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【悲報】人口減少で、日本の資本主義はもう限界...資本主義が崩壊するこの日本で、僕らはどう生きるべきか

先日、僕の大学時代の指導教授であった大西広先生が新刊を出版されました。

それがこちら

本書の内容を一言でまとめると、資本主義はもはや末期状態であり、存続不能ということです。

実を言うと、約8年前、僕が大学で先生の講義を聞いていたときは「何言ってんだ、この先生w」と思っていたものですが、ようやく時代が大西先生に追いついてきた感じがします。

本書では、日本は人口減少によって労働力の再生産が不可能になってきており、同時に資本主義が持続能になってきている、という内容が書かれています。

ということで本日は、こちらの本を参考に「なぜ資本主義はもう不可能なのか?」という理由を簡単に解説しつつ、資本主義がオワコンのこの世の中で、僕らはどう生きていくべきか?についてお話していきたいと思います。


若者が結婚しない本当の理由

まずは、日本の人口減少について詳しく見ていきましょう。

そもそもなぜ人口が減っているのかというと、若者が結婚しなくなり、出生率が低下しているからです。これは明確だと思います。

では、なぜ若者が結婚しなくなり、結婚したとしても子供を産まなくなっているのでしょうか?

本書では、データを基に「格差社会の深刻化」を指摘しています。

つまり、経済的条件の不足が結婚と出産を阻害しているのです。もっとわかりやすく言えば、お金が無いから結婚もできないし、子どもも作れないということです。

実際、とあるアンケート調査結果では、女性の出産躊躇の理由でダントツで高い回答が

「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」

という回答だったということです。

他にも、「家が狭いから」などの回答もありますが、これも言ってしまえば経済的理由になります。お金がないからということですね。

では、どうして若者がこんなに貧乏になってしまったのでしょうか?

答えは「日本経済の衰退」です。この30年は労働者が貧困化した30年間であり、その時期に未婚割合が急速に上昇したわけです。

給料は上がらず、税金は増えるばかり。それで若者が豊かになりますか?という話です。豊かになりたくても、なれるわけがないですよね?

この状態が30年間も続いたからこそ、格差がどんどん広がり、若者はお金が無いから子どもを産まない、という事態に至ってしまったのです。

つまり、少子化は「少子化対策」といった小手先の策で解決できるようなものではなく、もっと根本的な労働者の生活状態の問題なんですよね。

余談ですが、最近は岸田首相が「異次元の少子化対策」を掲げています。しかし、これって冷静になって考えてみると、完全に既婚者向けの対策なんです。

現在独身で、結婚したくてもできないという人への支援策は何もないわけです。

つまり、現在政府が行っている子育て世代への所得再分配は、結婚できない人をさらに貧困に導く政策です。

独身で頑張って働いている若者から社会保険料を大量に分捕り、裕福な既婚者層に配る政策が、現在の「異次元の少子化対策」なのです。

大西先生も、本当に支援すべきなのは、結婚できない非正規労働者や貧困層だ、と本書で主張されています。

これには僕も大いに共感します。結婚したくても貧乏だからできない、子どもが欲しくても作れないという悪循環が日本にあるからこそ、若者が結婚をせず子供も産まず、人口が年々減少していくのです。

人口減少により、資本主義がオワコンになる理由

日本の人口減少の理由がわかったところで、資本主義がオワコンになる理由について詳しく見ていきましょう。

そもそも資本主義が維持されるためには、資本家と労働者という2つの人種が必要となります。資本家(雇用主)がいて、雇用される労働者たちがいる….というシンプルな構造で資本主義が成り立っています。

もっと率直に言えば、安い賃金で働いてくれる労働者がいるからこそ、資本主義が成立するというわけです。

資本主義が存続するためには、雇用される以外に生きていけない労働者が継続的に発生しなければなりません。

高度経済成長期には、安い賃金で黙って働いてくれる労働者(つまり若者)が日本に大量発生しており、資本主義がしっかり機能していました。

日本も人口増加の時代は、労働力がきっちりと再生産されていたので何も問題がありませんでした。

しかし、今は違います。

少子化によって労働力人口が年々減少しており、人手不足倒産が起きている時代です。

要は、資本主義存続のための前提条件となる、「労働者の継続的な発生」がなくなってしまっているのです。

安い賃金で黙って働いてくれる労働者がいないということは、資本主義の前提が成り立っていないということです。

そしてこの理由は、前の章で見てきた通り、「若者の貧困化」が原因です。

皮肉なことに、資本主義のおかげで格差が拡大し、そのせいで資本主義の存続に必要不可欠な「労働力」が減少しているのです。

こうして若者がどんどん減少していき、安い賃金で働いてくれる労働者がいなくなると、会社の存続も危ういです。

実際に最近は「人手不足倒産」というワードもよく聞くようになりました。会社の利益が出なくて・・・という理由ではなく、人手を確保できないから会社が倒産していくという現状です。

これって、資本主義の末期症状ですよね。

そして、人手不足倒産は今でこそ中小企業だけの問題に思えますが、ますます少子化が加速していけば、その波は大企業にもやってくるでしょう。

日経にも、大企業が新卒を採用できないという記事を見ることがあります。

労働力を再生産できない資本主義は、そろそろ終焉に近づいているのです。

世界最強の資本主義国家「アメリカ」はどうなのか?

さて、ここまでお話をすると、「じゃあ経済大国アメリカはどうなんだ!」という話だと思います。

ただ、アメリカも結論としては日本と同じです。

アメリカは、移民によって資本主義を存続させているだけなんです。

アメリカは、「資本主義」が「労働力」を再生産できず、移民などの外的条件に依存するという資本主義の開始初期に戻ってしまっているのです。(イギリスで資本主義が開始した初期は、労働力を農村からの移民に頼っていました)

アメリカは人口増加し続けていると巷でよく言われますが、これは移民のおかげだということです。

そう考えると、アメリカの資本主義もかなり危ういことがわかりますよね。

そして、移民の受け入れに対して批判的な意見が多い日本では、なおさら資本主義の存続は難しい、という見方になるのです。

資本主義がオワコンになるこの世の中で、僕らはどう生きていくべきか?

では、資本主義がオワコンになるとしたら、僕らはどう生きていけばいいのでしょうか?

大西先生の意見では、「社会化された社会」への転換を主張しています。

「社会化」とは社会主義ではなく、教育・医療・介護などの問題を個人の問題とせず、日本社会全体の問題として解決していく社会です。

例えば、今の時代、介護問題は個人がお金を出して解決しています。でも、介護って結構お金がかかりますよね。ホームだけで月20万円くらい掛かることもあります。

医療や教育などは公的機関があり、社会化されつつありますが、老人介護などの問題はまだまだ「個人の問題」として処理されています。

資本主義オワコン対策として、「社会問題全てを公的な問題として、解決・処理をしていく」という取り組みが日本には必要なのです。

ただ、僕個人の意見としては、大西先生には正直申し訳ないですが、資本主義はしばらく存続すると思っています。

そもそも、人間に「儲けたい!」という欲がある限り、資本主義はきっと続きます。人間の欲求を満たすためには、資本主義以上に最適化された仕組みはないですから。

また、最近はAIやロボットの進展も目覚ましいです。そういったテクノロジーを駆使して、人間という労働力がいなくとも利益を生み出せる仕組みを作ってさえしまえば、資本主義はかなりの期間は延命できると思います。

また、この世の中にはいわゆる無駄な仕事(ブルシットジョブ)をしている人が大勢います。

例えば、不要な商品を売りつける営業マンや、証券トレーダーなどの仕事です。

ただ、こうした仕事に限って高収入だというのが、これもまた資本主義のバグでもあります。

※ブルシット・ジョブの理論についてはこちらの本に詳しいので、よかったら読んでみてください

この世の多くの仕事はブルシット・ジョブです。そういう人たちが日本にはたくさんいるんですから、資本主義にはまだまだ余裕があると思います。

本当に資本主義が危機的状況になってきたら、呑気にブルシット・ジョブなんてやってられないでしょうから。

話がちょっと逸れましたが、結論としては、「資本主義はまだまだ続く。それも、僕らが生きている限りは」ということです。

だからこそ、僕ら個人が幸せになるためには「資本家」側を目指すべきです。

今までお話ししてきた通り、資本主義が続く中で、労働者でいるだけでは安い賃金でこき使われるだけです。

言い方は悪いですが、労働者から搾取できるように、格差社会の上に立つことを目指すのが、世の中を生きる上では1番コスパが良いと僕は確信しています。

では、資本家になるためにはどうすればいいかというと、資本家側になるための勉強をするべきです。

勉強といっても、エクセルの操作方法みたいな勉強は資本家になるには必要ありません。エクセルの操作方法について詳しかったところで、それは優秀な労働者になるだけですから。(笑)

資本家になるための勉強はどのようにすべきかというと、僕は「マーケティング」をまず第一に勉強すべきだと思っています。

マーケティングとは、ドラッカーの定義を拝借するならば、「商品が自然に売れていく仕組みを作り出すこと」に他なりません。

今は、個人であってもネットを駆使していくらでも自分の商品を販売できる時代です。

マーケティングをしっかり勉強して、商品が自然に売れていく仕組みさえ作り出してしまえば、プチ資本家として日本を生きていくことができます。

そうすれば労働者階級から脱出できるわけですから、格差社会からも離脱することができます。

それこそが、この日本社会を生き抜いていくための唯一な方法だと、僕は思っています。

では、マーケティングについてはどう勉強すればいいの?というと、オススメのマーケティング本についてはこちらのnoteにすべてまとめていますので、よかったら参考にしてください。

また、今回ご紹介した「人口ゼロの資本論」ですが、この記事内では非常に薄い内容しか語っていないので、深い内容をもっと知りたい方は以下リンクより購入してみてください。

ではでは

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