき、自分の家で制作する予定でした。

弟子入

卒業後の進路も決まって、最後の公表も終わった1月中頃、大学の先生から「弟子入りの話が来てるから行ってみないか」と言われました。

先に決まっていた週2、3回の仕事の手伝いとフルタイムの弟子の生活

どちらも想像はつかなかったけど、(どうせなら勇気がいる方にしよう!きっと自分なら楽しめる!)と先生の手伝いを断り、弟子入りの道を選びました。

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みなさんは弟子ってどんなイメージでしょうか?

アシスタントとかスタッフってイメージだったり下僕のように扱われたする人色々だと思います。僕は後者でした。

僕の師匠は 村田 森さんと言う京都の作家さんでした。

この弟子入りのお話が来るまで作品やどういう方かは知りませんでしたが、非常に多才でうつわを中心に作陶されている方です。

さっき下僕のように扱われたと言いましたがそれは冗談で、村田さんは自分のために誠心誠意 僕と向き合って厳しく接していただけました。

遅刻や寝坊の多かった私は毎日のように怒られてました。当時の僕は何も考えず弟子に行けば成長できるという他力本願な甘い考えでした。

仕事での失敗も全てその心が表に出てきてたんだと思います。悔しくて分かっててもうまくできなくて本当に辛いと感じました。

村田さんにはホントにたくさん迷惑をおかけしました。申し訳ない気持ちと変わろうと踠いてだんだん思うようにできてきて、やっと理解しました。

心が作品を形作るのだと身を以て理解でき、仕事に対しての姿勢が今までと比べてガラリと変わりました。今の自分があるのも本当に村田さんのおかげさまで…今も心から感謝しています。

説教された後、諭すようによく言われたのが

「田中くん好きな人はおるか?好きな人はぎょうさんいた方がええ。 うつわを作るときはその人らのこと思て(アイツはよう飯食うからとか、アイツは酒呑みやからとか)考えてな。決まった形や寸法はあるけどそういうのにとらわれずに作った方がええもんができる」

これは村田さんの師匠 荒木義隆さんからの言葉で、僕はものすごく心に響きました。人のことを思って作るのって一見当たり前のことやけど、好きな人のことを考えるとすごくリアリティのあるものを作れてしまう。おもしろくって素敵な仕事だなぁって思うんです。

大学時代に考えてた自己表現しなきゃとかなくても、人を想って作れば作品って成立するんだぁって気付いたんですね。

3年間村田さんのところで使っていた飯碗(村田さん作)↓宝もんですね。

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起業

村田さんのもとで3年勉強させてもらったあとに独立しました。

急に話し変わりますけど皆さんアートとデザインって区別できますか?

僕はクライアントの有無だと思うんですね。アートは自己表現だったり素材から魅力引き出したり、その人の生き様的なものだったり。。

デザインがお客さんの要望にあわせてものを作ったり提案したり。。

今自分の立ち位置はその両方要素があるなぁって思うのです。

自分の作りたいものも作るし、お客さんの要望聞いて作るし何ならその要望で自分の作りたいものが変化したりもする。

そんな2面性のある作り手になりたいなって志したんです。

人や食と関わり、いろんな使い手の想いを形に想像し、うつわを作り続けていきたいという思いがあります。

長々と書きましたがだいぶ省いてます。笑

今回はこれくらいで…


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さてさて、今週末はいよいよインスタLive!

新しいことをするときは不安と期待が交差してなんだか楽しいですよね。準備に追われてバタバタしてますが。。。

この記事読んでちょっとでも気になったら、もし暇だったら遊びに来てくださいね!

詳細↓

“ 自宅と工房を繋げる、うつわ受注会はじめます “ 【 タナカ製陶 うつわ受注会 @Instagramライブ配信 】
◆2020年5月24日(日)15:00〜16:00
@tanaka_seito
京都の山奥でうつわ作りをしている田中大輝による工房【タナカ製陶】が
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自宅と工房を繋ぎ、あなただけの器が生まれる瞬間に立ち会いませんか?

もちろん覗きに来るだけでも大歓迎。
ご気軽に遊びにきて下さい〜


タナカ製陶

田中 大輝



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