見出し画像

【もいもい】親の想像力も試される不思議な絵本

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜不思議な音と不思議なキャラクター〜

今回は初めて絵本の書評。

赤ちゃん用品の店でなんとなく見かけて、パラパラめくって一目惚れしてしまった一冊。
ものすごく不思議な魅力のある絵本である。

「もいもい」という謎のキャラクター(?)が様々な形で描かれていて、中に出てくる言葉(?)は「もいもい」(またはそれから派生した言葉)のみ、という不思議な絵本。
明確なストーリーがあるわけでもないし、もいもいが一体何をしているのかも明確ではない。
読み聞かせをする時には、ページ毎に「もいもい」という言葉の"言い方"で表現が変わる。子供だけでなく読んでいる大人の方も想像力を働かせる必要がある、非常に面白い絵本だ。



〜「東京大学 赤ちゃんラボ」監修〜

これは、赤ちゃんについて20年にわたって研究を続けている開一夫教授率いる「東京大学 赤ちゃんラボ」の研究をもとに描かれた絵本である。

開教授曰く、「本当の意味での"赤ちゃんが選んだ絵本"を作りたい」という思いがあったそうだ。絵本が出来上がるまで、赤ちゃんの好む「繰り返し音」「声に出しやすい、まみむめもの音」という理由から「もいもい」という言葉を選び、出版社と連携、「もいもい」という音から連想した絵を4名のイラストレーターに「顔のようなものは避けてください」ということを指定したうえで、イラストのコンペティションを開催、4つのイラストの中から赤ちゃんの反応を見る実験を行う、という過程を経て、文字通り「赤ちゃんが選んだ絵本」が完成したのだ。

赤ちゃん向けの商品のデザインなどは、実際はお母さんなど周りの大人が選んでいるため、本当に赤ちゃんが選んでいるとは言い切れない。開教授は「本当に赤ちゃんに選ばせるプロセスを経たものを作りたかった」との事だ。

↑引用元:https://pdmagazine.jp/background/moimoi/


〜我が子の反応は?〜

さて、実際に「もいもい」を読み聞かせした我が娘(5ヶ月)の反応はというと…?

他の絵本と比べると、ものすごく注目して見ている、と思う。
楽しいのかどうかはわからない。でも、他の絵本と比べてキョロキョロしたりはしない。
謎の「もいもい」にすごく集中している。

これが子どもの発育に良いのかどうかなんて、そんな事はわからない。
でも、読む親が色んな読み方で表現して、物語(あるのか定かではないが笑)を広げる事は楽しい作業だ。

正直、僕は同じ絵本を何度も読み聞かせるのは退屈と感じる。
しかし、「もいもい」はその時その時の気分でいくらでも物語を変える事が出来る。
親の僕も楽しみながら読める絵本だ。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?