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【長編小説】カットバンド

4
今ひとつ将来への希望を持てない高校生がロックスターになるまでのお話。
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#小説

【長編小説】カットバンド #4 「Dirty deeds don't dirt cheap...」

【長編小説】カットバンド #4 「Dirty deeds don't dirt cheap...」

くそっ。どこかへ走っていってしまった。
どうするべきか。後田つくし、中々に面倒臭そうだ。追いかけるにも、もう部活も終わる時間のようだ。
他の生徒に紛れ混まれては追いかけようがないな…。ここは一旦、戻って報告しに行こう。そう思って、ドントリーの地下に向かった。

「そうか…やっぱりか。」
「はい、もう一目散に逃げちゃって…」
「…やっぱ、単純じゃダメだな。もっと作戦を、練ってからじゃないとなあ。」

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【長編小説】カットバンド #3 「Get Back...」

【長編小説】カットバンド #3 「Get Back...」

やあ、日野あつしです。
段々と湿り気をます5月後半、春の気配が去る季節になってきたけど、俺は今、ある場所に向かっている。その場所とは……

タイ料理店の「ドントリー」と言うところ。
普段の俺であればタイ料理なんて興味が無いけど、今日用があるのはそこにいる男である。
着いた。言われた住所はここであっている。ドアに書いてある、店名も……
「ドントリー……よし、ここに間違いない。」

「…………。」

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【長編小説】カットバンド #2 「back in pluck...」

【長編小説】カットバンド #2 「back in pluck...」

昨日の事は、まだ鮮明に覚えている。
見ず知らずの、グラサンにスーツの男に、200万円のギターとを買って貰ったこと。
なんで俺なんかに、という所はあるが、そんなことよりも、その恩に報いなければいけない。
期間は1ヶ月である。周辺機器は、あの後貸してもらったし、今すぐにも練習を始めなければならない。俺の将来のために!

「とは言ったものの……」

「わっかんねぇぇぇぇぇぇええええ!!!!」
「CDEF

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【長編小説】カットバンド  #1 「Lock with you...」

【長編小説】カットバンド #1 「Lock with you...」

バンドマン。
それは大多数の憧れである。
音に肢体を使い、音を奏でる、
音に身を任せ、音で飯を食う。
誰もが憧れる生活である。

俺もその1人である。

俺は今、めちゃくちゃに走っている。
いや、フォームがめちゃくちゃという訳では
なくて、沢山走っている、という事だ。
俺の名は日野あつし。歳は16で高校1年生になりたて。
何故、老後に大事な軟骨すり減らしてまで、
走っているのか。俺はその意味さえ知

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