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俳句鑑賞日記 Vol1 NHK俳句2023年11月号
ぬきんでて畳針なり祀らるる
山崎冨美子
季語は「針供養」だが、歳時記の傍題とは随分変則的な形。まぁそんなことはどうでもいい。祀られている針の中で、ひときわ目立つ畳針を見つけた。そしてそれは針供養の中であると言う展開の旨さに感心した。
何か、抜きん出た針があるぞ、あぁ畳針か。そしてその畳針を供養した職業人に思いを馳せる。と言う順番を取ることで、その光景を追体験できる。
悴める掌を包みやり諭しけ
俳句 「柿食えば・・」この句の何がいいの?
先日、子規の名句「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」について、俳句を全くやったことない会社の同僚に、良さを聞かれる機会があった。誰でも作れそうだし、柿食って鐘が鳴っただけ?というのである。
即答できなかったため改めて、この句の良さ、名句たる所以について自分なりに考えてみたので、この記事は同僚へのアンサーとしてしたためる。
俳諧史における位置付け、当時の時代背景、この句の解釈などについては、今更僕が書