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人生における最も大切なことの一つは夢への加速度に決まっている

こんなDMが来た。

「高校を出た後、進学,就職をせずバンドをやろうと思ってます。何かやっておくことはありますか?」

[安定を放棄し、夢の実現化を計る]という案件がまだ存在することに安心する。

「制約と誓約」「トレードオフ」「願いと代償」

これらの果てにロックバンドがあるとどうしてもいろんなことを期待してしまう。

音楽を届けていく手段が手のひらに収まるようになってからは、代償を差し出さなくても良くなったんじゃないかと思っていたし、逆に言えば7,8年ぐらい前まではやはり代償は必要だった。もちろんグラデーションなので、どこかのタイミングからハッキリと「音楽の導線はSNSオンリーでOK!」なんてことではない。

微妙に脱線したが、この質問に僕は「高給バイトを覚えよ」と返した。

2010年以前からずっとそう考えていた。逆に今の時代ならば、バイトじゃなくてもいい。ネットの発展と共にいろんな稼ぎ方が誕生した。

僕は「金が終わるとき夢も終わる」と10代のときから思っていた。20代で真実だと体感し、30代の最新ベースでは「金が続けば夢も続く」という手触りの中で歌い続けている。

この質問をしてきたひとはたぶん高校生なのだろう。

ギターが上手くなりたければ必死に練習していくと思う。
いい歌を作りたいなら年間に100曲は書くだろう。
セールスを上げたいならば音楽市場のマーケティングを学ぶだろうし、試行錯誤も創意工夫もするはずだ。

こんなことは当たり前であり、やっていないのであればその方法を使わずに目的を達成すればいい。たとえばギターも作家もマーケターも外注できるし、別にそんなことはどうでもいい。

問題はこれら必要な試行錯誤、創意工夫をしていくには時間が必須となることだ。

「今日試して、あした成功!SHIAWASE!」というのは不可能だからだ。
やりながら成功するまで試していくしかない。そのためには軍資金がいる。戦争を続けていくにはお金が要るのだ。
『兵糧攻め』という軍略があるように、メシの種が尽きるとちゃんと戦いは終わる。腹が減ってはいくさはできぬという言葉は「金が終われば夢も終わる」という意味だ。

あえて言い切ると、20代前半までに時給1,500〜1,700円ぐらいのバイトスキルを身につけておけば安定化する。
シンプルに考えて、月に18日程度のバイトでも24万円ほど稼げる。夢が忙しくなったとき、月に10日しか出勤できなくてもなんとかなる。貯金があれば働かない期間に耐え忍ぶことも可能だ。

「そんな……夢も希望もない話やんけ!」と思うかもしれないが、夢や希望しかない。だってこの国には職業選択の自由があるのだから。

反対にもっと絶望的な話をするなら、時給1200円ぐらいのバイト先の経験しかないまま時が経ってしまうことだ。

18日働いても15万円ぐらいにしかならない。手取りが11万円程度になったらかなり厳しい。

たかが時給500円ぐらいの差だけど、この問題はずーっと尾を引く。30歳付近になると、これまで身につけたスキルの海で泳いでいくからだ。

若い頃に飲食店でうまくいかなかったひとが、30歳付近からもう一度新しく始めて身に付けるのは難しい。もちろん不可能ではないが、21歳のときよりは技術の習得の邪魔をする要素が多い。やはり若い頃に失敗しながらも頑張ったほうがうまくいく。

「若いときのほうがスキルは身につく」というのはITでも夜職でも会計でも等しい。若さという位相の中では、「最初うまくいかなくても、いつかできるようになる」というキャリアが常識的だからだ。

もちろん何をやっても遅すぎることはないので、チャレンジが大切だが、「所得を上げるため」という理由だと夢における生命線に関わってくる。

「金の話とかすんな!」と言うひとがたまにいるが、『生活の困窮』は自殺と犯罪動機の2位に位置している。
僕たちはお金に困ると死ぬか犯罪に走る生き物であることから目を背けてはならない。

小学生のときにお金について大人たちに質問すると「そんなん聞くな!」と返ってきたことをよく覚えている。

「金について思考するのは恥ずべきこと」という刷り込みがいつから始まったのかは分からない。

「考えちゃダメなんだ……」とお金オンチな子どもが大量生産されたほうが都合が良かった時代もあるのだろう。しかしその代償に犯罪者と自殺者の山が築かれた。

そう考えると二十歳ぐらいで高給が飛び交う世界に顔を突っ込んどいたほうがいい。そのフィールドで「最初うまくいかなくてもがんばる……!」を経験しておくに越したことはない。

そして高給バイトは上司も高給取りだ。
若い頃に接する大人は財産だ。

もちろん『薄給な環境=アホな大人しかいない』というわけではないが、考え方とやり方を学ぶなら、実際に稼ぐ力のある大人に接していくのが自然だ。太っているひとにダイエットのコツは聞かないだろう。

面白いとか好きとか楽しいとかは置いといて、金が終わらなければ夢が続く。夢が続いてさえいれば何だってやれる。
だって人生における最も大切なことの一つは夢への加速度に決まっているからだ。

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