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日本人の美しき感性が鴨の悲鳴を聞く


「桃の花を生ける」

日本人ほど「型」にこだわる民族は他にない様に思う。信仰心をもたないのに、型にはこだわる事が海外の人からすると珍しいらしい。

「一花一葉・小学生の部」

さて、桃の花とフリージアの甘い香りが漂う教室で、「灯りをつけましょぼんぼりに〜♫」と、元気な歌声が響き渡るこどもみらい塾フラワークラス。

子供達お得意の替え歌ヴァージョンで、それぞれのひな祭りを熱唱するも、三人官女も五人囃子も出てこない。
まさに型破り。
「自由な私のひな祭り」なのだ。

今回は、オクラレルカという葉物を使ったのですが、その葉っぱを茎から剥がす時にギューギューと葉の軋む音が鳴ります。私からすると、歯が浮きそうな音と感じるのですが、それをEちゃんはこう言った。

「鴨の悲鳴が聞こえる」と。

なななななんですとー!?
瑞々しいポエティックな表現に、私の視界はぱーっと広がったのです。

葉が奏でる物悲しい音色が鴨の悲鳴のように聞こえるという、その感性が羨ましい。

自然と切り離されていないから、他の生命と共感する能力を持ち得るのです。

文部省唱歌「虫のこえ」は、100年余に渡り小学低学年の歌唱教材であり続けています。バラエティー豊かな虫の鳴き声を歌詞に盛り込んだこの歌は、長い年月を経て日本人のノスタルジーとなっています。

鈴虫が鳴くのを「りんりんりんりんりーんりん」。くつわ虫は「がちゃがちゃ」で、まつむしは「ちんちろりん」て、なんて美しい日本人の感性なのでしょう!

替え歌作って歌ったり、ゲームや遊びを考えて友達と仲良くなったり、そういう自由な発想をいつまでも大切にしてね。


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