マガジンのカバー画像

英語科教育法の歩み

78
かわむらが勤務校で担当する英語科教育法の取り組みについて、授業者としての振り返りや実践のログを残すことを目的として記事を書いていきます。理想的には毎回の授業について書いていきたい…
運営しているクリエイター

2022年4月の記事一覧

生徒のWANTとDON'T WANT

生徒のWANTとDON'T WANT

英語科教育法Iの第3週。
今日の模擬授業は高校1年生4月を想定して、SVCとSVOを見分けられるようになろうという授業。

生徒役としての経験が活きた模擬授業S=C、S≠Oという説明を手がかりに簡単な例文でSVCとSVOの文型を整理していく。(S=C問題については授業でもまだ扱えていないので追々。ただ、5文型の導入段階において「S=Cだと考えよう」と指導すること自体には私は現段階で反対しない。)

もっとみる
脈々と受け継がれるPPP型授業

脈々と受け継がれるPPP型授業

英語科教育法IIIの第3回。
今回から奇数回にはその前の偶数回の講義テーマと関連させた模擬授業と対話型模擬授業検討会を実施する。

今回の模擬授業のテーマは「仮定法」
中学3年生に初めて仮定法を導入する授業を約30分に渡って展開した。

「実際にありえない願望や想像」という説明や直説法との対比など、仮定法のUse(使用)/Function(機能)を意識しつつ、確実にFormやMeaningを抑えて

もっとみる
巻き込みたい先生、巻き込まれたい生徒【2022英語科教育法I #2】

巻き込みたい先生、巻き込まれたい生徒【2022英語科教育法I #2】

英語科教育法Iの第2回。
今日から模擬授業&対話型模擬授業検討会がスタート。

まず、初めての模擬授業にファーストペンギンとして飛び込んでくれた学生に心から感謝、敬意。

彼が模擬授業のテーマに選んだのは「should / ought toの用法」

結構理屈でしっかり説明したいタイプの彼は事前に今井(1995)『英語の使い方』の助動詞の章を読んできて、shouldの「義務」の用法と「推量」の用法

もっとみる
英文法を知ることと教えること【2022英語科教育法III #2】

英文法を知ることと教えること【2022英語科教育法III #2】

英語科教育法IIIの第2回の授業ログ。
第1回はこちらから。

今回から偶数回が講義(ディスカッション、ワーク等含む)、奇数回が模擬授業&対話型模擬授業検討会というサイクルに入る。

初めての講義回のテーマは「文法指導」

上の学生の授業後のコメントにあるように、「文法指導」と聞くとついついOne-wayのティーチング、いわゆる「チョーク&トーク」(死語?)のような授業場面が思い浮かべられるらしい

もっとみる
反省的実践家の育成を目指して【2022 英語科教育法I #1】

反省的実践家の育成を目指して【2022 英語科教育法I #1】

2年生の英語科教育法Iの授業がスタート。
教員志望の2年生3名と教員免許取得のために頑張っている3年生1名の授業。今年度私が持つ授業の中では最少人数となるが、英語科教育法IIIを履修している別の3年生がゲスト参加してくれるということで5名に。模擬授業や検討会のことを考えるとこの1人の差は本当に大きいのでありがたい。

自己紹介がてら「発問」を整理今週は月曜日から3つの集団に異なる自己紹介をしてきた

もっとみる
聞くことと、考えること。【2022 英語科教育法III #1】

聞くことと、考えること。【2022 英語科教育法III #1】

英語教員免許の取得を目指す3年生の履修する英語科教育法IIIの初回。

授業そのもののガイダンスに加えて、今年度からここに来た人間なので当然自己紹介が必要。
ということで、英語での自己紹介をスライドも適当に使いながら簡単に行う。

その後、突然"Task 1. Ask me a question. It must be different from other students' ones. Ra

もっとみる