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住みたい街

昨日は朝から恵文社へ。

オースターの日本語訳本の装丁でも知られている、タダジュンさんの作品展示を見るために行ってきた。

展示は、タダジュンさんが装丁、挿絵をしている阿部大樹さんの『翻訳目録』という本の刊行記念として行われたのだけど、サイン入り本の購入者は、限定のポスターがもらえるということで、こ、こここれは……絶対に行かせてもらいます。と、ぴー太にお願いして、土曜日の予定のはじめにもってきてもらったのだった。

生で見るタダジュンさんの版画のざらりとした質感、茶がすこしまじったように見える黒のトーン、絵の不可思議さ。
わかってはいたけど魅力たっぷりだわ…と思いながらじっと見つめ、もちろん『翻訳目録』も買った。

精神科医であり昨年の日本翻訳大賞を受賞している著者が、世界中で拾いあつめた言葉の欠片を書き留め、思索した本って…しかもタダジュンさんの挿絵たっぷりだなんて…もう読まなくても私がすきに決まっている。冬になったら読もう。

展示を見ただけでも大満足だったけど、まあそれだけで帰るわけもなく、あれやこれやと欲しいものを連れて帰ってきたのだった。

ちなみに上がわたし、下がぴー太です。

そうそう、『翻訳目録』をわたしが買い、オースターの絵本をぴー太が買うという風に役割分担も発揮している。
オースターの絵本『オーギー・レンのクリスマスストーリー』もタダジュンさんの絵。そしてこの物語は『smoke』という映画にもなっていて、わたしが多分今のところ生涯でいちばん好きな映画なので、わたしが買う!いや俺が!と言い合った後、リビングの本棚に置くということで、納得して買ってもらうことにした。

誰かのクリスマスプレゼントにしたすぎる一冊であることは間違いない。

その後は一乗寺でラーメンを食べて、白川のあたりをふらふらと思いのままに歩き回って、偶然見つけたすてきな骨董品屋さんでぴー太がタイプライターを買おうか迷ったり、近くの百万遍知恩院で古本祭りが開催されていることを知ってテンションが爆上がりしたのに、ついた時には終わりの時間になっていて、ひどく落胆したりと、まあそんなことがあり、そのほかはだいたい歩いていた。

涼しくなると、老夫婦のような暮らしになるので、秋と冬がすきだ。

春に引っ越しすることが決まっていて、どのあたりかはまだ悩み中なのだけど、鴨川が近くにあって、糺の森や、映画館の出町座があって、おいしい食べ物屋が多くて、叡電に乗ればすぐに恵文社にも行けて、都会へも自転車ですぐだけど、静かな「出町柳」という街がすきでたまらない。

帰り道、出町柳に住もっか。とつぶやくぴー太。
すてきな家が見つかるといいなぁ。

そして今日は朝から投票へ行ってきたので、あとはゆっくり映画でも観よう。本も読もう。

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