【50億稼いだおっさんが教える月5万稼ぐ株投資】ど素人〜初心者向けの本であることは間違いないが…
オススメ度(最大☆5つ)
☆☆
〜この本だけでは株の売買は始められない〜
僕自身、株式投資を始めてから約2年ほどになり、これまでいろんな株式投資に関する書籍を読みながら勉強し、自分なりの投資スタイルを確立している。
正直なところ、大きな利益こそ出してはいないが、トータルで見れば損はしていない。
現状、今のスタイルが自分に合っていると考えていて、そのやり方で成果を出していこうとしている最中である。
さて、本書は表紙の左上にも記載があるように、この本は株式投資のど素人〜初心者に最適な本として書かれている。
僕が株を始めた頃の事を思い出すと、やはり1番のハードルは実際に資金を投じて株を購入する事だった。
実際にどの銘柄を買うべきなのか。SNSや雑誌などで紹介されたような銘柄を買う、という事はやりたくなくて、あくまで自分で判断した銘柄を選びたいと考えていた僕は、良い銘柄を選択するための具体的な指標を欲していた。
例えば、PERは具体的にいくらぐらいであれば割安といえるのか?成長率は具体的にいくらぐらいであれば「高い」もしくは「期待出来る」といえるのか?株価のチャートはどういった動きの時に買いのタイミングと言えるのか?など、具体的な指標を知りたかったのだ。
ネットでいくらでも調べられるじゃないか、と言われるかもしれないが、僕としてはネットの情報よりも書籍の方が信頼出来るので、そういった具体的な指標を書籍で知りたかった。
株を始めた当初、運良くいくつかそういった具体的な指標や数値を教えてくれる本に出会えたので、そこで得た知識を基に初めての株の売買に踏み切る事が出来た。
その頃の事を思い出すと、本書にはそういった具体的な指標が何も示されていないので、この本1冊読んだだけでは株の売買に踏み切る事は出来ないだろうな、と思ったのが本書に対する正直な感想だ。
〜億り人ではなくコツコツと地道に稼ぐ〜
とはいえ、本書が他の(ライトめな)株関連の本と大きく違う点は、大きく儲けるという事を重視していない点だ。
本書の「はじめに」の章において著者は、アベノミクス時代はいわば"株は買えば儲かる"という時代だったが、現在の経済状況では"億り人"になる事は難しい、と書いている。
巷の株関連の本では、このアベノミクスの流れにうまく乗った人々が「○○万円から○○億円を稼ぐ株投資!」なんてタイトルで株のハウツー本を書いているが、この著者のアプローチはあまり無い。
一方で、銀行の低金利と比べればリスクはあるものの株式投資の方が利益を上げられる事は間違いない。そこで、タイトルにもなっているように、地道に株投資をやっていって月5万円稼げるようになる事を目指しませんか?というのが本書の主題だ。
僕も株で一攫千金を狙っていたクチだが、この「はじめに」の章を読んだ事で、地道にコツコツやっていこうというマインドに切り替えようと思っている。
まぁ、本書を読んでいても"月5万円"という数字が具体的にどのように出たものなのかはわからないのだが…笑
〜一つの参考として〜
この本を読んで僕としても得るものはあった。
買い残・売り残を指標としてどのように使っているのかという事や、国策に注目する方法など、なるほどと思える点はいくつかあった。
著者も書いている通り、投資スタイルに正解はない。様々なスタイルを知る上での参考の一つとしては役に立つだろう。
しかしながら、何度も言っているが実践向きの本とは言い難い。これから株を始めようという人は、この本だけでなく他の本も是非読んでみると良いと思う。
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