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日経ビジネスのインタビュー     バックナンバー 014

日経ビジネスのインタビュー         バックナンバー 014


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ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめてあります。

● 2008.02.04 (No.1)<57>
顧客本位、後発で勝つ
李 彦宏(ロビン・リー)氏[百度会長兼CEO(最高経営責任者)]

日本の将来を私は楽観しています。

見通せる範囲の未来において、日本は強い経済力とパワーを持ち続けると思っています。

世界第2位の経済大国である日本のポテンシャルは高いはずです。

最先端であり、日本で成功できれば、グローバルな技術力を私たちも身につけることができます。

中国と日本は、漢字という文字、地理、文化的にも共通点があります。

米国人は、日本が世界で一番難しい市場だと言います。

それでも私たちは中国の次に攻略したいのは日本であるという思いに変わりがありません。

日本で成功することができれば、グローバル化の第一歩としては大変素晴らしいことだと思っています。


● 2008.02.11 (No.2)<58>
「軽」はまだ踏ん張る
箕浦 輝幸(みのうら・てるゆき)氏[ダイハツ工業社長]

我々が若かった頃は、クルマがステータスシンボルでした。

しかし今は違います。

ほかに魅力的な商品が増えましたので、クルマは若い人たちが好む商品の
10傑にも入っていない。

そのぐらいクルマ離れが進んでいます。

しかし、軽自動車を見ると状況は少し異なります。

クルマ離れといっても、やっぱり移動手段としては必要です。

しかし、いろいろなものにお金を使いたいから、クルマにそんなにお金をかけられない。

それで、軽自動車のような低価格のクルマに需要がシフトしています。

ダイハツの場合、今、お客様の70%が女性です。

地方ではもうクルマなしでは移動ができません。

生活の足として使っていますから、クルマ離れのしようがないんです。


● 2008.02.18 (No.3)<59>
回復に1年かかるが世界経済は崩壊せず
八城 政基(やしろ・まさもと)氏[新生銀行シニア・アドバイザー]

中国でリスクを管理している人たちは非常に優秀。

中国は日本のバブルを、一番失敗したベストエグザンプルとして学んでいますよ。

反面教師です。

だから、中国政府が2008年の成長は9.5%くらいに落ちると言っているのは、非常に良いことなんです。

これが6%に落ちたら再び不良債権が増加しますから心配します。

でも、10%が6%に落ちるというのはショックが大きく社会不安にもつながりますから、そうはさせないでしょう。

行政が今のようにうまく運営していれば、6%まで落ちることはないと思います。


● 2008.02.25 (No.4)<60>
食糧安保、見直し急務
柴田 明夫(しばた・あきお)氏[丸紅経済研究所所長]

(問 その文脈で捉えると、「冷凍ギョーザ」も問題の本質も見えてくる)

今回の問題が起きたことで、日本の消費者も自分たちが口にしている食品がここまで中国に依存していたのかと驚いたのではないでしょうか。

安さを求めれば、中国産の食材に頼らざるを得ないのが現実です。

表面的に中国側を責めるのではなく、今回の問題を契機に中国といかにつき合っていくかを改めて考えるべきです。

好むと好まざるとにかかわらず、日本の食糧安保を考えるうえで中国は欠かせないパートナーなのです。

ギョーザの問題が象徴的に示しているのが、食品でも“ブラックボックス化”が急速に進んでいるということです。

かつては食材を輸入して日本国内で加工していたのに、今や現地で加工した食品を日本に持ってくるだけです。

日本から付加価値を生む作業が離れる傾向がますます強くなっていく。



🔷 編集後記


この元記事をアメブロに投稿したのは、9年前のことです(2013-12-29 12:04:37)。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。

しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

李 彦宏(ロビン・リー)氏

[百度会長兼CEO(最高経営責任者)]

の言葉から。

日本で成功することができれば、グローバル化の第一歩としては大変素晴らしいことだと思っています。

🔴 同様な言葉を目にしたことがあります。

英国の家電メーカー、ダイソンの創業者のジェームズ・ダイソン氏が語った言葉が印象的でした。

「試作品ができたら、日本の家庭で実際に使ってもらい、フィードバックしてもらいます。日本人は世界で最も厳しい消費者です。細部にまでこだわり、妥協しません。ですから、日本で受け入れられれば、世界のどこに持っていっても受け入れられます」

上記の一節は意訳したものです。
李 彦宏(ロビン・リー)氏の言葉とジェームズ・ダイソン氏の言葉は異口同音であることが分かります。

ただし、ただしですよ。
日本製品は細部に拘りすぎ、ほとんど使われない機能を搭載し、ガラパゴス化した製品を作り、高価格となったために、韓国や中国に負けた歴史があります。

そうです。スマホの例です。他にもありそうですね。

iPhone はソニーが作るべき製品だったと指摘した人がいました。後の祭りですが。

ウオークマンで大成功を収めたために、「イノベーションのジレンマ」(改善を重ねる優良企業であっても、新しい革新的な技術を軽視してしまい、その地位を失う危険があること)に陥ってしまって、挑戦できなくなっていたのです。

「成功の復讐」とも言えますし、自社製品同士の「共喰い(カニバリズム)」を恐れて挑戦できなかったともいえます。

今はどうか知りませんが、インテルは半導体を開発する際には、現行製品と競合になる製品開発を行ってきたと言われています。

つまり、新製品によって自社製品を終わりにする戦略を採用してきたのです。

AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)との熾烈な競争に勝つために、敢えて自社製品との共喰いを恐れず、チャレンジしたのです。

そうしないと画期的な製品は生まれないという、インテルの元会長、アンディ・グローブ氏が経営トップに就いていた時代の話です。


参考になりそうな話が書かれています。


上記ウェブサイトに日本の若いエンジニアについて言及している個所がありました。

次世代のエンジニアやデザイナーの支援・育成を目的とする国際エンジニアリングアワード「ジェームズ ダイソン アワード」を開催しているのですが、2021年の日本国内最優秀賞は筑波大学大学院のチームでした。ろう・難聴者とコミュニケーションを行うため、会話を瞬時に字幕表示してくれるシステムを開発したのです。このように、障がい者や高齢者などの社会的弱者をサポートする技術やサービスの開発を志すことは、若いエンジニアに欠かせない要素です。私は日本の若いエンジニアにとても勇気づけられています。

嬉しい話ですね! 日本の若いエンジニアも捨てたものではないと改めて思いました。




1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。

2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再生できませんが、日経ビジネスの電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

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