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ロックの初期衝動の音が聞こえた。忘れないように書き留める大学4限の刻。

最近は、初期衝動を思い出すことが多い。春。だからだろうか。


それはとある日記の23日目に書いてあった。すごく疲れた日に読んで一見何もない世界の光と闇、夏に終わりゆくであろう短い命を尊んで、海を思い出す瞬間はいつもすごく綺麗で、美しいということすら忘れるのだ。


爽やかな風が吹いて、少し気だるい音を鳴らす。眠気眼で起きたら、もう昼も昼で少しだけ暑くなりゆく四季に辟易としながらも、ギターを背負って目の前にいる鳥にソングバードする抒情詩はいつも明るい自分の写し鏡で、笑っているひとほど弱いということを教えてくれる。

元気?と問えば、うんと答えるのは通年のようで、小説家にでもなって仕舞えば人生はすごく楽なのだということを痛感する。果たしてどれだけの人が夢に敗れ普通に離れて行ったのだろう。能動的に追うのはいつでも難しい、多分気づいたら追っていてみたいなやつもいるが、そんなに俺は強くも優しくもないんだ。


今日も、素知らぬ授業を受けるふりして、少しだけ呼吸も忘れ、脳内旅行して、書き綴ってみればいつもこんな結果に終わる。意味のわからぬ散文に思わずため息が出る。そんなものだ。人生とは意味のないことの羅列だし、人生の意味なんて誰もわからないまま死んでいく。だから、誰かの意味もなく心もないクソみたいな言葉に心を頷かせないで。意味ないことに意味なんてものをつけようとするな、そんなことするから生きづらくなるんだ、昔の俺に言っている。


パソコンのタイピング音がカチカチと眠気を誘ってくる。少しだけうるさい授業中の喧騒をかき消すノイズキャンセリング。コーヒーのカフェインにも慣れきった今日、改めて世界にこんにちはと言ってみる。やまびこが帰ってきてくれた、今日は優しい日になりそうだと、もう今日も終わるという頃になって初めて思う。それくらいマイペースでしょうがない毎日を君と送れたら少しはマシなのになと夢の中で呟く。人生は難しいし、単純だと、明け方に寝落ちから起きた空、それはまだ薄暗い夜明け前の空。が教えてくれる、つけっぱなしの蛍光灯ですらそう。

笑っていられるならいいと呟く朝日に少しだけ泣きそうになった。


そんな朝日で、もう一度寝て夢に逃げたいと現実逃避欲が少し醒める。だから俺はもう一回3度寝をしようと思う。もうアラームはかけないよ。




そんなふうに進んでいきたいと弱く弱く思うのだ。強く思う必要なんてない。


カッコつけて生きるのだけは嫌だね、ステージ上だけにしとこうぜそんなの、俺はそこまで強くないことを知っているから。


では、春もお元気でみなさんまたまた、今日も明日もあなたに幸あれ




田村シュンス(ワットエヴァー)

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