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お金が貯まる心理状態とは?【MIND OVER MONEY】

あなたは、自信を持って「貯金できている」と言うことができるでしょうか?

また、言えたとして、それは心理的に辛くないやり方でしょうか?


私たちは、お金を正しく使えないことがしばしばあります。

それは、日本の金融教育のレベルが低いから(というより皆無)ということと、

人がお金を目の前にすると、あまり賢くない心理状態に陥ってしまうから、

ということが原因です。


今回のお話では、”資産運用”についてではなく、

お金を賢く貯めるための”心理学的知識”を解説していきます。

今回の記事も、前回に引き続きかなりの超大作(長怠作)です。(笑)

時間がある時に読むか、気になるところだけ拾ってくださいませ。


「お得」を狙って損をしている人の心理学。


「お金が貯まる心理状態」だけを知りたい人は、飛ばして読んでください。

目次から「お金が貯まる心理学」にいくと、本題に入れます。
(「最近投資についての勉強を始めた!」という方は、その2つほど手前を読んでほしいかも)


本題に入る前に、私たち人間がいかに愚かであるかを語ります。

言わずもがな、私たちは「お得」が大好きです。

「お得」なキャンペーンを狙ってサービスを始める若者、
近所のスーパーの相場を全て把握して「お得」のためにハシゴする主婦、

そもそも必要ではないサービスを利用している場合、
ハシゴする時間で副業の機会を逃している場合、

あまり利口とはいえない戦略なはずです。

こうやって、「お得」を狙って損をしている人の心理が、学問的に解明されています。

もう一度お伝えしますが、

「お金が貯まる心理学」だけを知りたい人は、飛ばして読んで下さい。

これからするお話は、あなたの心が折れる可能性があります。(笑)


例えばどんな話をするかというと、

あなたは、家でお酒が飲みたいとする。
ワインが好きだとしたら、ボトル1本にいくらまで出せるか?
たぶん、ボトル1本に5000円もしたら高い。
家飲みだったら1本2000円以下が妥当だろう。

これぐらいの金銭感覚だとしたら、私と同じです。

でもおかしなことに、
お店で飲むワインには、グラスで800円くらい出している。
これは、ボトル6分の1が注がれるとして、ボトル1本4800円の計算になる。

あれ?って話です。(笑)


①安ければいいというものではない。


さて、ワインの相場感覚について、私たちの認識に歪みがあることをお話しました。

なぜ、お店ではグラス800円(ボトルで4800円)のものが飲めるのに、

自宅ではグラス300円(ボトルで2000円)ほどしか出せないのでしょう?

贅沢費?お店のサービス料?気分的なもの?

何にせよ、同じ物質に対して違う金額を払っている時点で損をしているのかもしれません。

ただ、今回のお話はそこまで単純ではなくて、

「なるほど!俺は店の連中にぼったくられていたのか!」

と判断して、お店でお酒を飲まなくなるのも考えものです。

要するに、安いからといってお得とは言えないので、

本当に効果的なお金の使い方とは何なのかを理解しておきましょう。

って話です。


前置きが長くなりましたが、

「お得」を狙って損をする人の心理学1つ目は、

①安ければいいというものではない。

です。

その根拠は、

①安ければいいというものではない。
例えば医薬品やサプリメント、栄養ドリンクの場合、
その金額が高いほど、実際に身体に与える好影響が増すことがわかっている。
これは「プラシーボ効果」といって、人間の思い込みの力で実際に効果として表れることが原因。

著者さんは次のような「お金とつきあうヒント」を本に書かれています。

「お金とつきあうヒント」
頭痛が本当に辛いなら、
痛み止めは割高なブランド薬を買う。
安いジェネリックと成分は同じと分かっていても、
そっちの方が実際に効き目が早いことがある。
(出典:MIND OVER MONEY)

何が言いたいかというと、

・心を豊かにするためにお店でお酒を飲むことをよしとするか、
・お酒自体が好きでお店に喜びを感じるわけでもないから宅飲みで原価にお金をかけるか、

どちらを選ぶかは自由だし、

「安い」からといって「お得」ではないのだから、
ちゃんとお金を使うところは使っておかないと、
損をしているかもしれないよ。

って話です。

いくら1000円でも効果のないものを買うくらいなら、
1万円する効果のあるものを買った方がお得です。

この感覚が伝わっていれば、この記事の目標は1つ達成されました。


②「食べ放題」のお店で損する人。


私は20代の男性で、筋トレが趣味で、ケチな性格です。

ということは、

「外食といえば食べ放題のお店ほどいい」

という価値観を持っているということです。

そりゃ、周りの人と同じ値段で、誰よりも大食いだから元はとれているし、

お腹を満たすためには「お得」な食事だったはずです。

しかし、これは本当に心が満たされる行為だったのでしょうか?

②「食べ放題」のお店で損する人。
コーネル大学の研究者が、ニューヨーク州北部にあるイタリアンレストランで、食べ放題のビュッフェを使って実験を行った。
周知の通り、ビュッフェにはつい食べ過ぎてしまうという問題がある。(お皿に山盛りにして残してしまった経験はないか?僕はある。若気の至りだ)
実験は次のようにして行われた。
提供される料理は変わらないが、2つのグループで価格が違う。
4ドル(約400円)と8ドル(約800円)だ。
どちらのグループの方が、食事を楽しんだのかをみる実験。
だいたい同じ量を平らげたが、高い料金を払ったほうが食事の満足度が高かったと回答している。(①に関連している)
面白いのはここからで、8ドルのグループは「ちょうどお腹一杯になった」と答えたのに対して、4ドルの方は「食べ過ぎた」と答えた。
(同じ量を平らげたはずなのに)

要するに、

「お得」だと思って入った食べ放題のお店だとしても、

その払った金額で満足度が変わってしまう。

ということがわかってしまったのです。(心が痛い)

もしかしたら、食べる量は減ったとしても、

食べ放題だから良いという考えは捨てて、

1つ1つの料理が楽しめるお店を選んだ方が、

心が満たされていたのかもしれません。


③妥協したその買い物は、本当に妥当か?


次は、あなたがお店側の戦略にはめられて買い物をしていないかという話をします。
(メンタルが持たない?大丈夫、スッキリ解決させるから)

③妥協したその買い物は、本当に妥当か?
これは例え話だが、あなたはパソコンが欲しいとする。
あなたの予算は6万円だ。
しかし、足を運んだ家電店に、ちょうどいい値段のものがない。
8万円のものと4万円のものがある。
8万円のパソコンは、外観がスマートでかっこよく、機能性にも優れている。でも、予算より高い。
4万円のパソコンは、少々安っぽいし、機能性はまぁまぁなところ。
この場合、あなたは賢く妥協して、4万円の物を買うかもしれない。
「妥協」して、損する人の心理学。
しかし、お店側の戦略で恐ろしいのはここからだ。
今紹介した事例のような場合、基本的に4万円と8万円と、10万円のものが並んでいることが多い。
10万円のパソコンは明らかに高い。(なんせ予算より4万円も高い)
でも、外観も機能性も文句の付け所がない、魅力的な選択肢としてみられる。
するとどうしたことか、今度は8万円のものがお手頃価格に見えてくる。
わざと手が出せないであろう高価なものを並べることによって、「中間価格」という選択肢になるからだ。
これが、お店側の巧妙な戦略だ。
愚かにもあなたは、8万円のパソコンに手を出して「妥協してやって、妥当な買い物をした」と騙されている。(これを「妥協効果」という)

パソコンが好きな人から反論が聞こえてきそうです。(完全に僕の妄想ですが)

「いや、パソコンだったら、機能性に優れた方ができることが増えて、投資になる。2万円の元をとればいい話だろ?」

確かに、その通りです。

①でもお話したように、効果が低いのであれば、どれだけ安くても損です。

そこで、次の話に移る前に、本書からのアドバイスを紹介しておきましょう。

妥当な買い物がしたい時は、「単独」で評価する。
お店に騙されて、中間価格に妥協してしまうのは、比較対象となる商品が並べられているのが原因。
だから、「比較」から「単独」評価に切り替える必要がある。
並べられた商品の中から妥当なものはどれか?ではなく、
その商品を家に持ち帰った時、妥当と思えるかどうか?で考えよう。



「お得」を狙って損する人の心理学は、次でラストスパートです!

メンタルは持ちそうですか?

次の見出しに書いているお話は、

マネーリテラシー(金融に関する知識や経験値)を鍛える上で、

とても重要な概念です!


【マネーリテラシー】「お金」より「心理」を学ぶことの重要性。


最後に、もう1つだけ専門用語を紹介させてください。

「参考思考」
今度は、あなたはチョコレートを買いたいと思っている。
お店で、2000円の箱入りチョコレートが500円割引で売られている。
それをお得ととるかどうかは、そもそもあなたが、チョコレートの価値をいくらと評価しているかによるはずだ。
もし、その箱入りチョコレートに2000円の価値があると判断していたなら、500円の割引はお得だ。
でも、元々1000円の価値しかないと評価していたなら、1500円の箱入りチョコレートがお得な価格だとは思えない。

まぁ、当たり前ですよね。

もしこれを読んでる人が主婦の方の場合、

スーパーでもやしが100円で売られていたら高いと思うけど、

キャベツ1玉が20円で売られていたら安いと思えるはずです。

これは、スーパーで売られている商品の相場感覚がしっかりしているからで、

自分の心にある期待値を元に、正しく「参考思考」が働くからです。


では、マネーリテラシーのお話に入りましょう。

これはほとんど持論ですが、多くの投資初心者が注意すべきことだと思います。

「お金」より「心理」を学ぶことの重要性。
今紹介した「参考思考」こそが、
「お金に対する自分の心理を学ぶ方が遥かに重要」だと主張してきたことの根拠だ。
例えば、あなたが投資を始めようと思った時、年利20%が期待できる投資商品を買ってきたと言ったら、マネーリテラシーの高い人には笑われてしまうだろう。
では、平均利回りが4~7%くらいだと認識して、その辺りを目標にしてはどうか?
前者の場合は、そもそもの相場を知らないから論外だけど、
後者の場合も、「平均」というだけで、「自分にとって現実的な目標」ともいえない。
つまり、「投資に手を出せばいくら稼げるのか?」よりも遥かに重要なのは、
「自分は何を目指しているのか?」と自分の心にある期待値を把握すること
だ。
自分の目的地や現在のバックグラウンドによって、とるべき手段は変わってくる。
まずは、自分と向き合おう。

もっと専門的な言葉を使って表現するなら、

自分のリスク許容度を超えた投資、
自分で考えずに他人に従った行動、
自分の人生設計を無視した資産運用、

に注意しましょう。

どんな言葉を使うにしろ、

「お金」に目がくらんで「心理(自分)」を無視しないように。

ってことが伝わればおっけーです。


※ここまで無料※


さて、ここまでのお話で、

あなたが「お得」に目をくらませて人生を台無しにするのを防ぐことはできた、

と思っています。

簡単にまとめると、

「お得」を狙って損をしないための3つのヒント。
①使う物によっては、その価格で使用満足度が変わる。安ければいいというものではないので、自分が本当に価値を感じれるものにはお金を使おう。
②お店側の巧妙な手口によって、あなたが妥当だと思っていた買い物は中間価格であることが多い。並べられた商品の中から買い物をする時は、比較ではなく単独で評価しよう。
③私たちは、商品に対しての相場感覚(参考思考)を必ず持っているはず。そんな自分の心にある期待値をしっかりと把握しよう。儲かるからといって、よくわからないものに手を出さないように。


いつもより記事が長いので、

ここまでを無料で公開させて頂きました。

いわば、ここまでは無料版3つの知です。

ここからは、マガジン購読者の方に向けて、

「お金が貯まる心理学」として、また3つのヒントをお届けします。

話は長いけど、エビデンス(科学的証拠)のある内容なので、損はしないと思います。

もし、読むのが面倒なら、

「ヒント」や「まとめ」にして表示を変えてる部分だけ読んじゃおう!(笑)


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