【なるほど高校数学 数列の物語】数列、なめてたぜ
オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆
「なるほど高校数学 ベクトルの物語」に引き続き、最近気になって読み始めている「なるほど高校数学」シリーズ。本書のテーマは数列である。
数列と言えば、学生の時の試験においては「初項a、公差rの等比数列を求めよ」とか、「等比数列の1からnの和を求めよ」とか、そんな問題が出てたような気がする。
数学全体としても地味な位置にあり、ほとんどの人がそんなものがあったことすら忘れているのではないだろうかと思う。
かくいう僕自身も、本書を読むまで数列というものに学生以降触れていなかった。
そんな地味な数列で本を1冊書くなんて、何が書いてあるんだろうか?と思い、興味の思いむくまま本書を読み始めた訳だが、意外や意外、数列は極限や微積分にまで広がっていく。
著者も前書きに書いている通り「数学という学問が、数、あるいは数に関係する概念を扱うものである以上、数学全体の中で重要な役割を演じることは当然」なのだ。
数列はただの数字の並びなどではなく、最新の科学技術を支える高度な計算にまで使われていることを本書で実感出来るだろう。
数列、なめてたぜ。