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【#14】デジタルは「人による接客のとっかかり」。資生堂の旗艦店に行ってきた!


こんにちは、たきさん(@takiyori0608)です。素敵なユーザ体験(UX)に寄与しているデジタル活用事例@日本、を自分がいちユーザとして体験し、楽しく解説しています。似た中国事例の参照や比較もしてます。


今回は…!2020年7月31日に銀座にオープンした資生堂初のブランド旗艦店「SHISEIDO グローバル フラッグシップ ストア」へ行って参りました!

店舗のデザインコンセプトは、“ジャパニーズ デジタル ガーデン(Japanese Digital Garden)”ということで、テクノロジーを活用したコンテンツを提供していくとのこと。行ってみましょう!

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体験してみよう


まずはこちら。簡単な質問に答えていくだけで自分にあったスキンケアを見つけることができます。

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自分に合ったもの選んでくれる感じ、ありがたいし楽しい。


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またこちらは、手もとのメイクアップ商品を装置に置くと、商品情報を確認することができるというものです。

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こちらでは、写真を撮るだけでSHISEIDOのファンデーションの中からその人の肌にぴったりの色を測定!

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3つレコメンドしてくれて、そのうちの一つを試すこともできます。

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また店内で使用するリストバンド(もらえます!)には欲しい商品や、これらのデジタル体験による結果が記録されていきます。

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体験コーナーでの結果は、後から自分のスマホで確認できます!良い!

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2階では、購入した口紅など一部の商品に、自分だけのメッセージ&イラストを刻印できる無料サービスや、無料のメイクレッスンを提供しています。

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ちなみに、予約が必要だったので今回は行かなかったのですが、地下一階ではメディテーションカプセル「ソマドーム(SOMADOME)」に入り瞑想体験を行うことができるみたいですよ・・・!




デジタルは人による接客の補完・とっかかりに


様々にデジタルが活用していたのですが、色々体験して思ったのは「これらは全て店員さんによる接客のとっかかりだな」ということ。

デジタルで完結させよう、デジタルで納得して買うことを決めてもらおう、ということではなく、あくまでトークの材料の一つ、話しかける材料の一つ、という感じです。


例えば「お悩みから合ったものを選ぶ」コンテンツがあることで、店員さん側としても、お悩みをより自然に理解・お伺いすることができます。

実際、私がお悩みを選んでいる横にも店員さんは横についてくださいまして、機械が出してくれた「あなたへのおすすめ商品」を試させてくれたり、補足説明をしてくださいました。


また、肌色診断においても、肌色に合った3色がレコメンドされた後に、人気の色を教えてくださったり、私の好みを聞いてその中でのおすすめをしてくださったりしました。

デジタルを用いて「客観的に分析してもらえた」という納得感を高めつつも、最後のカウンセリングは人がやる、と。うまいなあ、と。



これがプチプラブランドなどであれば異なるかもしれませんが、ここは天下の資生堂。

一つひとつの価格も安いわけではありませんし、店員さんが丁寧に説明・カウンセリングをしてくださることを期待して来店する人が多いと思われます。

そういう意味でも、ブランドの店舗での提供価値やお客さんの求めるものを踏まえたデジタルの使い方だなあと。


とにかくデジタルを使うぞ!!!という本末転倒なデジタル活用も多い昨今ですが、そういうことにはならず、デジタルと人の強みをうまく生かしてユーザ体験を作られているなと感じました。



中国の事例だと


「人がデジタルを補助的に用いて接客をする」という観点だと、中国でも「肌診断機器を用いて接客をする」という流れがあるように感じます。

2019年に上海で開催された美容博覧会(CBE)に行ったのですが、数多くの肌診断機器が出展されていました。

例えばこれ。「Meitu(美図)」という中国企業が開発したAI肌診断機器「MeituEve」という機器です。

ここに顔を入れて、目を閉じた状態で顔の写真を撮影します。日光(自然光)、紫外光、交差偏光、平行偏光、ウッド灯の5つの光を照射されまして・・・!

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そうするとPC上に肌診断レポートが出てくるという形です。

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これは店員が使う、コンサルティングツールという位置づけらしいです。この結果を見て「あなたの肌は〜〜〜なので、この商品がおすすめです」みたいなトークをするのですね。

販売歴が浅い人でも、このようなツールがあると、おすすめトークがしやすいので、良いなと感じます。


資生堂の店舗にあったものはここまでの分析ではなく、「肌色」に特化した分析でした。

ファンデの場合は「肌色」分析が良さそうですが、スキンケア製品などの販売においては、こちらの肌質の分析データの方が良さそうですね。説得力が出ます。

この辺り、最適な分析項目については、商品によって変わるでしょう。資生堂さんも、スキンケア製品の販売に向けて肌質分析機器も導入したりするのでしょうか。(ぜひして欲しい)


ちなみに、最近できたコーセーの体験型店舗には肌質分析機器が導入されていました。日本にも肌診断機器ブーム来るか・・?

▼こちらもよろしければ!ご参考まで。


▼また、SHIROの体験型店舗のデジタル活用記事も書いておりますので、そちらもぜひご参照ください!





本日は以上です!

今後も日本のデジタルスポットについて、中国の状況と比較しながら書いていきたいと思います。

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中国のデジタル・IT事情についてはYahoo!ニュースなどでも執筆を行なっているので良かったら読んでみてくださいませ〜



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