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Takeshobo Books
2020年4月7日 19:13
――第4話――“のど仏”は火葬場職員になると必ずといって良いほど重要視する骨の一部です。みなさんも聞いたことがあるかもしれませんが仏様が座って合掌しているようにみえる事からのど仏と言われています。喉にある、ゴクリと飲み込むと動くのど仏……の事では実はありません。あれは軟骨で、火葬すると残りません。じゃあ、どこかというと第二頸椎、首の骨の上から二番目の骨になります。それこそが火葬場で見る、の
2020年4月14日 18:20
――第5話――ほぼ毎日、火葬場にやってくる初老の女性がいました。その方はいつもジーパン等の軽い服装で髪の毛はボサボサ、大きな眼鏡をかけて年中、日に焼けた肌をしていました。火葬場にきて何をするのかというと、火葬した後の骨を見に来るんです。何故かはわかりません。が、遺族さんもいる中、まったく関係のない女性がいるのは駄目だろうということでその女性が来るたびに追い返す、というのが日課になっていま
2020年4月21日 17:00
――第6話――今回は、ネット上など様々なところで噂されている都市伝説的な話の『嘘』を暴いていこうと思います。まず、体の悪い部分が火葬した後に黒く残る、という話。これは嘘です。火葬場職員自身も信じ切ってしまっている場合もありますが全く根拠のないデマです。黒い部分は悪いところ説の発端は不明ですが、一つの話として昔、まだ火葬技術が発達しておらず野焼きで火葬していた時代は完全に綺麗に骨だけにな
2020年4月28日 17:00
――第7話――ぼくの母親はお化けや心霊の類いに関しては極度の怖がりで、きっと人骨なんて見た日には「ぎゃー!」っと叫びだすんじゃないかと思うほどです。火葬場で働くと言ったときも「もぉ…変なの連れてこないでよー?」と応援しつつも複雑な気持ちだったようです。口でもそう言うものの、実家暮らしをしながら火葬場で働いていた時は「シャツは綺麗にしとかないとみっともないでしょ!」と制服で使っている白いカ