見出し画像

【読書感想】朝井まかて『ちゃんちゃら』

2018/11/04 初めて読む小説、読了。

朝井まかて『ちゃんちゃら』

ちゃらぁあああああ!!!
お百合ぃぃぃいいい!!! 

読み終わって何度もちゃらの名を叫んだ。

朝井さんの小説を読むと自分の語彙力の無さを思い知るんだけど、ちゃんちゃらはもう語彙なくてもいいからちゃらの名前だけ叫ばして下さいって感じだった。

ちゃらは赤毛の庭師。瞳も薄い色。身よりのない元浮浪児。

百合は、ちゃらのお師匠の娘。同じ家に住んでちゃらの世話を焼く。サッパリした性格だが、ちゃらの事を密かに想っている。

好き。この人物設定好きです。すっげえ好き。

朝井まかてさんの庭をテーマにした小説はいくつか読んだが、どの作品も根底にあるのは手を掛けすぎない自然そのものの美しさ。ちゃんちゃらも雑木の作庭が印象的に描かれていた。

庭。疫病。貧困。初恋。色々詰め込んであるのに、読みやすくて読後感も爽やか。

庭師の仕事は空仕事と呼ぶらしい。ちゃらが青空の下、樹木の剪定に励んでいる姿を想像する。樹下には百合がいるのだろうか。物語のその後が浮かんできて消えてくれない。この物語が現実に滲出してくる感じが堪らない。

#ちゃんちゃら  #朝井まかて
#講談社文庫  #文庫本 #文庫 #小説
#読了  #読書 #読書記録 #読書感想文 #読書体験
#竹竿の本棚

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?