イグナシオ・粗茶

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  • 【長編小説】カットバンド

    今ひとつ将来への希望を持てない高校生がロックスターになるまでのお話。

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【長編小説】カットバンド #1 「Lock with you...」

バンドマン。 それは大多数の憧れである。 音に肢体を使い、音を奏でる、 音に身を任せ、音で飯を食う。 誰もが憧れる生活である。 俺もその1人である。 俺は今、めちゃくちゃに走っている。 いや、フォームがめちゃくちゃという訳では なくて、沢山走っている、という事だ。 俺の名は日野あつし。歳は16で高校1年生になりたて。 何故、老後に大事な軟骨すり減らしてまで、 走っているのか。俺はその意味さえ知らない。 強いて言うなら、授業だし、陸上部だからだ。 入学してすぐの事、入部希望

    • 【長編小説】カットバンド #4 「Dirty deeds don't dirt cheap...」

      くそっ。どこかへ走っていってしまった。 どうするべきか。後田つくし、中々に面倒臭そうだ。追いかけるにも、もう部活も終わる時間のようだ。 他の生徒に紛れ混まれては追いかけようがないな…。ここは一旦、戻って報告しに行こう。そう思って、ドントリーの地下に向かった。 「そうか…やっぱりか。」 「はい、もう一目散に逃げちゃって…」 「…やっぱ、単純じゃダメだな。もっと作戦を、練ってからじゃないとなあ。」 「そんなに、嫌われてるんですか?」 「…まあ、多分?」 「多分って…」 何を

      • 【長編小説】カットバンド #3 「Get Back...」

        やあ、日野あつしです。 段々と湿り気をます5月後半、春の気配が去る季節になってきたけど、俺は今、ある場所に向かっている。その場所とは…… タイ料理店の「ドントリー」と言うところ。 普段の俺であればタイ料理なんて興味が無いけど、今日用があるのはそこにいる男である。 着いた。言われた住所はここであっている。ドアに書いてある、店名も…… 「ドントリー……よし、ここに間違いない。」 「…………。」 ドアは結構重かった。音も立てずに開くドア。 入ると、化粧は濃いめ、歳は30から4

        • 【長編小説】カットバンド #2 「back in pluck...」

          昨日の事は、まだ鮮明に覚えている。 見ず知らずの、グラサンにスーツの男に、200万円のギターとを買って貰ったこと。 なんで俺なんかに、という所はあるが、そんなことよりも、その恩に報いなければいけない。 期間は1ヶ月である。周辺機器は、あの後貸してもらったし、今すぐにも練習を始めなければならない。俺の将来のために! 「とは言ったものの……」 「わっかんねぇぇぇぇぇぇええええ!!!!」 「CDEFGABって何だよ!ドレミファソじゃダメなのかよ!クソが!コードってなんだよ!充電

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