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エコシステムへと繋がる地域コミュニティ作り

挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象は北九州・仙台・長岡・上越と全国各地でアイデアをカタチにする支援を手掛けられている辻 貴美花さん。その支援家としての取り組みに至るまでのストーリーや想い、そして今後の展望について伺いました。

── 辻さんの現在の取り組みについてお聞かせください。

長岡市商工部産業イノベーション課に所属し、長岡市地域おこし協力隊としてNaDeC BASE(ナデックベース)というコワーキング施設の運営を行っています。主には、NaDeC BASEを中心としたコミュニティづくりとNaDeC BASE内にあるものづくり工房の活性化をメインミッションとして活動しています。

── ものづくり工房とは具体的にどんなところでしょうか?

ものづくり工房ではレーザーカッターの使い方から3Dプリンターの扱いまで指導することから、コミュニティ作りまで幅広く手掛けています。この取り組みは長岡市内のものづくり気運の醸成・文化作りが背景にあります。

ものづくり工房の機材を活用して学生にワークショップを行う辻さん


── お仕事の魅力は?

やっぱり、4大学1高専の学生たちが集まる場所、というところが一番の魅力ですね。何か新しいことを始めたい!作ってみたい!やってみたい!そんな風に前向きな気持ちに溢れた学生たちがこの場所を訪れるので、いつも心が前向きで楽しい気持ちになります。


── 他にも心躍るポイントはありますか?

加えて、長岡市のキーマンに会えるというところも素敵ですね。やっぱり地方都市なので市役所を中心にして様々なコミュニティが回っている気がしています。私の所属は役所になるので、様々な立場の方にお会いする機会が増えるんですよ。


── 今のお仕事にはどのように出会われましたか?

実は知人の紹介なんです。実は長岡市に来る前は仙台市に在住していて、バックオフィスを担っていたんですね。しかし、もっと人とお話しながらコミュニティ作りをするお仕事がしたいと思うようになりました。


── 以前からお仕事の方向性として考えていらっしゃったのですね。

そうなんです。そんな折、旦那さんの地元ということで長岡を訪れたんです。その時に偶然にもご一緒させていただいた方から「こんなお仕事があるよ!」とNaDeC BASEの紹介を受け、自分にぴったりだなと思って応募しました。結果として旦那さんと別居婚になっちゃいましたが(笑)

4大学1高専の学生たちが集まるNaDeC BASE勤務の辻さん


── 旦那さんよりも仕事を優先したと(笑)

そうですね(笑)私は仕事に”やりがい”を求めていたので、そっちが勝ちました(笑)


── 辻さんにとってのやりがいとは?

自分が心躍らせお仕事を出来ることです。自分が持っているスキルが職場で求められること、そして自分のキャラクターに合っていることです。私は前向きな人と話をすることや、前向きな人の話を聞くことが大好きなんです。それこそ正に起業家であったり夢を持った人たちと話を出来る環境はとても自分に合っています。


── StartupWeekend(以下SW)ともピッタリそうですね(笑)

ですね(笑)私にとってのやりがいはSWにも繋がっています。場に集ういろんな方々と出会うことが出来る。誰もが前向きで本気で頑張ってる。それは本当に素敵で、自分にとっても幸せなことなんです。

長岡にてアイデアをカタチにする場を仲間と共に手掛けた辻さん


── そんな風にしてアイデアを支える側が自分に合っていると気付いている辻さんですが、支援側に回ることになったきっかけは何かお持ちですか?

私は北九州高専を卒業する前に一つ挫折を経験したんです。自分は凄腕のエンジニアにはなれないと。なので高専を卒業して一番最初のキャリアはバックオフィスという裏方からスタートしたんです。当時、お世話になっていた北九州高専発ベンチャーの社長からお仕事をいただいて、それが私の出発点なんです。だから私は、基本的に頑張っている人を応援したいという一貫したスタイルでキャリアを築いてきています。


── 支援側のお仕事の大変なところは?

実は支援側というと誰でも出来そうに思われがちなんですが、注意を払うべきたくさんのプロセスがあって、それらを突破することで人としても大きく成長できるところです。たくさんの人を支援するからこそ、今までの自分の境遇とは全く異なる方々とのコミュニケーションを取りつつ、関係性を築き上げプロジェクトを進めなくちゃいけない。なので人に興味関心を持ちつつ繊細に振舞わないと簡単に崩れちゃうんです。外からは分かり辛いかもしれませんが(笑)


── 支援側の人だからこそ得られるものとはなんでしょうか?

私は支援側の一番の報酬は「裏方であっても、コミュニティの中心になれること」だと思っています。例えばSWを私が長岡で開催すると、その場所には起業家の方や、私と同じような支援家の方、そして様々な関係者が集うので、「長岡=SW=辻」という風に誰もが覚えてくれるんです。手っ取り早く地域で中心人物になりたければ支援側としてリーダーシップを発揮すると有効そうです。

SWのご縁で長岡市長に表敬訪問された辻さん


── 辻さんはどんなコミュニティを作っていきたいですか?

本気の人が集まる場にしたいですね。熱量が高い人がやってきて、誰もが中途半端に時間を使うことなく、想いをぶつけ合ってお互いに成長していくような、そんなコミュニティを育てていきたいです。あそこやばくない?凄くない?地域を発展させるためにはSWが絶対に必要だよね!そんな風に誰しもが口にするようになって、地方でのスタートアップエコシステムの入口として組み込まれる、そんな未来が待ち遠しいです。


── コミュニティの価値はどこにあると考えますか?

続きは下記よりご覧ください。


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