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俳句鑑賞日記 Vol1 NHK俳句2023年11月号

ぬきんでて畳針なり祀らるる 山崎冨美子 季語は「針供養」だが、歳時記の傍題とは随分変則的な形。まぁそんなことはどうでもいい。祀られている針の中で、ひときわ目立つ畳針を見つけた。そしてそれは針供養の中であると言う展開の旨さに感心した。 何か、抜きん出た針があるぞ、あぁ畳針か。そしてその畳針を供養した職業人に思いを馳せる。と言う順番を取ることで、その光景を追体験できる。 悴める掌を包みやり諭しけり 西村和子 子供の悴める手を包んだ。とするとそれは見えたままではない。あく

    • 俳筋力の鍛え方 -多作多捨- 実践編1

      多作多捨の重要性についてはこちらの記事を見て欲しい 多作多捨にあまり時間をかけれないので、朝の30分と決めて行っている。30分で10句を目標に作っているが、せいぜい1~2句くらいひどい時は1句もできなかった。ところが、あるやり方を試し始めたここ1週間くらいほぼ10句作れている。(ただ30分10句毎日をやるには、そのうちネタ切れになるので、無限にできる方法は別途考える) 今回は、この方法についてシェアする。その名も、 「お家de眼中のもの皆俳句作戦」 その名の通りお家で

      • 俳筋力の鍛え方 -多作多捨-

        俳筋力を鍛える上で「多作多捨」は避けて通れない。俳句の題材の「発見力」そして「描写力」が鍛えられる。 ただ、どうやって多作多捨をするかを考える前に、多作多捨をすると何が嬉しいかについてまとめておく。 1、あらゆるものから俳句の種を見つけられるようになる 多作するためにはとにかくネタを見つけないと始まらない。強制的に、どんなものからも種を見つけないと進まないのだ。鶏が先か卵が先か、よくわからないが、多作多捨ができるようになった暁には、俳句の種の「発見力」は相当鍛えられてい

        • 俳句 俳筋力の鍛え方

          前書き 「俳筋力(※)の鍛え方」なんてタイトルつけてはみたが、鍛えたことがないので、正直わからない(笑)でも、仕事では課題解決も生業としているのでそのノウハウ的なものを使って、どうすれば、十分な背筋力をつけられるかという課題に向き合おうと思う。本気で俳句の取り組もうと決意した、僕のスタート地点。(なので、途中で変わっていくかもしれない) (※)俳筋力とはプレバトでおなじみ、夏井いつき先生が提唱している、俳句の基礎的な力のこと。ほんとこういう言語化うまいよなぁ。 一、俳筋力

        俳句鑑賞日記 Vol1 NHK俳句2023年11月号

          俳句 「柿食えば・・」この句の何がいいの?

          先日、子規の名句「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」について、俳句を全くやったことない会社の同僚に、良さを聞かれる機会があった。誰でも作れそうだし、柿食って鐘が鳴っただけ?というのである。 即答できなかったため改めて、この句の良さ、名句たる所以について自分なりに考えてみたので、この記事は同僚へのアンサーとしてしたためる。 俳諧史における位置付け、当時の時代背景、この句の解釈などについては、今更僕が書くまでもない(というか書けない)ため、様々なWeb記事に委ねる。ここでは、「柿食

          俳句 「柿食えば・・」この句の何がいいの?

          俳句 どんな句を作りたいか

          とある俳人に俳句がうまくなりたいけど如何にもこうにもと嘆いた所 「どんな句を作りたい?」 と聞かれた。考えたこともなかった。あるような気もするけど、うまく言葉にできない。仕方なく 「いろんなタイプの句に挑戦してみたい」 と答えた。 帰り際に、何も言わずそっとこの本を貸してくれた。 帰りの電車で食い入る様に一気に読んだ。次の日には、自然と全部の句を紙に書き起こした。 話が飛ぶようだが、いつも悩むこととして上達のためどんな風に句作りに励めばいいのかと言うのがある。 ・季

          俳句 どんな句を作りたいか