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長い人生の始まり

遠恋の彼女に別れを告げられて2日が経つ。
そのことを考えないように24時間YouTube、ラジオ、本に没頭する。
それでもそれらが及ばないお風呂や夢の中では、彼女が今まで通りの笑顔で僕に寄り添ってくるのだ。
今まで幸せを感じていたものが苦痛になることがある。
そんな経験はこれまでなかったため、不思議に感じる。
胸に詰まる苦しさを吐き出すように溜息を出す。
周りへのアピールでしかないと思っていた溜息は、人間を、特に今の僕を助けるありがたい機能だった。

彼女とはちょうど3年と半年付き合っていた。
僕は本当に結婚を考えていたほど大切に思っていて、この人以外は考えられなかった。
過去形で書いたが今もまだそう思っている。

悲しくもLINEで別れが告げられ、電話で2時間ほど話をした。
「人間としても彼氏としても素晴らしくて、何も言うことがない。だけど、異性として好きだと胸を張って言える自信がなく、それを考える続けることに疲れた。」
彼女が言った。
唯一と思っている彼女の別れる理由は皮肉なことに、今までにお付き合いをした女性と同じものであった。

私は、彼女を軸に人生を考えると失った時の苦痛が計り知れないということをこれまでの恋愛で学んでいた。
そのため、自分が幸せになることを第一に動いていた。
その中に彼女の幸せも内包されていると考えていた。
しかし、どうしても彼女と添い遂げることが人生においての最大の幸せだと考えていた自分は、つい彼女を軸に人生を考えてしまっていた。

今のまま遠恋では結婚ができないので転職しなくてはいけない。
金銭的な心配をかけたくないので副業のための勉強をしなくてはいけない。
これまで没頭していたことが彼女のための行動になっていたことに別れを告げられてから気がついた。

80歳まで生きるとして、彼女と過ごしていけるのは残り60年弱と少なく、その幸せのためにしなくてはいけないことが山積みだった。
短く感じていた人生。
それが急に長く途方もないものに感じている。

ここで僕は死んだ。
彼女も死んだ。
そう考えて一度終わった人生だから、捨て身になってみようと思う。

これが今できる最大の逃げでもあり、人生における攻めでもあるように考えている。

まともな考え方ではないかもしれない。
こんな痛いポエムチックな文章を酔った勢いでネット上に晒すこともとても恥ずかしく、後で後悔するかもしれない。

でもこの青さが、24歳もまだまだ青春なのかもしれないと思わせてくれる。(最後が一番痛い。)

僕は慎ましく普通に幸せになりたいだけですが、今、幸せに生きている人はどれだけいますか?
これを読んでくださっている皆さんは幸せですか?
素直な気持ちでとても気になる。

もしかしたら、すごく難しい夢なのかもしれない。

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