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転学部制度をまとめる

僕は現在、東北大学工学部機械知能・航空工学科に所属しています。

大学入学後に転学部をしました。転部した理由については以下の記事をご参照ください。

今回は、僕が所属する東北大学工学部の転学部制度や試験概要、出願時の成績等について紹介していきます。転学科ではありません。

転学部とは

転学部とは、同じ大学内で他の学部に移籍することです。

大学に入ってからやりたいことが見つかった人、入学したものの学びたかった学問とズレがあった、大学受験で点数が取れなく志望学部を変えた人

などなど志願する理由は人それぞれですね。

僕は大学に入ってから、今の学部で本当に良いのかを考え直し転学部を決意しました。


出願資格と時期

東北大学工学部の転学部出願資格は次の通りです。

本学に1年以上在学し、全額教養科目を37単位以上履修した者

これを見る限り、何年生でも転学試験を受けることはできそうです。

出願時期は平成30年度は6月初旬でした。


必要書類

①転学部志願書(所定用紙)

一般的な入学願書です。フォーマット通り記入すれば問題ないでしょう。

②転学部志願理由書(400字詰めの原稿用紙を使用)

これは面接試験の面接官も目を通していると思います。しっかり目標が明確であることを示しましょう。

③成績証明書

大学の成績証明書です。出願時の前セメスターまでの成績が全て書かれているものを提出しましょう。

④外国語試験のスコアシート

TOEFL(PBT、iBT)またはTOEIC(公開テスト)のスコアシートの原本の提出が必要です。

僕はTOEICのL&Rテストのみの成績を提出しました。

⑤受験許可書

これは転学部前に在籍している学部の教務課から発行されるものです。早めに問い合わせをしておきましょう。

自分の指導教官やアドバイザー教官にも事前に伝えておくとスムーズに準備が進みます。


選考内容

第1次選考と第2時選考があります。

第1次選考は書類選考です。提出した書類に基づき選考されます。

僕の他にもう一人受験する人を知っていましたが、その人はこの第1次選考で落とされました。志望理由書はもちろんですが、大学の成績が重要になってくるのでしょう。落とされた人の成績を聞く限りではBやC評価が多いようでした。

入学次の成績は関係ありません。もし関係あるのなら、僕が通過してその知人が落ちたというのはおかしな話です。何故なら、その知人は後期試験で入学したのだから。

第2次選考は筆頭試験面接です。

試験は8月後半に行われました。高専生の3年次編入の試験と同じ日です。

試験問題も3年次編入の問題と同じ問題を高専生と一緒に解きました。

科目は、数学・物理・化学です。範囲は明示されていませんが、大学の一般教養レベルでしょう。一般教養の講義の内容が理解できており、過去問を解きまくれば問題ないはずです。

過去問は高専が数十年分まとめているサイトがあったので探してみてください。東北大のHPには直近3年分しか載っていません。

面接は、15分くらいです。面接官は志望学科の3人の先生が担当してくださいました。

ニコニコしている先生、しかめっ面の先生、普通の表情の先生の3人でした。しかめっ面の先生は足も組んでいたのでちょっと高圧的な印象を受けましたが、話は全員しっかり聞いてくださりました。

それぞれの先生が順番に質問をし、質問をしない先生はメモを黙々ととっていました。

詳細な面接内容は最後の項で。


転学部のメリット・デメリット

デメリット

①試験勉強がきつい

僕は医療系の学部だったので、数学・物理はほとんど独学です。応援してくれる工学部の友人がいたことが救いでした。

また、単位のかかった試験勉強をしつつ、転学部の勉強をしなければならないのは大変です。万が一、単位を落としてしまい、転学部試験も落ちてしまった場合、元の学部で留年する可能性もあります。

試験は夏休み中なので、友人が夏休みで遊んでいても勉強しなければならないという点でも大変でした。

②転部後留年する可能性が高い

工学部ではバリアーというものが存在します。このバリアを潜り抜けるのが困難です。何故なら、2年生の前期の専門科目がバリアの要件だから。

また、留年したら、下の学年の子と同じ授業を受けます。留年してる、、みたいに見られます。

③転部後の履修がきつい

僕は2年生の後期から工学部へ転部しましたが、カリキュラム的に半年遅れていることになります(2年前期の専門が履修できてない)。

一般教養の必修科目も学部によって違うため、それらを学年のしたの子たちと履修しなければなりません。

転学部者は履修制限解除の対象となるため、何単位でも履修することができるので、必修を回収するために履修量が増える。

後々楽にするために、僕は転部前に回収できるだけ一般教養は回収しておきました。実験がキツかった。。

④奨学金の停止可能性

僕は留年したため、日本学生支援機構の奨学金が1年間停止しました。

また、他の奨学金でも留年してるが故に応募できないものも多いです。留年がたとえ成績不振によるものでなくとも。給付型奨学金の応募は絶望的です。

⑤友達ができづらい

大学に入学して1年以上経過しているため、工学部の学生もすでに話ができているはずです。すでに出来上がった輪の中に入っていくのは僕は大変。

サークルの友人はたくさんいましたが、必ずしもクラスが同じというわけではないので、一人の行動も結構あります。留年してしたの学年と一緒の授業になるとさらに一人が増える。

メリット

①自分の興味のある勉強ができる

今いる学部で興味の薄れた勉強を試験のために続けるのは苦行ですよね。

②研究室配属が有利に?

僕が転部した学科では、成績で研究室配属が決まります。

上でも述べましたが、転部者は履修制限が永遠に解除されているため、好きなだけ履修ができます。これを利用すれば、オムニバスのような比較的AAが取りやすい一般教養科目を履修してAAの荒稼ぎができます。留年しているが故に1年分多くの単位を持っているため、研究室配属も単位の数の暴力が可能です。

転部前に取得した全学の単位はそのままの成績で引き継がれます。ただし、工学部以外の専門科目は認定されませんでした。

僕は研究室配属に150単位持ち込みました。本来は68単位です。

注意してほしいことがあります。聞いた話ですが、情報系の学科は留年すると配属は強制的に2次募集になるそうです。事前によく調べてください。


以下は合格者の最低ラインを表すような有益な指標になりうると思うので、有料とさせていただきます。僕が受験したのは機械知能・航空工学科です。

出願時の英語/大学成績、試験結果、詳細な面接内容。そして転学後の留年を避ける方法

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