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わたしの空腹を満たすもの
昨日2日ぶりに家を出たら、晴れ間で、長いこと夏の空を見ていなかったような気がして、「暑いけどきもちがいいねぇ」「空が青いねぇ」「蝉がまだ元気だねぇ」「ラーメン食べたい」「さっき素麺食べたじゃん」などと言って古市まで散歩した。老人のような生活をしている。
その流れで、帰ってから是枝監督の「歩いても歩いても」を観て、夏のノスタルジーを感じ、老いていく親や自分自身について考えていた。
もう夏も終わりに近づいている。部屋では森山直太郎の「夏の終わり」が流れている。
今年は夏の終わりを探しに行きたいな。
隣に置かれた「罪と罰」を横目に、「おやすみプンプン」を一気に読み直し、気持ちがくさくさしたので今朝は「ブルージャイアント」を読み直している。
漫画のトーンが違いすぎて熱量があちらこちらにいくけど、それもよし。
今から古市で買った「ゴールデンカムイ」を読み、昼からは「罪と罰」を読む予定。
ラスコーリニコフの煮え切らなさはプンプンとどこか重なるな。優しすぎる人というのは絶望しやすいのかもしれない。
古市でぴー太が、たのしく痩せるためと言って衝動買いしたswitchのリングフィットのせいで、身体が動かない。全身筋肉痛。運動なんて慣れないことをするとこうなる。でも楽しかったので、二人仲良くむくむく太っていくのを阻止してくれることを願う……
バンビのような身体でふらふらと家事をしている連休も今日で最終日。
みんなはもう働いているのだろうなと思うと気が重いけど、まあ始まればわたしだって頑張れるだろう。
今日はきのことほうれん草のホワイトクリームのオムライスをつくる。バターライスを卵に包む瞬間は、どうしても口元がほころぶ。
オムライスはつくるのがめんどうくさい。だから、自分だけのためにつくるオムライスは、ちょっと贅沢な気がして、うれしくなる。
最近料理をしていると上間陽子さんの「海をあげる」の一文を思い出して、ふうと思う。
これからあなたの人生にはたくさんのことが起こります。そのなかのいくつかは、お母さんとお父さんがあなたを守り、それでもそのなかのいくつかはあなたひとりでしか乗り越えられません。だからそのときに、自分の空腹を満たすもの、今日一日を片手間でも過ごしていけるなにものか、そういうものを自分の手でつくることができるようになって、手抜きでもごまかしでもなんでもいいからそれを食べて、つらいことを乗り越えていけたらいいと思っています。
食べ物だけじゃなく、今、わたしの空腹を満たすものはたくさんある。機嫌をとるものと言ってもいい。月並みだけど、大人になったなぁと思う。
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