見出し画像

カラーネガ自家現像

はじめに

この度はカラーネガ自家現像入門を手に取っていただきありがとうございます。本書は自宅でカラーネガ現像をやってみたいけどなかなか手を付けにくいと思っている方が簡単にカラーネガ現像を始められるように筆者が経験したこと、手順、使用した薬品、道具諸々を載せています。少しでもみなさまのフィルムカメラライフの助力になれば幸いです。

(2020/5/8に販売開始しました5/27の時点で約30名の方に購入していただきました。本当にありがとうございます。なかにはすでに実践していただいた方もいて少しでも多くの方に現像の楽しさを知っていただきたいと思い今回note版を作成しました 現時点で筆者はモノクロ現像も含めてすでに50本のフィルムを自家現像しました。気軽にフィルムを楽しさを日々感じています。今気にしているのはフィルムの値段だけで現像代、現像を出しに行く手間から解放されました。是非この気軽さをみなさんにも味わってほしいです。価格ですが現像2回分と考えてください。かなり安いです。作例もいくらか載せておきますのでよかったら参考にしてください。)

※2020/8/8 無料公開にしました

※現像液を変更,新手順公開(2021.9.23)

従来の現像液でも十分綺麗ですが 新しい現像液では粒状性がかなり改善されました

※わかりやすいように動画に手順をまとめました! 

当記事では薬品をバットに水をためて低温調理器具で温めていますがなかなかうまく温度がつかず現像に失敗することがありました 動画で紹介している手順では低温調理器具で直接薬品を温める方法に変更しています よければ下記動画で紹介している最新の手順を参考にしていただけると幸いです

画像70

画像71

画像72

画像73

画像74

画像75

画像76

画像77

画像78

画像79

画像80

画像81

画像82

画像83

画像84

使用機材

RICOHFLEX、ROLLEICORD art deco、ROLLEICORD Ⅱ、Zeiss Ikon Ikonta520、Canon EX EE 50/1.8、Nikomat EL Auto Nikkor H 50/2 、OLYMPUS PEN EE-3、Nikon35Ti



画像1

目次

1.カラーネガ現像
1.1 現像に必要な道具
1.2 現像に必要な薬品
1.3 カラーネガ現像手順
2.モノクロネガ現像
2.1 現像に必要な薬品
2.2 モノクロネガ現像手順
3.スキャン
3.1 一眼レフデジタルカメラを使用する方法
3.2 専用スキャナーを使用する方法
4.廃液処理
4.1 廃液処理の手順
5.作例
6.あとがき
7.参考資料

【注意事項】

□現像では人体に害のある薬品を使用します。必ずゴム手袋をして作業を行ってください
□現像で使用する薬品は小さいお子さん、ペットがおられるご家庭は決し
て手の届かない場所に保管してください
□フィルムの状態によってはうまく現像できない可能性があります
□本書の文書、写真を無断でインターネット上に掲載しないでください
□現像後のネガフィルムは素手でさわらないでください。手袋をしましょう
□本書を他人に無断で譲渡することを禁じます(買ってください、、)
□本書の手順通りに現像を行い動画共有サイト等にアップロードすること
はおおいに結構です(できれば筆者の手順であることを載せてください、、)
□現像中に起きた事故等に関して筆者は一切責任を取りません
□現像に失敗したフィルム弁償しろ!等のクレームは一切受け付けません
□廃液をそのまま下水に流したり、外に撒いたりしないでください 手順に
紹介してある方法に則って処理を行ってください
□フィルムカメラのよさ、現像の楽しさを周りの方々に伝えてください、たくさんフィルムで写真を撮ってください、ご家族、ご友人、旅先、日常、フィルムで残してあげてください
□最後に、フィルムカメラ、フィルムをたくさん買ってください。フィルム文化を後世に残しましょう

1.カラーネガ現像

画像2

1.1 必要な道具
□フィルムピッカー
・・・パトローネからフィルムを引き出す
□ダークバック
・・・フィルムをフィルムリールに巻きつける際に必要、完全に光を遮断した暗室でも可
□ハサミ
・・・フィルムをフィルムリールに巻きつけたあとにパトローネから切り離す際に必要
□タンク
・・・薬品を入れて攪拌する容器
□フィルムリール
・・・フィルムを巻きつける
□バット
・・・水を張る為に必要、筆者は衣装ケースで代用

□温度コントローラー
・・・薬品の反応温度を一定に保つ為に必要、低温調理用の
温度コントローラーで代用(1万円ぐらいするので100均の温度計でも可)
□漏斗
・・・薬品をタンクから元の容器に戻す際にあると便利
□フィルムクリップ
・・・100 均の目玉クリップでも代用可
□1 リットル ボトル× 2
・・・理想は遮光ポリ容器、暗所で保存するなら 100 均の洗剤の詰め替え用容器でも可
□ゴム手袋
・・・化学薬品を取り扱うための保護具
□計量スプーン
・・・薬品の計量に必要(100 均)
□タイマー
・・・キッチン用タイマー、ストップウォッチ機能付きの腕時計等

1.2 必要な薬品


◆使用する薬品
◇発色現像液
■コダックエクターカラーRA 発色現像補充液 RT 10L
(10L 用)(補充液)
■コダックエクターカラーRA 発色現像スターター(1.2L 原液)
※補充液に加え、現像使用液を作成するときに必要な薬品です
◇発色現像 (ボトル 1)
□ぬるま湯 600ml
□発色補充液 a 25ml
□発色補充液 b 12.5ml
□発色補充液 c 25ml
□発色現像スターター 15ml

画像3

画像4

◇漂白定着液
■コダック エクタカラーRA 漂白定着液 (10L 用)(補充液 使用液兼
用)
◇漂白定着 (ボトル 2)
□ぬるま湯 500ml
□漂白定着液 a 105ml
□漂白定着液 b 150ml
※筆者は中判フィルムをよく現像するので約 700ml作ります

画像5

1.3 カラーネガ現像手順

STEP1 現像前準備その 1



□ フィルムをフィルムピッカーでパトローネから取り出そう
動画で説明しています↓
https://www.youtube.com/watch?v=hvGlGxmyMfU&t=4s
□ フィルムの先が出たら穴 2 つ分をハサミで切る
動画で説明しています↓
https://www.youtube.com/watch?v=g5_fX8HdLdA
□ダークバックにフィルム、タンク、フィルムリール、ハサミをいれダークバッ
クの中でフィルムをリールに巻き付けリールに巻き終わったらフィルムをハ
サミで切りパトローネから切り離す
フィルムを巻き付けたリールをタンクに入れ(向きに注意)ふたをしっかりし
てからダークバックから取り出す
※ブローニーフィルムの場合はシールなので最後は引っ張って剥がす ハ
サミは不要
※ちなみに筆者は暗室が家庭で作成できたのでダークバックは不要でし
た ただフィルムを巻き付けてタンクにいれるまで暗室から出れないリスク
があるので注意が必要
※決してフィルムには微量な光でも当ててはいけません

STEP2 現像前準備その2


□バットに水を張り温度コントローラーを取り付ける
※温度コントローラーの最低レベル以上水を張る(温度コントローラー
動作しない)

画像6

□温度コントローラーの電源を入れ「30℃」に SET し
スタートする
□1.2 で用意した発色現像(ボトル1)、漂白定着(ボトル 2)を溜めた水
の中につけておく
※現像を行う10分前にいれておく ボトル内の液温度が一定になる

画像7

STEP3 発色現像


□発色現像液(ボトル1)をタンクのなかにそそぐ(いっきに)
※入れると同時にタイマースタート(7分間)

画像8

□ 連続撹拌 (1分間)
※タンクには付属品で撹拌用の棒がついているので真ん中の穴の部
分に差し込み回して撹拌させる
※撹拌はバットの水につけた状態で行う

画像9

□タンクに蓋をして1分ごとに4回上下に反転させタンク内の液を撹拌
させる

画像10

※撹拌させたらバットの水につけて放置する


画像11

□ 7分経ったらタンクから元のボトルに液を戻す

画像12

※漏斗を前もってセットしておくとスムーズに回収できる

STEP3 水洗


□水道水20~30℃で1分連続撹拌 ※水を流しながら行う
そのあと2分程水洗、排出を繰り返す(薄紫の廃液が透明になるまで)

画像13

□水洗が終わればタンクの中の水は捨てる

STEP4 漂白定着


□漂白定着液 (ボトル2)をタンクのなかにそそぐ(いっきに)
※入れると同時にタイマースタート(10 分間)

画像14

□後の行程は発色現像のときと同じなので省略

STEP5 水洗

□水道水20~30℃で1分連続撹拌

画像15

※水を流しながら行う


□7回ほど水を入れて排出を繰り返す

STEP6 乾燥

□タンクを開ける

画像16

□中のリールを取り出す

画像17

□リールのロックを外し リールからフィルムを外す
※フィルムは傷つきやすいので慎重に
□フィルムをキッチンペーパーではさみ水滴を拭き取る

□フイルムクリップに取り付け人の移動、直射日光が当たらない場所に干
す。フィルムをまっすぐにするため上下につける
1~1.5 時間(長すぎる分には問題ない)
□フィルムが乾燥したら 35mmなら6コマ程度にカットしてフィルムスリー
ブに保存する
□完了

2.モノクロ現像

2.1 必要な道具


おおまかな道具はカラーネガ現像時に用意したものと同じ
□1ℓ ボトル ×3 現像、停止、定着用
□空の 2ℓ ペットボトル 水洗促進剤用
2.2 必要な薬品
□富士フイルム FUJIFILM フジフィルム ミクロファイン (現像)

画像18

□クエン酸 (停止)
100 均で買えるやつで OK

□富士フイルム FUJIFILM スーパーフジフィックス-L 3L/4L (定着)

画像19

□富士フイルム FUJIFILM 富士 QW 水洗促進剤 2L (水洗)

画像20

各々の薬品を薬品のパッケージに書いてある通りに水と希釈し現像(ボト
ル 1)、停止(ボトル2)※1、定着(ボトル 3)、水洗促進剤(ボトル 4)に作成する

※1 停止液はクエン酸 15gを水 1ℓに溶かす

2.2 モノクロネガ 現像手順
STEP1 現像前準備その 1

□カラーネガ現像と同じくタンクにフィルムを巻いたリールを入れ蓋をする

STEP2 現像前準備その 2

□ カラーネガ現像同様にバットに水を張る
□温度コントローラーを取り付ける
□温度コントローラーの温度を「26℃」 に SET する
※ボトル 1~3 を10分前にいれておくとボトル内の液温度が一定になる

画像21

STEP 3 現像

□現像液(ボトル1)をタンクのなかにそそぐ(いっきに)
※入れると同時にタイマースタート(6 分間)

画像22

□ 連続撹拌 (1分間)
※タンクには付属品で撹拌用の棒がついているので真ん中の穴の部分に差し込み回して撹拌させる
※撹拌はバットの水につけた状態で行う

画像23

□タンクに蓋をして1分ごとに4回上下に反転させタンク内の液を撹拌させる

画像24

※撹拌させたらバットの水につけて放置する

画像25

□ 6 分経ったらタンクから元のボトルに液を戻す

画像26

※漏斗を前もってセットしておくとスムーズに回収できる

STEP4 停止

□停止液(ボトル 2)をタンクのなかにそそぐ(いっきに)

画像27

□30 秒撹拌する

画像28

□元のボトルに液を戻す

画像29

※漏斗を前もってセットしておくとスムーズに回収できる

STEP5 定着

□定着液(ボトル 3)をタンクのなかにそそぐ(いっきに)
※入れると同時にタイマースタート(7 分間)

画像30

□後の行程は現像と同じく 1 分撹拌、1 分おきに 4 回上下に反転、ボト
ルに回収

STEP 6 水洗

□30 秒程 流水で洗浄する

画像31

□水洗促進剤(ボトル 4)を入れる

画像32

□60 秒撹拌する

画像33

□流水で洗浄する

画像34

※水を流しながら行う
□7回ほど水を入れて排出を繰り返す
□乾燥行程はカラーネガ現像と同じ
□完成

1ポイントアドバイス

画像35

□この写真のようにタンクの裏や説明書に適正な容量が記載されている
のでしっかり確認しよう
□今回紹介した容量だとカラー、モノクロともに問題ないが何度か現像し
ているうちに容量が変化している場合があるので出来れば再度1リットル
ぐらいのシリンダー(100 均にあるやつで OK)で適切な量を測ってタンク
にそそぐと間違いない

3. スキャン


カラーネガ、モノクロネガともに現像しただけでは写真として見ることはで
きませんそのためお店でもスキャナーを使いデータ化しています。今回紹
介する方法は主に 2 つです ①Nikon が販売している ES-1 という製品を用いた方法、②EPSON が販売しているフィルムスキャナー(GT-X シリーズ)を用いた方法です。筆者は①の方法を最初行った後に②の方法に移行しました 結論を先に言いますが後者が圧倒的に楽でなおかつきれいにデータ化できます。なので①の方法は簡単にだけ説明します

3.1 一眼レフデジタルカメラを使用する方法


下は Nikon から販売されているスライドコピーアダプターです。フィルムを
スライドさせて接写する方法です。必然的にマクロレンズが必要になります
が筆者はエクステンチューブをつけて 50mmの単焦点レンズ→ES-1 の
ような組み合わせで使用していました

画像36

ヨドバシカメラのサイトにもスライドコピーアダプターを用いたデジタイズの方法がありました。ページは後継の ES-2 を用いた方法。
イメージはこんな感じです
http://photo.yodobashi.com/nikon/accessory/film_digitizing_adapter_es2/

画像37

□ネガシートをフォルダーに固定し光源に向けて撮影します

画像38

撮影風景


□撮影した画像を取り込む(Lightroom classic を使用)
□取り込んだ写真を PhotoShop で開く

資料03

□PhotoShop でファイルが開けた状態

資料04

□切り抜きツールで使いたい部分のみを切り抜く

画像41

□レイヤーを追加 (トーンカーブ)

画像42

□レイヤーを追加 (レベル補正)
先ほどと同じくレイヤーの追加→レベル補正を選択

レベル補正

画像44

画像45

□レッド、グリーン、ブルーを各々同じように調整する

作例

□完成
□ファイルの書き出し
ファイル→書き出し→書き出し形式

画像47

3.2 専用スキャナーを使用する方法

□今回は筆者が使用している EPSON GT-X820 の操作画面を参照しながら解説する。本来ならば付属品のフィルムホルダーにフィルムをセットしスキャンするのやり方が正しい。しかしネットの過去のフィルムスキャン経験者たちはこぞってこのフィルムホルダーにクレームを述べている記事がスキャナーを探している際にかなり目についた、というのもフィルムはそもそも平面ではなくたわんだフィルムなどはただのプラスチック製のチープなホルダーで挟むだけだとスキャンした際になかなか理想の像にはならない。そこで本書では無反射ガラスというものでフィルムを押さえスキャンする方法を紹介する

画像48

□無反射ガラスの外側をマスキングテープで保護する
※スキャナーのガラス面を傷つけないため

画像49

□フィルムをセットする
スキャナーの保護カバーをはずし、フィルムを下の赤枠の範囲内にセット
する

画像50

※注意
ガラスが下図の範囲に入ると”保護カバーを外してください”とエラーメ
ッセージが出るので気を付ける

-----------------------------------------------------------------------------

1 ポイントアドバイス

□ガラス面、フイルム面のほこりはできるだけきれいにしておく
□フィルムは素手で触らない手袋をしよう(100 均のものでいい)

------------------------------------------------------------------------------

□スキャナーとPCをUSBでつなぐ
□スキャナーの蓋を閉じる(絶対に蓋を開いたまま起動しないこと、故障す
る)
□スキャナーを起動
□PCで専用ソフトを起動(あらかじめEPSONのホームページからインスト
ールしておく)
□画面が開いたら”プロッフェショナルモード”を選択
□カラーネガ、モノクロ、ポジがあるので読み込む種類を選択
□読み込む解像度を選択
PCやスマホで確認してきれいだと思う設定は
48bit、1200dpi 35mm、ブローニー同様(筆者の場合)
□ほこりや細かい傷が気になる方は各々の補正項目にチェックをいれる
※ただし処理にかかる時間が伸びる、ちなみに筆者はチェックを全部外

□設定が終わったら先ずプレビューを押す

画像51

□このようなポップが出るので閉じるを選択

画像52

□範囲選択を行う
出来るだけ写真の部分のみを選択することで適正な補正がされる

画像53

□スキャンを実行

画像54

□画像を確認する
※このときに画像に虹色のにじみ(ニュートンリング)が出る時がある
その際はネガは表裏反転させてもう一度スキャンする。それでも解消されない場合は無反射ガラスの周りにもう一周マスキングテープを巻いてみてみる それでもうまくいかない場合はおとなしくホルダーを使用する


□完成

4.廃液処理
4.1 廃液処理の手順


□現像について記述されたサイトは調べてみると意外にたくさんあります
しかし“現像で出る廃液”についてはあまり詳しく記述されていません
多くの記事は「廃液処理の方法は各自治体に問い合わせてください」 と
しか書かれていません。この書き方は 8 割正解なのですが とても分かり
にくいですよね そこで実際に筆者が問い合わせをした内容をここでは紹
介します


□各自治体のホームページを開く

画像55

□筆者は大阪市に住んでいるので今回は大阪市で調べます

画像56

画像57

□おそらくどの市町村も同じようなページが出てくると思います

画像58

□ずーっと下までページをスクロールしていくと問い合わせホームが出て
きますのでクッリックします

画像59

□上記のようなフォームが出てきますので入力していきます
筆者が送信した内容、担当者からの返信の実際のやり取りをここで紹
介します
_________________________________________________________
TK 様
平素から大阪市環境行政にご理解・ご協力を賜り誠にありがとうございます。
このたび、お寄せいただきましたお問い合わせに回答致します。


↓筆者のメール


【件名】
趣味の写真現像で出る廃液について
【お問い合わせ内容】
おつかれさまです
個人の趣味で写真現像を自宅で始めたいのですが廃液の処理方法についてお尋ねしたいです
現像液は薬品 80 ㎖と水 600 ㎖を混合して現像液を作ります
頻度は一週間に1度程度を考えています
使用する薬品は
コダック エクタカラー RA 発色現象補充液 RT KWCL です
会社サイト→
http://wwwjp.kodak.com/JP/plugins/acrobat/ja/corp/hse/MSDS/ci/ECLRADRRT.
pdf
安全データシートには廃棄について以下のことが記載されていました
13 廃棄時の注意
本製品を未使用で廃棄する場合は特別管理産業廃棄物に該当する。 特別管理産業廃棄物処分
業の免
許を持った業者へ特別管理産業廃棄物管理票(マニフェスト)を添えて依頼する。
廃棄物に該当する法規:
廃棄物処理法 : 特別管理産業廃棄物

パート B(廃酸)
パート C(廃アルカリ)
産業廃棄物
パート A(廃アルカリ)
使用液(廃アルカリ)
水質汚濁防止法 : 生活環境項目
下水道法 : 下水の排除の制限
現像一回に使用する薬品に関しては 80 ㎖(上記パート ABC の混合液)と少量なので
・大量の水で希釈して排水する
・新聞紙等に吸わせて廃棄する
でしょうか
お手数ですがご教授よろしくお願いします

↓担当者からの返答
【回答】
個人の趣味ということで、一般の家庭から排出されるごみ
となりますので、ご使用になられた現像液の廃棄につきま
しては、下水への排水はせず、古布や新聞紙等に含ませ
て普通ごみで排出いただきますようお願いします。

今後も大阪市廃棄物行政にご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
【本件に関するご質問・お問い合わせは】
事業部事業管理課(電話番号 06-6630-3226)

--------------------------------------------------------------------------------------

□あくまで今回は大阪市の場合です このメールをコピペでもよいのできちんと役所に問い合わせしてください


□液を捨てるタイミングは以下の通りです(筆者調べ)

カラーネガ現像
ボトル1:135mm
5~6 本 OR 24 時間
ボトル2:135m
15 本 OR 規定通りの時間で行程をこなしてもうまく現像できなかった場合
モノクロ現像
モノクロ現像については数をこなしていなので正確な数値は書けません
ボトル 1,2,3 ともに 30~50 本現像できるとも言われています
正確な情報を入手出来たらおって追記します

5.作例


□筆者が使用して実際に自分で現像した作例をいくつか紹介します

画像60

FUJIFILM PRO 400H
RICOHFLEX

この写真は線上のむらのようなものが出ています
これは発色現像のあとの洗浄行程が十分ではなかったためです
しっかり洗浄は行ってください

画像61

FUJIFILM NEOPAN PRESTO 400
CANON EX EE 50/1.8

こちらは 2/3 上と下で色合いが違います これは現像液不足です
135 を 2 本同時、または 120 を現像する際はとくに液の量に気を付けてください

画像62

FUJIFILM PRO160C
RIOCHFLEX

こちらはスキャンの際に範囲指定で前後のコマもいれてみました
自分でスキャンすることで表現の幅が広がります

画像63

KODAK PORTRA 160VC
RICOHFLEX

画像64

LOMOGRAPHY CN 100
RICOHFLEX

画像65

FUJIFILM NEOPAN SS
RICOHFLEX

画像66

FUJIFILM 業務用 記録用カラーフィルム 100
CANON EX EE 50/1.8

画像67

KODAK COLOR PLUS 200
OLYMPAUS XA2

画像68

KODAK TRY-X 100
RICOHFLEX

画像69

KODAK PORTRA 400VC
RICOHFLEX

6.あとがき


筆者が写真を本格的に始めたのは 2018/11~です。初めて買ったカメラは
NikonD750,24-120/4 のレンズキットでした。そこから写真を撮る楽しさに魅了されたくさんのデジタルカメラを所有しました。そして 2019/4 に実家に帰省した際に父が使っていたNikon35Ti、Minoltaα807si を譲ってもらい初めてフィルムで写真を撮ったことがフィルム写真との出会いです。そこからフィルムで写真を撮る楽しさを知り、よくフィルムで写真を撮るようになりました。しかしそこでネックになったのが現像代金です、、毎回現像とデータ化でだいたい 1200 円ほど。フィルム代金と合わせると 36 枚撮りで1本 2000 円近い値段になります。筆者はお小遣い制の為せいぜい使って月3,4 本が限界でした、、しかしますますフィルムで写真を撮ることが楽しくなりなんとか節約できないかと頭を悩ませていたときに知ったのがネガスキャン、データ化の方法でした。これを数か月試行錯誤して身に着けなんとかデータ化の料金は浮かせることに成功しました。
そして 2020 年、新型コロナウイルスが猛威をふるいはじめました。流行当初、近所の現像所がまだ開いていたので現像には困っていませんでした。しかし、4月に入り緊急事態宣言が政府より発表されいよいよ近所の現像所も当面の間の休業が決まりました。そこで調べ始めたのが今回の自家現像の方法です。YOUTUBE、ブログ、ツイッターたくさん調べてなんとか自分の理想とする形にたどり着きました。そこで試行錯誤を繰り返しようやくノウハウを本書にまとめることができました。本書をまとめている間にもツイッター上で「フィルムで写真撮っていけど現像出せないからフィルムがたまって
いく、、」という内容のフィルムカメラユーザーのつぶやきを見かけました。一刻も早くカラーネガフィルムの自家現像を望んでいるユーザーに届けないといけないという思いでいま書いています。また本書を通してまだ会ったことのないフィルムカメラユーザーと繋がれることを楽しみにしています。コロナウイルスが収束したあかつきには“現像ワークショップ”“現像体験付きフォトウォーク”など企画、実行できたら最高だなと考えていま
す。 本書はあくまできっかけです。自分自身ツイッター上で勝手に 100 本自家現像チャレンジなるものを現在進行形で実践していっています。本書を手に取ったみなさまが自家現像習得を通して達成感を味わい、自信をつけてほしいです。仕事で嫌なことがあっても「は?おれカラーネガ自家現像できるんやぞ」と思えばどんな嫌なことでも乗り越えることができると思っています(筆者のたわごと)本書を買って、読んで満足してはいけません。一日でもはやく道具を購入し本書の内容を実践してください。今回はじめてこのように文章をまとめた為非常に読みずらく、分かりにくい部分があったと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。制作にあたり暖かく見守ってくださったフォロワーのみなさま、本書を購入していただいたみなさまにお礼を述べて結びとします。ほんとうにありがとうございました。

7.参考資料
参考 URL


□大阪市
https://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000009337.html
□モノクロ現像の廃液処理について
https://note.com/micross_/n/nef6d7062564c
□コダック アラリス ジャパン
https://www.kodakalaris.co.jp/professional/selfcolorprint/
□フィルムカメラのランニングコストが高すぎたのでネガフィルムを自家現像してみた。手順と現像用具まとめ
https://maenomeri.tokyo/film_self_development/
□カラーネガフィルム自家現像 薬品編 Vol.1(薬品編)
https://www.sillyseeker.com/2020/02/550.html
□【WLF 関西】カラーネガフィルム現像してみた【じゃすだっく現像所】
https://www.youtube.com/watch?v=Dv7J8OtQMmI
□How To Develop Color Negative Film (C41) At Home
https://www.linusandhiscamera.com/developing


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?