見出し画像

チョコミント嫌いを意図的に克服した話

文章らしい言葉遣いにしようとすると改まってしまって筆が進まないから(スマホだけど)、普段の話し言葉でどんどん書いていってみようと思う。(たまに一人称が変わっても許して。)

自分の先入観を意図的に解除した経験の話を書く。大体4年くらい前。

 嫌いな食べ物というのはほとんどないんだけど、唯一チョコミントだけが苦手で食べられなかった。
美味しいんだろうけどやっぱり「歯磨き粉っぽくて…」というおそらくは一番ポピュラーな理由でなんだか好きじゃなかった。口に含むとちょっと気持ち悪いとさえ思っていた。
それでも美味しさを理解出来るのなら理解して、美味しく頂きたいと思っていた。

ある日読んだ本には、脳みその"扁桃体"について書いてあった。
どうやら扁桃体は"好きか嫌いかのジャッジ"に関わる部分らしい。俺の扁桃体がチョコミントを拒んでいるということ。
こうも書いてあった。「扁桃体は不安や恐怖の発生にも関与している」。
なるほど。眼の前のヤツがいい奴なのか悪いやつなのか、付き合うべきか否かを決める過程に役立っている扁桃体。
そしてその本には「扁桃体に言語情報を与えることで不安を抑えられる」というようなことが書いてあった。
「不安に感じる必要はない理由」を言葉で伝えてあげることによって、不安を感じなくなり安心できるらしい。扁桃体は説得できる。

それなら。

俺自身の好き嫌いも言葉の情報で変えられるんじゃないか?なんなら「歯磨き粉みたいな味がする」という言葉によってチョコミント嫌いにおちいっていたのかも知れない。

俺は、言葉によってチョコミント嫌いを克服しようと思った。

この時に心掛けたことは以下のこと。
①「チョコミント=歯磨き粉みたい」と言わない。(+なるべく思わない)
②「チョコミント、意外と美味しいかも、好きかも」と声に出してみる。

この2つを意識的にやってみることにした。
とは言ってもこれだけでは時間が掛かる気もしたから、この2つに加えて

③普段は選ばない食べ物・飲み物をチョイスする。

ということも実践してみる。
普段であればコーヒーを飲みたいタイミングでも代わりにオレンジジュースを飲んだり、いつもなら生姜焼きを頼むところをサンマの塩焼きを注文したりした。
普段の自分とは違う味のものを飲み食べすることで味覚全体のマイナーチェンジを図った。
チョコミントを新鮮に出迎える準備をしようとしたのだった。だっていくら「チョコミントは美味しいよ」と言葉で唱えていても、口に入れた瞬間に歯磨き粉を思い出したなら、下手したらより強く「チョコミント=歯磨き粉」のイメージが刻まれてしまうかも知れない。

この、全体の味覚マイナーチェンジ作戦は、おそらくプラシーボ効果も手伝って有効だった気がする。

実践をしているうちにもう一つの"チョコミントが苦手な理由"にぶち当たった。
「チョコは甘いだけであれよ」という自分のチョコに対する熱い想いがあった。
チョコパフェにみかんが入ってるのも、柑橘系のソースが混ざっているのも、嫌いとまではいかなくても、フルーツとの組み合わせも無いに越したことはなかった。
ストレートなチョコを食わせてくれと思ったりしていた。

「チョコは爽やかであってはならない」という自分の強い先入観も発見できた。
この先入観に対する対処法として、
④チョコレート×フルーツ料理をたくさん調べてみた。
チョコ×果物料理は世界にたくさんあるのだと知ることによって、自分の中にある『果物(=植物)×チョコ』のイメージを強くしていった。
チョコとフルーツを組み合わせても違和感はない。チョコとミントが混ざっていても、何もおかしなことはないぞと、自分の扁桃体に刷り込んでいく。


意外なことに、これらを始めて一ヶ月も経たないうちにあっさりと、チョコミントを食べられるようになってしまった。
歯磨き粉みたいだなんて、思っていたころの自分の感覚を1ミリも思い出せない。チョコはミントとも相性抜群!
食べてみて、「思ってたより美味しいかも」と徐々にポジティブな発言を重ねていくうちに、チョコミントの魅力にハマってしまっていた。

苦手なころは嫌だったスッキリ感こそが、チョコミントの魅力だと知った。今となってはチョコミントはかなりお気に入り。

 嫌いだったチョコミントを意図的に克服できたことは面白い経験だったし、新しい魅力を知れて幸せだった。

事前に「好き嫌いを扱う扁桃体は、言葉の情報によってある程度コントロールできる」という情報を知れたことも、克服できたことと関係があるような気がする。

結果、好き嫌いは克服できる!と。

これを読んでくれたあなたも是非試してみてーと言いたいところだけど強く言っておきたいのは、自分の好き嫌い"全て"をコントロールしようとしない方が良い!ということ。

「嫌い」という気持ちもとても大事なものだし、「自分がどうしても憎い・嫌いなもの」を"無理して"好きになる必要はないということ。

扁桃体を説得して、脳みそでは好きになれても、身体は受け入れられずにアレルギー反応を起こしてしまうこともあると思う。
それは身体にも心にも毒でしかない。

それに「嫌い」という気持ちは、あなたの価値観を現しているもので、あなたの人間性も現しているかも知れない。「嫌い」は必ずしもネガティブなものじゃなくて、あなたの魅力でもあるよっていうことを言いてえ!

「魅力がわかんないけど、魅力を知ってみたいなー」程度に思うことに関しては、好きになろうと頑張ってみても良いと思う。(アレルギーのない食べ物とかならいくらでも)

と、いう感じでした。おわり。

 言葉で味は変わるんだぜ。またね。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?