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「できない」がプラス?

サッカーを続けてきて、もう約30年になります。

最近とても面白い発見があります。
僕が日々の練習の中で意識しているものが大きく変わってきているというとです。

昔は、「できない」ことが悔しくて、できないことに対してどうしたらそれができるようになるかと頑固になって取り組んでいました。

できない→できる

これだけを意識してしまっていたと思います。
ちょうど今朝、国立スポーツセンターさんの研究として幼少期を振り返るインタビューを受けました。

そこで自分がどんなことに誇りを感じていたかなどを振り返るのですが、
「できない」ことへの執着心が強かったと思います。

子供の頃は時間が永遠のように感じていたので、「できない」ことが「できる」まで諦めることができなかった。

しかし、いまは「できない」ことを諦めるのではなくて「受け入れる」ことの大切さを理解しています。やれる時間も「コト」もかぎりが出てくることを理解したのも影響していると思います。

「できない」ならどうすればいいのだろうか。
(昔は、できないことに対してできるようにすることしか解決方法がなかった)

「できない」ならそもその僕がそれをやらなくてもいいと思えるようになりました。
それが「できる」人のことを認めること、そして自分にできることに集中するのです。

すると、チームという組織になるととてもうまく行くのです。

僕はできないことをしなくていいし、それが「できる」人もしくは「得意」な人に全振りしてしまうのです。

そのかわり、「彼ができないこと」で「自分にできること」に集中するんです。

昔は悔しくて、自分ができないということを軽れることが難しかった。

しかし、いまは客観的に自分を見て、自分にできないことは人に任せるということを覚えました。

むしろ、自分にできないことを人に頼むことができるというのも立派な能力だと思うのです。

まず、それを頼める信頼関係が構築されていなければそれは実現しません。

自分ができないということを認め、かつそれができる人のことを評価するのです。

どうでしょう。
実に簡単なことですが、それこそが難しいと思います。

サッカーはチームスポーツです。
みんなが自分の得意なものに集中することができていたら、とても強そうではないでしょうか。

そのうえでバランスを調整するのです。
得意だからといって全員が攻撃していたらすぐに失点してしまいますよね。

組織を組み立てる段階で、個人が自分の全力を発揮しあうことが
それを束ねた時に最高のチームへと進化するのではないでしょうか。

「できない」を受け入れることは、自分にできる最大のパフォーマンスを発揮するための大きなヒントとなると思います。

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