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  • 40代サラリーマン、アメリカMBAに行く

    40歳を過ぎたサラリーマンが約2年間会社を休んで、仕事から完全に離れて、事業の作り方を学ぶ。いい年したおっさんが、世界の若者たちとどこまでやりあえるか。40代日本のサラリーマンの挑戦の話。

最近の記事

40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 12

現金を 常に意識する 起業家が事業を運営する上で、大切なものは「Cash」。そう言い切るのが、35年間スタートアップのCEOとして活躍し、アメリカで最も早く成長したスタートアップとして何度か表彰もされている方。第2セメスターの選択科目で受講しているアントレプレナーの教授だ。しかし、そのCashのために、安易に銀行からローンを借りたり、投資家から投資を受けて株式を譲渡したりするのではなく、Self-Funded Growthを考えろと説く。自己資金による成長だ。 自己資金を

    • 40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 11

      ノーコードから ロバストコードへ 第2セメスターがスタートして、気づけばもう2ヶ月近くが経とうとしている。先週までに中間試験や中間プレゼンテーションが終わり今週は春休み。バブソンMBAは1年目の後半(第2セメスター)から選択科目を3つ受講することができる。他のMBAでは1年目はなかなか選択科目を受講できないと聞いているので、これはバブソンの特徴だ。私はその1つに、ビジネス分析のためのプログラミングを学ぶ授業を選んだ。前半は主にSQLを扱った。”SELECT”、”FROM”と

      • 40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 10 〜起業家に聞く4

        バブソンMBAでの授業とは別に、ボストン・日本人・起業家をテーマに、起業家に会って学ぶ活動。今回はボストンで2社の経営者を務めるAyaka Roweさん。Ayakaさんは、企業向けに日本とアメリカのビジネス文化の違いや英語を教える企業を運営する傍ら、コロナ禍に趣味で始めた納豆づくりを事業化し2社目を創業された。 起業というよりサイエンス 改善を続ける先に事業が生まれる Ayakaさんは、10歳からアメリカのミシガン州で過ごし、大学卒業後ボストンに移住された。卒業後は研究職

        • 40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 9 〜起業家に聞く3

          バブソンMBAでの授業とは別に、ボストン・日本人・起業家をテーマに、起業家に会って学ぶ活動。今回はボストンでがん治療に取組むShin Mukaiさん。Mukaiさんはハーバードメディカルスクール勤務をきっかけにボストンへ移住され、ボストンの製薬会社を経た後にアメリカで起業された。 がんを倒したい その思いが起業へ導く Mukaiさんは、現在New Wind Therapeutics L3Cという会社をスタートし、副作用の少ない新しい抗がん剤の開発に取り組まれている。がんの

        40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 12

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        • 40代サラリーマン、アメリカMBAに行く
          12本

        記事

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 8

          人に影響を与える おカネ以外の貨幣 2024年が明けた。気がつけば休みの半分が過ぎて、あと2週間も経たないうちに次のセメスターがスタートする。その前にもう一つ事業創造に向けて学びになったことを書いて残しておこうと思う。 最初のセメスターはどのビジネススクールでも扱うようなMBA必修科目を学んだが、その一つにマネジメントがあった。人をどうマネジメントしていくかというテーマで、日本で販売されているビジネス書でよく見るような内容を一通り学んだ。興味深かったものが、権力を使わずに

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 8

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 7 〜起業家に聞く2

          バブソンMBAでの授業とは別に、ボストン・日本人・起業家をテーマに、起業家に会って学ぶ活動。今回はボストンで投資家向け不動産業を経営するYukiko Oyamaさん。Oyamaさんはバブソン大を中退された後、ボストンで一度起業。その後投資家向けの不動産業を起業された。 事業をやるなら ハーバードかバブソン Oyamaさんがボストンに来たきっかけは高校生の時にMITのサマースクールに通ったところから始まる。そこで知り合ったアメリカ人資産家の方から「ビジネスするならハーバード

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 7 〜起業家に聞く2

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 6

          Get the stuff done 口先ではなく、やる 昨日はクリスマス。ボストンは10月のハロウィンでは本場に来たという雰囲気を感じたが、クリスマスはかえって拍子抜け。街にクリスマスを彩るネオンはなく、街を歩いても他人の家の窓からクリスマスツリーが見える程度。ボストン中心地のボストンコモンズという大きい公園にクリスマスツリーがあったが、何とも言えない寂しい装飾。夕方4時、5時には店が次々と閉まり、常夏のシンガポールの方がむしろクリスマスを感じられた程。そういえばボストン

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 6

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 5 〜起業家に聞く1

          バブソンMBAでの授業とは別に、ボストン・日本人・起業家をテーマに、起業家に会って学ぶ活動をスタート。今回はハーバードMBA卒でニューヨークでNight Innを起業されたRena Oguraさん。Oguraさんは高校生の4年間をボストンで過ごされた後、ニューヨークで大学生活とコンサルタント業務を経験され、再びボストンへ。ハーバードMBAに進学され、現在はニューヨークにてNight Innの共同創業者を務める。 惚れたことをやる そして困っている人がいることを知る Ogu

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 5 〜起業家に聞く1

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 4

          起業家が語る 2つ目のN 12月14日、2回目の新規事業案のプレゼンを終え、無事に第1セメスターが終了。9月5日からまだ3ヶ月ちょっとしか経っていないことが信じられないくらい、ここまで本当にきつい日々だった。毎朝5時半起き。ここ最近はマイナス3℃~プラス5℃くらいの気温の中、合計8科目の受講と新規事業案のプレゼンが2回。それらもようやく終わった。時間が空いてしまったが前回書ききれなかった2つ目のN、Number(数字)について紹介したい。 数字で語れとは色々なところで言わ

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 4

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 3

          起業家は 2つのNを語れ NarrativeとNumber。日本語で言えば、ストーリーと数字。この2つを起業家は語れないといけない。この3ヶ月、バブソンMBAの授業で突きつけられたことだ。 まずはNarrative(ストーリー)。これまでも人を惹きつけるような世界観(ビジョン)を語ることの大切さは色々な人に聞いてきたので、どんなことに取り組んでいるのか、もしくは取り組もうとしているのかを話す必要性は分かっているつもりだ。ただ、その方向性がどんな類のものかについては自分次第

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 3

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 2

          AIは、 チームの一員 今日は10月22日。ちょうど日本を出発してから2ヶ月が経つ。昨日無事に最初のセメスターの半分(モジュール1)が終了した。この2ヶ月、40歳を超えてアメリカの学校にわざわざ学びにきて本当によかったと思っていることの一つが、AIとの付き合い方を世界中から集まった20代の若者たちと体験していること。代表例はChatGPTとCanva。きっと会社にいたままだったらAIとの付き合いに自分は乗り遅れていたと思う。 人々は検索をしなくなる。とはマーケティングの世

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く vol. 2

          40代サラリーマン、アメリカMBAに行く

          2023年、43歳 意を決して、MBA留学へ 「おまえ、もう40まわってるんやろ?よぉやるなぁ」 2023年3月、MBA(経営学修士)取得のため、海外の大学院を受験することを決めた私は、入学試験のための推薦文を書いてもらおうと先輩に連絡をいれた。その時、先輩に言われた言葉だ。 「いやまぁ受かるか分かりませんし。ちょっと受けてみることにしたんです。それで推薦文の提出なんですが、実は来週なんです。時間なくてすみません!」 「それはまた急やな」 私は、日本のメーカーで働く

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