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GigEカメラ

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GigEカメラは、産業用カメラの国際規格GigE Visionに準拠したカメラのことです。余り情報がまとまっていないので、まとめています。
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2021年4月の記事一覧

GigEカメラの暑さ対策

GigEカメラの暑さ対策

GigEカメラは、普段人が居ない(居られない)過酷な場所でも使われます。自動化された無人工場をエアコンの効いた快適環境にしても意味ないてすよね。

例えば、以下のような環境です。

・ すごく暑い、または寒い
・ 湿度が高い
・ 近くに振動が大きい機械が稼働
・ 大電力の設備から電気ノイズが放射される

監視カメラの様に、紫外線や風雨に晒されることはありませんが、GigEカメラにはまた別の頑丈さが

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GigEカメラとフィールドバスは相性が悪い?

GigEカメラとフィールドバスは相性が悪い?

一言でいうと、「相性は良くないので、別々のネットワークを作りましょう!」です。規格上は同じネットワークにGigEカメラとイーサネットベースのフィールドバスの共存が可能です。ですが、以下の理由で共存は避けた方が無難だと思います。

・ 高スループット、低ジッタ、低レイテンシを全て両立するのは難しい
・ 低い確率で発生する通信阻害を事前の動作確認でつぶしきれない
・ 非暗号化通信のGigEカメラを工場

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フィールドバスについて

フィールドバスについて

GigEカメラとは相性が悪い?かもしれないフィールドバスについてまとめておきます。

工場の機器間を相互につなぐ通信網は、フィールドバスと呼ばれ色々な規格が存在します。専用のハードウェアを必要とするフィールドバスも多くありますが、イーサネットの普及とともに工場内LANが一般的となるにつれ、汎用イーサネットを利用したフィールドバスの導入が進んでいます。

キーエンスのHPにフィールドバスが詳細にまと

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GigEカメラの撮像時間を短くするコツ

GigEカメラの撮像時間を短くするコツ

ネットワーク構成やパソコン側ソフトの処理の違いで、同じGigEカメラでも画像一枚を取得する時間(撮像時間)が変わります。4つポイントがあるのでまとめておきます。

コツ①:ネットワーク分離下図のようにイーサネットポートを2つ使い、工場内ネットワークとGigEカメラのネットワークを分けます。大抵の産業用パソコンは、複数のイーサネットポートを持つので、ネットワークを分けることは難しくないと思います。

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産業用カメラで使うレンズについて

産業用カメラで使うレンズについて

産業用カメラでは、単焦点レンズがよく使われます。単焦点レンズは、ズーム機能が無く、またピントや絞りの変更もレンズを手で回して調整します。

見た目はこんな感じです。レンズを回しとピントや絞りを調節できます。

レンズと聞くと、一眼レフカメラのレンズを想像されると思います。

「取り外し可能なレンズ」という点は共通ですが、いくつか違もあります。

• レンズマウント
• 画質
• 環境耐性

レンズ

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GigEカメラを他の産業用カメラと比べると?

GigEカメラを他の産業用カメラと比べると?

GigEカメラ(正確にはGigE Vision)以外にも、産業用カメラの規格があります。GigEカメラを他の産業用カメラの規格と比べた場合のメリット・デメリットをまとめておきます。

結局どの産業用カメラ規格が良いのか?最初に結論(私見)を書いておきますが、現時点ではGigEカメラが総合的に一番バランスが良いです。産業用カメラ選定の際は、「GigEカメラをまず検討し、GigEカメラではダメな場合に

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GigEカメラの接続設定は意外と難しい?

GigEカメラの接続設定は意外と難しい?

GigEカメラは汎用のイーサネットポートに接続できるので、特別な通信機器は必要ありません。USBカメラも同じですね。一方、CoaXPressやカメラリンクはホスト側に専用のハードウェアが必要です。

GigEカメラやUSBカメラは接続簡単!、CoaXPressやカメラリンクは接続が大変だ!、簡単さを求めるならGigEカメラかUSBカメラだよね~となりそうですが、話はそう簡単ではありません。ホスト側

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