【読書感想】吉田修一『愛に乱暴』
2018/03/18 初めて読む本、読了。
吉田修一『愛に乱暴』
何を褒めてもネタバレになってしまうので、表現が難しい。ほぼ1日で読み切った。頁をめくる手が止められない、病的な入り込み方をした。
読みながら『長崎乱楽坂』を想い出した。久しぶりに私の好きな吉田修一だった。
ひと言で表現するなら不倫の話。
でも、暮らしに纏わり付く気味の悪い人間関係の描写が素晴らしいので、不倫騒動だけに収まらない小説だった。
『八日目の蝉』の言葉をちょっと借りますが、主人公の桃子はあの日から「がらんどう」だったんだろうな。若くもなく、かといって古すぎもしない中年女性の空虚と孤独は胸に突き刺さりました。かなりグザグサ刺さった。
刺さった私はあのラストでよいです。
あれくらいの希望でよいです。
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