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【読書感想】西條奈加『金春屋ゴメス 異人村阿片奇譚』

2018/12/27 読了。

西條奈加『金春屋ゴメス 異人村阿片奇譚』

金春屋ゴメスの続編。日本の領土の中に、鎖国している江戸国があるという設定のお話。続編では、主人公の辰次郎が女剣士に恋をしたり、島流しされたりと盛り沢山。

続編では、長崎奉行のゴメスが自ら動く場面が多くて面白かった。序盤で、公儀のハラキリ死ゼロ運動という設定で笑わせておいて、ラストでの切腹介錯騒ぎ。ゴメス格好よすぎ。毒もある、情けもあるで読み応えがあった。 

「命を賭すのは武士だけでよい。額に汗して働かぬ私たちが、民百姓の上に納まっているのは、その大儀故」

武士である朱緒の言葉は、SF時代小説だけど本格時代小説以上に武士の覚悟が感じられてとても心に残った。因みに江戸国では、武士試験を突破せねば、武家でも武士になれない。試験を受ければ、性別関係なく農民や町人もなれる。面白い設定だわ。

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