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【自分の解像度を高める】いまどき堂々と「自分探し」をしようと言ってみる

いまどき堂々と「自分探し」をしようと言ってみましょう。そんなコトを言い出すなんてちょっとイタいやつ、中二病の時期はとっくに過ぎてますよなんてコトも言われそうですね。でも堂々と「自分探し」の大切さ、その方法を語り尽くしてみたいと思います。

さて「自分探し」ってワードを見て「バカだなぁ」と思う方に質問です。あなたは自分が何をしたいのか・何をすべきなのか、いまどうあるのか、これらを明確に語ることができますか?

語ることができる方、未来に向けて邁進できている方、いまの自分の思考と行為に一貫性を持たせられている方、特に何も申し上げることはございません。たぶん、あなたにとってこの記事は日常で実践していることばかり。記事を読み進めても時間ドロボウにしかならない思います。笑

えっ!?、ちゃんと言葉にできないぞ!ってドキっとされた方、ドキっとしたうえで「ちょっとマズいかも」と思われた方、ぜひこの先の記事を読み進めてみてください。何かのヒントになるかもしれませんし、ならないかもしれない。笑

最初にお伝えしておきたいことがあります。「自分を知るセンサー」は常に使い続けるからこそ磨かれます。「自分を知るセンサー」は常に使わないとサビついていきます。ソコを念頭に置いておいてください。

さてさて、「自分の解像度」は高いでしょうか。自分が「何に喜ぶ」「何はイヤだと感じる」といった「感情の背景」を正しく掴んだうえで、どんな行動を取るかを選択できているでしょうか。



01.低解像度な自分では「思考」と「行動」がズレて苦しくなる


「自分の解像度」ときたものですよ。この言葉からどんなイメージを抱きましたか?

解像度って日常生活で使いますか?、今この記事を見ているPCだったりスマホだったりの画面について使われる表現で聞くぐらいな気もしますね。ここでは高解像度=キレイな画像、低解像度=粗い画像ぐらいに捉えておいてください。(純粋には違いますが)

でね、その解像度が低いんです。「自分の解像度」が低いんです。

自分の写真がボヤけてる状態だと思ってください。イメージしやすくするために私の写真を使ってみました。モザイクがかった状態だとドコの誰だかまったく分かんないですよね。

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「自分を知らない」

こんな言葉でもよく表現されます。どうでしょう、自分のことを知っていると自信を持って語れますか?

自分の感情(その感情を抱く背景)、価値観(価値観をカタチ作ってきた体験)、能力(その能力をどう活かしていくのか)・・・この辺りがスラスラと言葉にできているなら、何も気にせずに「今なすべきこと」に集中すれば良いと思います。

しかし、自分の解像度が低い状態だと、生活の中で「苦しく感じる場面」がどうしても多くなりがちです。

自分が何を求めていて、何に喜びを感じて、何にその能力を費やすのか分かっていない。そんな状態では、自分の行動と思考が適切に結びついているのか分かりません。

結果、自分がとる行動に確信が持てない。あるいは思考とズレる行動を取る。それが積み重なると苦しくなる一方です。だから、「自分を知る」は誰もが当たり前に実践することなのです。日々自分に意識を向ける習慣が大切になります。



02.「自分を知る」とは言うけれど、何のために何を知るのか


そんな状況を脱却する一つの起点が「自分を知る」、すなわち「自分の解像度を高める」です。と言いながらね、実際に自分の何を知るのでしょうか。ねぇ、何が知りたいですか?

「自分を知りたい」って状態にあるときによくセットになっている悩みに「自分がどこに向かうべきか方向性が見えない」と「いま取っている行動でよいのか分からない」ってモノがあります。

でね、もういきなり話を終わらせちゃうんですがこれらの「正しさ」についてはいくら自分を知ったところで分かりません。やってみないと分からないから。「正しさ」は結果によって実感できるものなんですよね。しかも、その「正しさ」は人によって異なるから自分の中に基準がないとよく判断できないんです。

「方向性」も「行動」も、それを見定めるためには「なぜ自分がそうしたいの?」って問いかけが起点になります。この問いかけがすべての始まりです。

「○○すべき」ではなく「○○したい」
「must」ではなく「want」
そんな、自分の「欲」に目を向けることが始まりです。

他にも考えるためのアプローチはきっとありますよ?、でも色んな対話を重ねてきてココが明確になってない人が多いんじゃないかなぁと思うのです。「○○したい」の奥にある自分の魂をドリブンする何かを探す。このカタチがぼんやりとでも掴めると、それを取っ掛かりにして行動できます。

とにかく行動しながら考える派でもイイんですけどね、その考え方も好きです。ただ、たぶん「とにかく行動」でどうにもならなかったんじゃないのかなぁ。

そこで自分の解像度です。解像度が高くなれば「行動のアタリ」は付けられるようになる。そうすると行動している時に「これだ!」や、そこまでは辿り着けなくとも「これかもしれない!」が見つけやすくなります。そのポイントを「ドリブンスイッチ」と便宜的に呼んでいます。

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そのスイッチを意識することで自分の行動を加速させることができる、またそのスイッチを押し続ける行動を取ることでさらにスイッチは入りっぱなしの状態になる。ドリブンスイッチと行動は相乗効果でもって影響し合います。

「方向性」も「行動」もドリブンスイッチを探すことが起点となってくれます。全部解決してくれるかは分かりませんが、取っ掛かりになるでしょう。ドリブンスイッチを探し出せば、自分がなぜその方向性や行動を「取りたい」のか明確になってきます。正しさは分かりません、しかし楽しさは感じられるようになる。

すると、選んだ選択肢に対する迷いが無くなります。仮に未来に対する不安はあっても現在に対する迷いはない。いや、そこまでいけば不安は危機感に変化しています。そんな状態に身を置くと「前進感」を抱けるようになります。

たぶん、ここまで記事を読んで「それだよ!」って思った方はこの前進感を抱きたいんじゃないですか?、これを感じられると毎日がもっと楽しくなりますからね。

自分探しの旅が(笑)をつけて嘲笑されるのって自分の何を探しているのか本人もわかってないからです。しかし、探し当てたいものが明確でありかつ切実な方の旅ならイイじゃないですか。それを笑う人は笑わせておけばイイんです。あなたはきっと真摯に人生に向き合っている人だから、そんな自分を肯定しましょうよ。



03.あなたのドリブンスイッチを探り当てる


ドリブンスイッチを探りあてるヒントは2つ、「感情」と「価値観」です。どちらもお互いに影響し合うモノではあるので相互に行き来しながら考えてみるとよいでしょう。

感情は最も身近でありながら、最も深掘りされていないモノです。今まで考えてこなかった自分の持つ「感情の正体」に目を向けるだけでも、びっくりするぐらい思考が広がりモヤモヤします。そのモヤモヤを抱え・受けとめることが大切ですよ。

あなたには「好きなこと」や「嫌いなこと」があるはずです。でも自分が「好きなこと」や「嫌いなこと」だと感じるのはなぜなんでしょう?、自分の抱く「感情の正体」を掘り下げていくと、感情を生み出す「行動」「状況」などが見えてきます。

同時に、自分が持つ価値観についても考えてみてください。感情と紐づくことが多いので言葉にしやすいとは思います。価値観には「言葉にできている価値観」と「言葉にできていない価値観」があります。「言葉にできている価値観」はなぜその価値観を抱いているのか掘り下げてみるとよいでしょう。

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「言葉にできていない価値観」は思考だけでは気づきません、言葉にできていないんだから当然ですよね。だから、そこに気づく方法は他人のチカラを借りることです。「他人から見た自分」は「自分から見た自分」と異なっています。他人には「あなたの思考」は読めず、あなたの「行動」からあなたを判断するしかない。

だから、他人に「あなたはわたしがどんな価値観を持っていると思う?」と聞いてみると思ってもないような答えが返ってきたりします。しかし、それは「行動」から判断できるモノなのであなたが持っているモノなのです。

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さて、おそらくあなたは複数の価値観で出来ているはず。

向上心を大切にする、公平性を大切にする、創造性を大切にする、あなたはいくつかの価値観の相互作用によってできています。その複数の価値観をなぜ抱いているのか、感情と同様に掘り下げてみるとよいでしょう。

この二つを往復しながら自分を掘り下げていくと・・・
あぁ、自分はこの行為こそが自分を高揚させるモノだったんだ。
あぁ、自分はこの状況こそ絶対に許せないモノだったんだ。

と、そんな気づきに出会います。(すぐに出会えるとは限りませんが)

コレだ!と言うポイントがドリブンスイッチですね。このスイッチを意識して行動に移すことが、自分を迷わせない出発点。コレは「感情」と「価値観」を手がかりに掘り下げてみると見つけやすくなるのです。

自分の持つ「感情の正体」と「価値観」が言葉にでき始めると、ならばどんな未来をどんなアプローチで目指すのかも見えてきます。今までボヤっと見えてきた物語の伏線が繋がりだす感覚です。ほら、コレならもう「方向性」や「行為」に迷いがなくなりますよね。

※自分の持つ価値観を解像度高くしようとし続けると、矛盾した価値観を抱いている・あるいは解像度が一定以上高まりきらない感覚を持つこともあります。そんなときにどう向き合うか、価値観とはそもそもどんなものだろう?をまとめた記事が以下です。

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さて、この先はさらに「自分を知る」ためのアプローチを具体的に解体していきます。

この深掘りには「ドリル型アプローチ」と「人工衛星型アプローチ」の二つを組み合わせると効果的です。それぞれに特徴があり、お互いにカバーできない領域を補完し合いますのでぜひ双方あわせて実践してみてください。

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04.ドリル型アプローチで自分ホリホリ


ドリル型アプローチ、なんとなく言葉ヅラからどんなアプローチかイメージできるんじゃないでしょうか?、まさにドリルのように自分の内側を掘って掘って掘り進む方法です。

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ある「問いかけ」を起点に「なぜ自分はそう思う?」と、どんどん自分の奥深くにある想いや体験を探すこと。ドリルで自分をホリホリし、その内側にある鉱脈を探します。

時間をかけて集中して行うと効果的で、自分でも驚くような自分の考え方に出会えます。

例えば、先のドリブンスイッチで出した「好き」からドリルしてみましょうか。
最も簡単な問いかけはコレです。

「あなたは何をすることが好きですか?」

自分の「行動」のうち、好きなものを考えてみてください。その行動が思い浮かべられたら、「なぜ自分がその行動が好きなのか」を考えてみましょう。

自分の出した「なぜ?に対する回答」へ、さらに「なぜ?」を重ねて掘り下げていきましょう。よく言うWhy×5回と同じ手法です。事象に対して「Whyを5回重ねる」と本質に辿り着くとはトヨタで実践され有名になった手法ですよね。

ひたすら「なぜ?」→「○○だから」→「なぜ?」→「○○だから」→「なぜ?」→と繰り返して考えていきましょう。

さて、「なぜ?」で掘り下げるにはコツがいくつかあります。

・主語を自分から離さないように意識する
・自分の感情と行動をセットで考える
・答えがループするときは過去の出来事をさかのぼる


①主語を自分から離さないように意識する

「なぜ?」で問いかけたときにドリブンスイッチが見つからず迷子になる理由の多くは主語が自分から離れるからです。そのため、主語を自分から離さないように意識して「なぜ?」と思考してみてください。

例えば「料理が好き」という想いがあって、そこに「なぜ?」と自問して出てきた答えが「はじめて料理したときに家族が喜んでくれたから」だったとしましょう。でもこれは主体が自分にない回答です。自分について考えているはずなのに家族が主体になっています。

主語を自分に持っていくなら「私は家族が喜んでくれたのが嬉しかったから」となります。この違いは思考をするうえで結構大きいモノとなります。するとさらに「なぜ自分は家族が喜んでくれたことを嬉しいと感じたの?」と「なぜ?」を繰り返して掘り下げることができるのです。コレを繰り返してみましょう。

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日本語は主語を省きがちな表現なので、どうしても日本語で思考すると「主語」はアッチコッチへと飛び交ってしまいます。しかし、主語を省いていると自分について考えているつもりがいつの間にか他人について考えてしまいます。そこを「なぜ自分は?」と問いかけてみることで自分から逸れずに思考をすることができます。


②自分の感情と行動をセットで考える

①が「自分」という主語に目を向けた考え方であるならば、次に目を向けるは動詞です。つまり自分の「行為」と「感情」を中心に考えてみるのです。

自分を主語に思考を進めている時点で、自分自身に意識が向いています。そこでこの先はさらに自分の「行為」とそれに紐づく「感情」を丁寧に紐解いていきましょう。

主語+動詞+感情のセットになると、主体は完全に自分自身にあります。主体が「出来事」にあるうちは、まだ自分の感情について深掘りしきることができません。

「ゲーム」を例に考えてみましょう。あなたは「ゲームによって楽しませられた」のではなく「ゲームを楽しんだ」のです。主語を自分にするだけでも主体が自分に移りますが、日本語は動詞を後回しにしがちな言語です。後回しにしているうちに主体が自分ではなくゲームに移ってしまうこともそれなりにあります。あれ?、今はあなたの行為と気持ちの話をしてるんだよね?、ゲームそのものの話じゃないよね?となることも多くあります。

動詞+感情も含めて考えると「出来事」は単なるキッカケであり、それを自分が主体的にどう捉えたかも探りやすくなります。


③ループするときは過去の出来事をさかのぼりながら、付随する感情を思い起こす

ところが、問いかけを進めていると延々と同じ回答をループしてしまうこともあります。「なぜ?」→「Aだから」→「なぜ?」→「Bだから」→「なぜ?」→「Aだから」→と、まるでジャンケンのように延々同じ回答をループしてしまうことがあります。

このような状況は、「回答の時間軸が動いていないとき」と「回答が抽象化されているとき」によく見受けられます。

いまの自分を起点に考えて、そこに留まっていると自分の中にあるコレだ!に辿り着きません。今の自分は過去の体験によって出来上がっています。だから、いまを離れて過去を旅してみるのです。

また、自分の中で「抽象化」しすぎていると思考が進まなくなることが多々あります。抽象化した言葉は何だか結論のように思えてしまい、それ以上深堀りのしようがないと感じてしまうからです、だから「具体的な出来事・経験」を起点に考えると思考が広がるでしょう。

この辺りの考え方のよいアプローチに「原体験ドリブン」というモノがあります。私も過去に実践してみたことがあります。書籍もあるので気になる方は読んでみてください。

もちろん、コレが全てではないので原体験にすべての理由を求めるのは違う気がしますが、一つのアプローチとして実践してみるのも良いでしょう。特に回答がループする際には良いアプローチだと思います。

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さて、私自身の取り組みとしてこのドリル型アプローチを実践するワークショップを実践しています。その名も「ジブンの『あり方』English」というタイトル。

英語を使って自分自身についてドリルしてみるワークショップです。昨年、英会話講師の小川彩美さんと一緒につくりました。

教室ページ


先に挙げたとおり、実は日本語は主語が不明確になったり動詞がどこかに飛んでいったりするため、ドリルするにはコツを必要とする言語なのです。

多くの方がドリルするシーンに寄り添ってきて感じたのは、すぐに主語が自分から違うモノに移ってしまうということ。その瞬間、ドリル的にはコースアウトしているのです。

だから実は、日本語よりも英語で考える方が自分のコトを深く掘り下げられるのです。

ほんとびっくりするぐらい。英語は超がつくほど「主語」と「動詞」が明確な言語だから、必然的に自分を意識せざるを得なくなるのです。

話しはじめに主語(I:アイ)と動詞がきますからね。ここを不明確にしたまま話すことができないので、なぜ?に対する回答がとっても本質的になります。しかもね、英語力自体は中学英語で十分なんです。なんだったらルー大柴ぐらいの感覚の英語でいいぐらい。

基本はリアル開催をするワークショップですが、オンラインでの開催も随時受け付けています。興味ある方はコンタクトください。

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ここまでドリル型アプローチの説明を見ていただくとドリル型アプローチだけでイイような気もしますよね、むしろ「ドリルせんのかい!」とすら思ってしまうぐらいに。しかし、ドリル型アプローチではカバーできない領域があるのも事実なのです。これは、ドリル型アプローチをたくさん実践したからこそ感じること。

ドリル型アプローチは深掘りです。一つの起点から自分について掘り下げていきます。それゆえに、他の面からみた自分は分からないのです。一度に時間がかかる分、たくさんのテーマを掘り下げるには相当な期間を要します。

また、私たちは日々の生活を送る中で「コンディション」が常に揺れ動きます。とても気分のイイ日のドリルと、落ち込んでいる日のドリルでは異なる鉱脈にたどり着くこともあります。そんな「揺れ」がドリル型アプローチではカバーしきれません。

だからこそ、次に触れる人工衛星型アプローチが効いてくるのです。



05. 人工衛星型アプローチで自分をスキャン


さて、もう一つの人工衛星型アプローチに触れていきましょう。あなた自身が自分を地球だと思ってください。そして、人工衛星を飛ばして自分のカタチをありとあらゆる角度から探っていくのです。

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GoogleEarthなんてまさにですよね。人工衛星が地球をぐるぐる回り地表を調べていく。その結果、地球という球体がどんな表情をしているのか知ることができる。

人工衛星型のアプローチは多方面から自分についてアプローチします。あらゆる角度から自分について知ろうとすることで自分の輪郭を理解できるようになります。

大体、キレイなカタチをした人なんて本当全然いないですよね。みんなどこかしら凸凹していて、その凸凹も色んなカタチをしていて、だからこそ人間性がある。「本質」は大事なんですが、同時に「全体像」も大事です。人工衛星はその全体像をフワっと捉えるのにとても良い。知らなかった自分の断片に出会えるのも人工衛星だからです。

ただ、人工衛星は表面をなぞるだけです。なぞっていくと「なんで?」とモヤモヤや疑問が日々積み重なっていきます。このモヤモヤこそがドリブンスイッチを探し出す羅針盤なのですが、それにしても人工衛星だけではなかなか鉱脈に辿り着きません。掘り下げはやはりドリルに任せることとなります。だから、ドリルと人工衛星の両者を使うことが効果的なのです。

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さて、それでは具体的に人工衛星型アプローチについて実践方法を紹介していきましょう。ここでは実際に私が企画・実施している「あり方を整える365日」からご説明したいと思います。

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「あり方を整える365日」は、毎日ひとつ自分自身についての問いかけに答える「問いかけ企画」です。

昨年の11月からFacebookとTwitterで実施しています。途中参加もまったく問題なく可能なので興味があれば参加してみてください。


「あり方を整える365日」には3つのポイントがあります。

それが①アウトプット、②習慣化、③アーカイブ。この3要素の掛け合わせが人工衛星型アプローチのキモになってきます。

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①アウトプットすること

自分についての問いかけについて「思考」するだけでは足りません。口に出す、紙に記す、テキストにするなど「アウトプット」を伴うことで、外に出した回答を俯瞰して眺めることができます。オススメは紙のノートですが、SNSを活用したりスマホのメモを使ったりするのも良いでしょう。自分に合う「アウトプット」を試してみてください。


②習慣化すること

問いかけに毎日答えていく。この「毎日」であることが肝要です。生活を送っていくと日々コンディションは異なります。毎日の習慣になっていればコンディションの違いも含めて多面的に自分の姿を捉えられるようになります。また、毎日の習慣化は自分の中にある「センサー」を徐々に磨いてくれます。自分が抱いた感情に対して、その背景にある出来事なども鋭く感じ取ることができるようになります。このセンサーはドリルの精度にも影響します。毎日の習慣が、たまに行うドリルもよりよいホリホリを導いてくれるのです。


③アーカイブすること

アウトプットしたものを何かのカタチとして残しておく、これがアーカイブです。アーカイブが溜まっていくと、あるときの回答とまたあるときの回答を見比べて自己矛盾や一貫性に気づくことができます。回答を蓄積していくと自分の変化やコンディションの異なりも見えてくるので、客観視するにもアーカイブは役に立ちます。

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この3つの組み合わせで「あり方を整える365日」は出来上がっています。

10問ごとにテーマを設定しているのですが、実は極論問いかけの内容は何だって良いんですよね。習慣的に自分の内に意識を向けることが大切なので、質問自体は自分で作っても何の問題もないのです。

毎日10分でもよいから自分自身に意識を向けること。これを繰り返すことで自分の内に向かうセンサーの感度を高めていく。すぐに効果は出ませんが、ジワっと効いてくるのがこのアプローチです。

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あり方を整える365日は人工衛星型です。そのため問いかけに答えていると「あれ?、なんで自分はこう答えたんだろう」とモヤモヤする場面が発生します。そのモヤモヤをドリル型で掘り下げてみる「アウトプット会」も併せて開催しています。

あり方を整える365日の問いかけの中で引っかかったもの、うまく答えられなかったもの、自分の回答に自分で納得していないもの、とにかく他人に聞いてほしいと思うもの、そんな問いかけと自分なりの回答を共有します。

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他人の視点が入ってくると自分では気づかない解釈に出会えたり、そこからまた新しいモヤモヤが生まれたりと、毎回気付きのある会になっています。

この場に必要なモノは自分自身を開く姿勢と他人を受け入れる姿勢です、決して相手を否定しない、相手の話をじっくりと聞く、そのうえで自分もしっかり自己開示する、また自分なりの解釈を相手に伝える。そんな心理的安全性をつくった場であれば気づきに溢れた対話の場となります。



06.Why型思考に慣れておくことの価値


ドリル型、人工衛星型ともにベースになっているのは「なぜ?」の問いかけです。

普段から「なぜ?」と自分自身に問いかけるクセをつけておくことは非常に有効です。「なぜ?」の問いかけは私たちを物事の本質へと誘ってくれるドアだから。自分の「意志」と向き合うときにもこの問いかけを起点にすると、想いを言葉に変換する作業がスムーズに進みます。

しかし、私たちは「なぜ?」の問いかけに慣れていません。

これは、否定的な意味で「なぜ?」を使うシーンが多いためだと感じています。特に親子や教育現場で大人が子どもを責めるときに「なぜ?」を使いがちです。実際には別に理由を聞きたいわけでなく、ただ相手を責めたいときに使っていることが多い。自分たちの日常でもついつい責める意味で使ってないでしょうか。

だから、「なぜ?」の問いが正面からやってくると身構えてしまうのです。自分の人間性を否定されかねないようなワードだと感じてしまうから。本当は「なぜ?」には意志と本質にたどり着くチカラを持った言葉だというのに私たちはそのポテンシャルを有効活用できていません。

アートの分野には「対話型鑑賞」というアートをとおした問いかけのアプローチがあります。この対話型鑑賞でも「なぜ?」の問いはあまり勧められておらず「どこからそう思う?」という質問を使うようです。

これも「なぜ?」の問いに人があまり慣れていないために起こる事態です。しかし、本当は「なぜ?」の問いを正面から受け止められているならソチラの方が良い対話になるはずです。

だから、普段から「自分を起点にした回答をするWhy慣れ」をしていると良いのです。多くの人はそれをうまく使いこなせていないがため、Why慣れしておくことは周りが誰もできない本質思考ができるということにもなります。

厳密には単なるWhyではなく自分起点のWhyです。自分に問いかけるときは「Why me」と問いかけてみましょう。ドリル型で触れたとおり「主語」+「動詞」+「感情」で答えるのがポイントです。

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もしかすると、無理矢理に自分の感情へ「理由づけ」してるっぽいなと感じるかもしれません。しかし、ソレでもOKです。この旅は「ドリブンスイッチを探す」と表現していますが、実際には「何をドリブンスイッチにするか決める」作業をしているとも言えます。

たまに感情や行動は何か事象が起こった瞬間に抱く反射だから、Whyでその背景を深掘りしようとしても「それっぽい理由をつけるだけだ」みたいなことも聞きます。実際にその手の研究とエビデンスもあると聞きます。でも、それでイイんです。

なぜなら、このプロセスは「正しい答え」を探すというよりは「心が動く答え」を探しているんですから。「心が動く答え」には圧倒的な「腹落ち感」があります。あなたを前進させるのは「心が動く答え」です。



07.人間の「変化」を前提にする


改めて、自分の解像度を高めるのはなぜなのか。もちろん「いまの自分」が向かう先、いまなすべき行動を定めるためです。しかし、自分の解像度は一度高めれば終わりなのかと言えばそんなこともありません。

なぜなら、人間は常に変化する生き物だから。

こうしている間にも微細な変化を繰り返しているのが私たちです。加齢・ライフステージの変化・社会情勢の変化、さまざまなモノに影響を受け、また逆に影響を与えと相互に関係しあいながら私たちは生きています。

ときには価値観が大きく変わるような出来事もあるでしょう。しかし、多くの場合で価値観の変化は「ゆっくり」と起こります。それは、行動の変化によって徐々に自分の思考も行動に合わせたかたちに変化するから。しかし、ゆっくりな変化であるがゆえに自分の変化に自分で気づいていない状況も発生します。

自分が過去に抱いていた価値観をいまだ持ち続けていると思い込んでいるがために、実は変化していた自分の内面に気づかない。結果、自分が「好き」だったはずの行動を取っているのにどうにも以前のような想いを感じられない。想いと行動がズレていて何が苦しいのか分からない、そんな状況に陥ることすらあります。

しかし、自分の解像度を高めるための術を持っている人は、同時に自分のわずかな変化にも気づくことができます。その変化を受け入れるのか・受け入れずまた元に戻そうとするのか・あるいはまったく異なるあり方を目指すのかは自由です。そこには自己決定性があります。少なくとも自分の内面に気づいていないような事態は起こりません。だから、自分で選ぶことができるのです。

自分の解像度は急には高まりません。ドリブンスイッチもいきなりは見つかりません。これさえやっておけばOKなんて魔法の杖は存在しません。ただ、時間をかけてじっくり取り組めば少しずつじわっと自分の心と体が一致していく感覚を抱くこともできるはず。

自分と向き合うことを恐れない、自分と向き合うことをカッコ悪いと思わない、自分と向き合うことの気恥ずかしさも飛び越える。「自分探し」はとても刺激的です、とても面白いものです、ときに驚くこともあります。

あえて言います。
「自分探しの旅」を楽しんでください。

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