35歳独身女。子どもを持ちたくない理由

一言で言うと、
母親に感謝の気持ちが持てないからだ。

こう言うと
冷徹や、毒親に育てられたのかと
家庭環境を悪く思う人もいると思うけれど、
実際には家庭環境は悪かったわけではない。

けれど、私は
「お母さんの顔をイメージして」と言われると、
笑顔よりも母親の嫌そうな顔が
一番に浮かんでくる。

返事をしても怠そうな後頭部。
理由のわからない時の機嫌の悪い伏し目。
なんでもあるくせに
決してワケを言わない
「なんでもない」ため息。

どれも大嫌いだ。

私は年齢もアラサーという域を
半分越そうとしているが、
いまだに母親の機嫌を
潜在的に伺っている節がある。

「こうしたら褒めてくれる」
「これができたら認めてくれる」

そんな小学1年生のような気持ちが
いまだに抜けていない。

つまり、
私は母が
「子供を持って幸せ」という風には
思えないのだ。

うちは共働きで、
母はどちらかというと
今でいうバリキャリだった。

そんな母が大事な30代40代の
仕事盛んな時に、
私や姉の思春期に振り回されて
きっと相当参っていたと思う。
(私は警察に補導されたこともある。)

改めて学生時代を思い返せば、
その時の母の笑顔を全く思い出せない。

話は主題に戻るけれど、
私は赤ちゃんはかわいいと思っている。

友人に子供が産まれれば、
本当にずっと触っていたくなるし
抱っこしたり、
ひとときのママ気分を
味わえることに癒されることもある。

けれど、当たり前に子供は
いつまでも生後3ヶ月の赤ちゃんではない。

どんどん言葉を喋り、
走り回り、イヤイヤ期なんてものもある。

そしてすぐにママ友社交、受験、思春期。
この辺の人間の成長を思うと、
とても自分には子育てが向かないと
確信してしまう。

綺麗事と現実はやっぱり違うと思う。
「授かり物」「奇跡」「血を繋ぐ」
どれもとても尊くて素敵なものだと思う。

そこに流されることもあるけれど、
私の軸にあるもの、根底は変わらない。

命を、一人の人間を、大事に思うからこそ
子供を持たないことを選択しようとしている。

正直、35歳の私が
今から子供を持つことは
今の時代は出来る可能性はある。

けれど、根底にある
私の軸がハッキリしているので

これまで「子供が産めなくなる」を
焦ったことは一度もない。

だから、「将来後悔するかも」もない。

私は自分の血を引き継ぐものに、
悲しい思いをさせたくない。
社会で傷ついてほしくない。
泣かないでほしい。
生まれてきたくなかったなんて
私のように一度でも思わないでほしい。

私の血を引き継ぐものに向けられる
社会や周りからの声は
私への声でもあると思う。

私は私。
あなたはあなた。

これを大事に生きている私が、
何もしてない知らところから
知らない人に評価されたくもないし

否定なんてされたら
本当にやりきれない思いだ。

それはやっぱり
「人ごと」じゃなくて「家族」だから。

だったら、
最初から
子供を持たなければ、
どんな責任も評価も私が持てる。

私はやっぱり自分に
責任を持ちたいから。

社会に対して責任を持って生きたいから。

だから、今の私は
子供を持ちたくないと思っています。


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