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カラーネガ自家現像 その2

こんにちは
フィルムカメラ大好きTK_Photoです

今回はカラーネガ自家現像の薬品をバージョンアップしてみたので新たに記事を書いていきます 薬品の紹介、簡単な配合、手順を紹介します まず何故薬品を変えようと思ったのか 以前はカラーペーパー用紙の現像液を代用していました きちんと発色もするし綺麗なネガでした しかしずーっと現像して出来上がった写真を見ていると粗が目に着くようになってきました 粗という字のごとく 粒状性、きめ細かさが若干粗くないか?という疑問が出てきました たまにお店に現像を依頼してその後スキャンをしてみるといつもと全然仕上がり、質感が違うわけです それが引っかかっていて薬品の変更にいたりました

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自分で現像して、スキャンした写真

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お店で現像、自分でスキャンした写真抜け感、透明感があきらかに違う

先ず今回薬品を変更するにあたって参考にさせていただいた記事を紹介します

この方の記事が大変参考になりました
自分は手順を少しアレンジしていますのでそちらを簡単に紹介します

使用する薬品

○現像液
・オリエンタルカラーBAN-1R


○漂白液
・オリエンタルカラーBAN-2R

〇発色スターター
コダック Kodak
Kodak エクタカラーRA発色現像スターター [1.2L原液] 

○停止液
クエン酸 100均のもので可 

定着液
富士フイルム FUJIFILM スーパーフジフィックス-L 3L/4L

以上のものを使用します

現像手順

発色現像
配合
a液 15ml
b液 5ml
c液 5ml
発色スターター 5ml
水 600ml

38℃に温めます

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現像容器にそそぎ1分ごとに容器を反転させ撹拌します

4分10秒 

現像容器から元の容器に回収

停止液
クエン酸 10g
水 600ml
現像容器にいれ1分 元容器に回収

水洗
容器に水を入れ排出 3回程繰り返す

漂白
漂白液は原液で使用
600ml を別容器に小分けして使用する

現像容器にそそぎ1分ごとに容器を反転させ撹拌 

6分30秒
現像容器から元の容器に回収

水洗
容器に水を入れ排出 3回程繰り返す

定着
スーパーフィジックス 200ml
水 400ml

現像容器にそそぎ1分ごとに容器を反転させ撹拌 

6分30秒
現像容器から元の容器に回収

水洗
現像容器に水を注ぐ 

10分程度 少量の水を連続で

乾燥
ネガをクリップに吊り下げ 乾燥
1時間以上乾燥させカットしてネガファイルに保存

※発色現像以降は常温で問題ないですが冬季は20℃〜40℃に温めて使用するようにしてください

〇現像液の疲労

発色現像液は使用していくと疲労して性能が下がっていきます 本来ならば現像の都度作り直すのが理想ですがコスパがよろしくありません 目安としては135フィルム10本、期間2週間を目安としてください 漂白液に関してはブロムカリを使い活性をあげる方法がありますので興味がある方は調べてみてください 停止液は発色現像液を作り変えるタイミングで一緒に作り直すといいでしょう 定着液に関しては1カ月に一度ぐらいでいいと思います あくまで私の経験からの目安ですので参考程度に

作例

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使用する道具などは以前書いた記事、YouTubeに記載していますのでそちらを参照ください

note

YouTube

現像後にスキャンも自分で行っています
スキャンに関する記事もありますのでよろしければ参考にしてください

まとめ


 カラーネガ自家現像を思い立って始めてから一年半が経ちました 多くの方が自家現像に取り組まれていてとてもうれしいです 今回、現像液を変えるにあたりフィルムで写真を撮ることについて少し振り返ってみました なぜ手間のかかるフィルムを使うのか それはフィルム特有の味わいのある表現が好きであること もうひとつは気にいったフィルムカメラを使うことができることです そして自家現像をしていると現像の行程さえも楽しんでいる自分がいることに気づきました ひと手間をかけること 例えばコーヒーを淹れる行為ですらわざわざ豆を挽くところからされる方もおります ひょっとしたらこの便利な時代だからこそ、このひと手間が愛おしく感じられるのかもしれません ”フィルムは特別なもの” SNSで色々な方の投稿を見ているとフィルムは一枚一枚丁寧に撮るからデジタルと違って特別だ といった内容を散見することがあります この特別という言葉の裏には現像代、フィルム代が馬鹿にならないから特別だというニュアンスがあるのではないかと推測しました もちろん投稿者はそういったニュアンスで発信したわけではないかもしれませんが 私は自家現像をすることを通して現像コストがぐっと下がり現像にかかるコストをほとんど意識しなくなりました 本当にフィルム代ぐらいです フィルムも一本650円程度の安いフィルムでクオリティーに満足しているのでぶっちゃけフィルム代すらも意識していません こうなってくると私の場合フィルムは特別なものからかなりカジュアルな存在になりました もちろんフィルムは私の中でも特別な存在です それは高価であるとかいう価格の比較で特別なのではなく本当に発色や表現の上で特別な存在なのです デジタルにはない良さがそこには存在します だからこそこれからもフィルムで撮り続けたいですしフィルムメーカーにはフィルムを作り続けて欲しいです そこで自分に何ができるかと考えました 発信力も全然ありませんがこの自家現像のノウハウを世に広めることでもっとフィルムを気軽に使用する人が一人でも増えてフィルムの消費量が増加しメーカーが儲かるようになればフィルムカルチャーはこれからも残り続けるのではないでしょうか もちろん全員が自家現像にシフトするなんて思っていませんが一人でも多くのフィルムフリークの創作活動がより豊かなものになることを願っています そしてその方が個展やSNSでフィルムで撮る写真を楽しく発信していただければそれを見て自分みたいにフィルムってどうなんだろう?一度試してみようかなという人物が現れるかもしてません フィルムカルチャーは昨今とてもいい感じに盛り上がってきているように思います これからも多くの方がフィルムで写真を撮り続けることができる環境が残っていくことを期待します この記事がその一助となれれば幸いです。

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